三つの方法を株の状態で選ぶ
グラプトペタルムは多肉植物の中でも葉挿しがよく付く仲間で、朧月や姫秋麗は葉が一枚落ちただけで根と芽が出ます。伸びた株は挿し芽、子株が増えた株は株分けと、株の状態で方法を選びます。
どの方法でも始める時期は株の姿で判断します。中心から新しい葉が出て、日中の気温が十五度から二十五度のころが適期の目安です。夏の暑い盛りや、葉が固く締まって動かない真冬に始めると、切り口が腐るか動かないまま終わります。
| 株の状態 | 向いている方法 | 成株までの目安 |
|---|---|---|
| 植え替えや落葉で葉が余った | 葉挿し | 一年から一年半 |
| 茎が伸びて見た目が崩れた | 挿し芽(切り戻し) | 三か月で元の姿に近づく |
| 株元に子株が三つ以上付いた | 株分け | 半年で単独の株になる |
| 花が咲いた | 種はまきにくいので葉挿しか挿し芽 | 花茎の小さな葉も葉挿しに使える |
葉挿しの手順
葉挿しは、葉の付け根が傷んでいないことが成功の条件です。付け根の白い部分が欠けると芽が出ません。時期は三月から五月と九月下旬から十月で、真夏と真冬は腐ったり動かなかったりして成功率が落ちます。
- 葉を根元からもぐ
- 葉を左右に軽く揺らしながら、茎との付け根から外します。付け根がきれいに残ったものだけを使い、途中でちぎれた葉は諦めます。
- 二日から三日乾かす
- 外した葉を日陰の風通しのよい場所に置き、付け根の切り口を乾かします。乾かさずに土に置くと切り口から腐ります。
- 乾いた土の上に置く
- 多肉植物用の土を入れた浅い容器に、葉を土に埋めずに横に寝かせて置きます。付け根が少し土に触れる程度で十分です。
- 根が出るまで水はやらない
- 明るい日陰に置き、二から四週間で付け根から根と小さな芽が出ます。根が出たら霧吹きで土の表面を湿らせる程度に水を始めます。
- 親葉がしぼんだら鉢上げ
- 芽が一センチほどに育ち、親葉が枯れてしぼんだら小さな鉢に移します。親葉は無理に取らず自然に取れるのを待ちます。
朧月やブロンズ姫は一か月以内に芽が出るのが目安です。姫秋麗のような小さな葉は動きが遅く、二か月かかることもありますが、付け根がしぼんでいなければ待って構いません。
挿し芽(切り戻し)の手順
伸びた株の上部を切って挿すのが挿し芽です。切った上部は三か月ほどで元の締まった姿に近づき、残った茎からもわき芽(茎の途中から出る新しい芽)が出て、一株が二株以上に増えます。
- 上部を茎付きで切る
- 締まった上部の葉の下に二から三センチの茎を残して、清潔なはさみで切ります。下側の葉を二から三枚外し、挿すための茎を出します。
- 切り口を三日から一週間乾かす
- 切った上部を空き瓶などに立てるか、日陰に寝かせて切り口を乾かします。茎が太いほど乾かす日数を長く取ります。
- 乾いた土に挿す
- 乾いた多肉植物用の土に茎を一から二センチ挿し、明るい日陰に置きます。ぐらつくなら小石で支えます。
- 二週間後から水を始める
- 二週間ほどして軽く引いて抵抗があれば発根しています。それから鉢底から流れるまで水をやり、徐々に日に当てます。
株分けの手順
株元に子株がいくつも付いた株は、植え替えのついでに分けます。子株に根が付いていればすぐ植えられ、根がなければ挿し芽と同じ扱いにします。分ける時期は植え替えと同じ三月から四月と十月です。
- 土を落として分ける
- 株を抜いて古い土を落とし、子株の付け根を持って親株からひねるように外します。外れにくいときは清潔なナイフで切り分けます。
- 根の有無で扱いを変える
- 根の付いた子株はそのまま新しい土に植え、一週間後から水をやります。根のない子株は三日乾かしてから挿し芽と同じ手順で発根させます。
子株の根が三本以上あるなら単独で植えて構いません。根が一本か二本しかない子株は、乾いた土に浅く置いて発根を待つほうが安全です。
うまく増えないときの原因と直し方
葉挿しや挿し芽がうまくいかない原因の多くは、時期、切り口の乾燥、水のタイミングの三つです。腐ったものはすぐ取り除き、残りに広がらないようにします。時期さえ合っていれば、五枚に四枚は成功します。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 葉の付け根が黒く溶ける | 切り口を乾かさなかった、または水が早い | 溶けた葉を捨て、残りは水を止めて乾かす |
| 一か月たっても根も芽も出ない | 真夏や真冬で動かない、または付け根が欠けた | 春か秋まで待つ。付け根の欠けた葉は諦める |
| 根は出たが芽が出ない | 光不足か、根だけで葉が消耗した | 明るい場所に移し、霧吹きで湿らせて待つ |
| 芽が細長く伸びる | 光不足 | 屋外の明るい日陰に移す。日なたは焼けるので避ける |
| 挿し芽がぐらついて発根しない | 茎が短い、または動かしすぎ | 小石で固定し、触らずに二週間待つ |
グラプトペタルムの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
グラプトペタルムの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はグラプトペタルムの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。