増やし方を選ぶ
センペルビウムは親株からランナー(細い茎)を伸ばして子株を作ります。この子株を外して植えるのが最も確実で、初心者でも失敗がほとんどありません。葉挿しはほぼ根が出ず、種まきは品種の性質が受け継がれないため、家庭では子株一択と考えて構いません。
| 目的 | 方法 | 成功しやすさ | 適期 |
|---|---|---|---|
| 同じ品種を確実に増やす | 子株を外して挿す | とても高い | 3〜5月、9月下旬〜10月 |
| 花の咲いた親株を残したい | できない。子株で更新する | — | 花が上がる5〜6月までに子株を確保 |
| 葉から増やす | 葉挿し | ほぼ根が出ない | 向かない |
| たくさんの実生を楽しむ | 種まき | 発芽はするが親と違う姿になる | 春 |
外す子株の見きわめ
子株は直径が二センチ程度になり、自分の根を少し出し始めたころが外しどきです。小さすぎると根が出る前に干からび、大きくなりすぎると親株との間で栄養の取り合いになります。ランナーが茶色く固くなっていれば、子株はもう自立できる状態です。
外すのは生育期の始まりが最適です。春なら三月から五月、秋なら九月下旬から十月で、この時期なら二、三週間で根が出ます。夏の休眠中に外すと根が出ず腐ります。
寒冷地では春の作業を一か月遅らせ、暖地では秋の作業を早めに済ませます。どちらの地域でも、外したあとに二週間以上の生育期が残る時期を選ぶのが目安です。
- 大きさを確かめる
- 二センチ前後で葉が締まっている子株を選びます。一円玉より小さいものはもう少し親株に付けておきます。
- ランナーの色を見る
- 親株とつなぐ茎が緑で柔らかいなら早いです。茶色く乾いてきたら外してよい合図です。
- 根の有無を見る
- 子株の底に白い根の先が見えていれば理想です。なくても外せますが、根が出るまで一、二週間余計にかかります。
子株を外して挿す手順
作業の前に一週間ほど水を止め、土を乾かしておきます。乾いていると子株が外れやすく、切り口も早く乾きます。用土は親株と同じ多肉植物用の土で、鉢は二号から二・五号の小さな素焼き鉢が管理しやすいです。
- ランナーを切る
- 子株に一センチほどランナーを残して清潔なはさみで切ります。手でねじると子株の葉が傷みます。
- 切り口を乾かす
- 明るい日陰で二、三日置き、切り口を乾かします。すでに根が出ている子株はこの工程を省いて構いません。
- 乾いた土に浅く挿す
- 土の表面に置くように、ランナーの部分だけ土に埋めます。葉が土に触れないようにします。
- 動かさず待つ
- 明るい日陰で一週間置き、それから最初の水を与えます。株を引いて抵抗があれば根が出ています。
- 日なたへ慣らす
- 根が出たら一週間かけて日なたへ移し、親株と同じ管理に切り替えます。最初の数日は午前だけ日に当て、葉に張りがあることを確かめてから終日の日なたに置きます。
鉢が小さいほど乾きが速いので、根が出るまでの間は土の表面が白く乾いたら霧吹きで軽く湿らせる程度にとどめます。
花が咲いた親株の更新
センペルビウムは一つのロゼットが一生に一度だけ花を咲かせ、花のあとに枯れます。五月から六月ごろ中心が盛り上がって花茎が伸びてきたら、その株はもう長くありません。周りに子株が出ていれば、親株が枯れたあとに子株が場所を埋めて自然に更新されます。
子株がまだない株で花茎が上がったときは、早めに花茎を根元で切ると、株の力が子株を出す方向に回ることがあります。必ず出るわけではないので、大切な品種は花が上がる前に子株を確保しておきます。
花茎を切った株は、その年のうちに二つから三つの子株を出すことがあります。子株が出たら、翌春に外して育てれば同じ品種を残せます。
- 花茎を見つけたら
- 中心が縦に伸びて葉の間隔が開いてきたら開花の準備です。周りの子株の数を確かめます。
- 子株がなければ花茎を切る
- 五センチほど伸びた段階で根元から切ります。花を楽しみたいなら咲かせて構いませんが、株は枯れます。
- 枯れた親株を抜く
- 花後に枯れた親株はピンセットで抜き取り、空いた場所に子株を寄せるか土を足します。
増やし方の失敗と戻し方
子株の失敗は、時期と水のどちらかです。挿してすぐ水を与えると切り口から腐り、夏に挿すと根が出る前に溶けます。状態を見て次の表から原因を判断し、次の適期にやり直します。
| 状態 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 挿した子株がしわしわで軽い | 根が出る前の乾き。通常は問題ない | 三週間以上戻らなければ土に霧を吹いて様子を見る |
| 子株の底が黒く柔らかい | 切り口が乾く前の水やり | 腐った部分を切って乾かし直し、乾いた土に挿し直す |
| 夏に挿して溶けた | 休眠中の作業 | 秋まで待って親株から新しい子株を外す |
| 根が出ても大きくならない | 小さすぎる子株、日照不足 | 日なたに置き、春秋に薄い液肥を一回与える |
センペルビウムの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
センペルビウムの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はセンペルビウムの育て方にまとめています。
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