自分の株の場面から読む
グラプトペタルムはメキシコの乾いた岩場に生える多肉植物で、朧月(おぼろづき)、姫秋麗(ひめしゅうれい)、ブロンズ姫などが代表です。エケベリアより丈夫で、関東平野部なら一年を通して屋外で育ちます。日光が足りると葉が短く締まり、足りないと葉の間が伸びて茎が見えてきます。
まず下の表で、いま自分の株がどの場面にあるかを確かめてから、必要な節を読んでください。同じ株でも置く場所が違うと育ち方がまるで変わります。
| 場面 | 置き場所の目安 | 先に読む節 |
|---|---|---|
| 買ってきたばかりの株 | 一週間は明るい日陰で慣らす | 屋外の日なたに慣らす手順 |
| 春と秋の屋外 | 朝から午後まで日の当たる棚の上 | 季節ごとの置き場所 |
| 梅雨から九月 | 雨の当たらない軒下で午後の日を避ける | 夏は雨と西日を避ける |
| 室内の窓辺だけで育てる | 南向きの窓から五十センチ以内 | 室内で伸びたときの立て直し |
季節ごとの置き場所
グラプトペタルムは春と秋によく育つ春秋型です。三月から五月と十月から十一月は屋外の日なたに置き、雨も少しなら当てて構いません。六月から九月は軒下に移して長雨と西日を避け、十二月から二月は日中は屋外、氷点下の夜だけ軒下の奥か玄関に入れます。
朧月は零下五度くらいまで耐えるほど寒さに強く、地植えで冬を越す例も多い品種です。姫秋麗やブロンズ姫はやや小型で葉が薄く、凍ると葉が透けて落ちるので、氷点下の予報が出たら取り込むのを目安にしてください。
| 時期 | 置き場所 | 株の見た目の目安 |
|---|---|---|
| 3〜5月 | 屋外の日なた、棚やベンチの上 | 葉が締まり中心から新葉が続く |
| 6〜9月 | 軒下や東向きの明るい日陰 | 葉色が少し緑に戻る程度なら良い |
| 10〜11月 | 屋外の日なたに戻す | 葉先から桃色や橙色が差す |
| 12〜2月 | 日中は屋外、氷点下の夜は取り込む | 紅葉が最も濃くなる |
ベランダの手すりの上は風が強く乾きやすい反面、真夏は照り返しで鉢が熱くなります。手すりに置くなら夏だけ床側の棚に下ろすのが目安です。
屋外の日なたに慣らす手順
店の棚や室内から急に直射日光に当てると、葉の表面が白くかすみ、数日で茶色いへこみになります。これが葉焼けで、焼けた部分は元に戻りません。一週間から十日かけて、光の量を少しずつ増やすのが確実です。
- 最初の三日は明るい日陰
- 屋外の軒下など、直射日光が当たらないが空が見える場所に置きます。株が新しい環境の温度と風に慣れる期間です。
- 次の四日は午前だけ日なた
- 朝から十時ごろまで日が当たり、午後は日陰になる場所に移します。葉が白っぽくかすんだら一段階戻します。
- 一週間後に終日の日なたへ
- 葉の色が変わらないことを確かめたら、朝から夕方まで日の当たる場所に置きます。真夏だけは午後の日を避けます。
紅葉して赤くなった株ほど強い光に耐えます。緑の濃い株は光に慣れていない証拠なので、慣らす期間を長めに取ります。
夏は雨と西日を避ける
グラプトペタルムは暑さそのものより、高温と湿気が重なるのを嫌います。梅雨の長雨に当たると下葉から溶け、真夏の西日では葉焼けと蒸れが同時に起こります。軒下で午前中だけ日が当たる場所が理想で、鉢は地面から浮かせて風を通します。
ベランダでコンクリートに直置きすると、鉢の中が四十度を超えることがあります。すのこや金網の台に載せるだけで、夏越しの成功率が大きく上がります。
- 六月上旬に軒下へ移す
- 梅雨入りの予報が出たら、雨の当たらない軒下に移します。遮光ネットを使うなら遮光率三割程度の薄いもので十分です。
- 西日の当たる面を避ける
- 午後二時以降に日が当たる西向きの場所は避けます。どうしても西向きしかないなら、すだれで午後の日を遮ります。
- 風が止まる場所に置かない
- 壁に囲まれた角は空気がよどんで蒸れます。少しでも風の通る位置に置き、無風の夜は扇風機の弱風を当てます。
室内で伸びたときの立て直し
室内の窓辺だけで育てると、光が屋外の数分の一しか届かず、葉と葉の間が伸びて茎が長く見えてきます。これを徒長(光を求めて茎が間のびすること)と言い、伸びた部分は縮みません。春になったら伸びた上部を切って挿し直すのが一番きれいに戻す方法です。
切るのが惜しいなら、屋外の日なたに慣らしていくだけでも、新しく出る葉は締まってきます。ただし伸びた茎は残るので、見た目を整えるなら切り戻しがおすすめです。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 茎が伸びて葉の間隔が開く | 光不足 | 春か秋に上部を切って挿し直す |
| 葉が細く上向きに閉じる | 光は足りるが水切れ | しわがあれば底から流れるまで水をやる |
| 葉の表面に茶色いへこみ | 急な直射日光 | 焼けた葉は落ちるまで待ち、慣らし直す |
| 下葉が透明になり落ちる | 雨や蒸れ、または凍結 | 溶けた葉を取り除き置き場所を見直す |
グラプトペタルムの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
グラプトペタルムの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はグラプトペタルムの育て方にまとめています。
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