株の姿で増やし方を選ぶ
エケベリアは多肉植物の中でも増やしやすく、葉挿し(葉を土に置いて芽と根を出させる方法)、胴切り(茎の途中で切って上部を挿し直す方法)、子株外しの三つが使えます。どれも根が動く三〜五月と九〜十月に行い、真夏と冬は避けます。
| 株の姿 | 向く増やし方 | 時期 |
|---|---|---|
| 健全な葉が多く、形は整っている | 外側の葉を数枚外して葉挿し | 3〜5月、9〜10月 |
| 茎が伸びて下葉が落ちている | 胴切りで上部を挿し、残った茎から子株を取る | 3〜5月、9〜10月 |
| 株元や葉の間に子株が出ている | 子株を外して植える | 3〜5月、9〜10月 |
| 中心が腐って葉だけ残った | 残った葉で葉挿し | 時期を問わず、ただし夏は日陰で |
葉挿しの手順
葉挿しは、葉の付け根から芽と根が出る性質を使います。付け根が欠けた葉からは芽が出ないので、外し方が成否を分けます。外側の大きく健全な葉を選び、葉を左右に軽く揺すって付け根ごときれいに外します。
- 葉をきれいに外す
- 葉の付け根を指でつまみ、左右に小さく揺すりながら茎から外します。引っ張ると付け根が茎に残り、芽が出ません。
- 二〜三日乾かす
- 外した葉は日陰で二〜三日置き、切り口を乾かします。すぐ土に置くと切り口から腐ることがあります。
- 乾いた土の上に置く
- 水はけのよい多肉植物用の土を平らに入れ、葉を寝かせて置きます。土に挿し込む必要はなく、付け根が土に触れていれば十分です。
- 芽が出るまで水は控える
- 明るい日陰に置き、二〜四週間で付け根から小さな芽と根が出ます。根が見えたら霧吹きで土の表面を湿らせ始めます。
- 親の葉がしぼんだら外す
- 芽が一センチほどになると親の葉は養分を渡ししぼみます。自然に取れるまで待ち、無理に外しません。二〜三か月で小さなロゼットになります。
胴切りの手順
光不足で茎が伸びた株は、胴切りで形を戻せます。上部のロゼットを挿し直し、残った茎からは子株が数個出るので、一株が三〜四株になります。切るのは春か秋の晴れた日で、切り口を必ず乾かしてから挿します。
- 切る位置を決める
- ロゼットの下、葉が付いている部分から二〜三センチ下の茎を清潔なカッターか糸で切ります。下の茎には葉を二〜三枚残しておくと子株が出やすくなります。
- 上部を一週間乾かす
- 切ったロゼットは空の鉢の縁に乗せるなどして、切り口を下にせず日陰で一週間ほど乾かします。切り口がかさぶたのようになったら挿し時です。
- 乾いた土に置く
- 乾いた多肉植物用の土の上にロゼットを乗せ、倒れるなら周りに軽石を置いて支えます。根が出るまで水は与えず、二〜三週間で発根します。
- 残った茎は日なたで待つ
- 残った茎はそのまま鉢で管理し、水は控えめにして日に当てます。一か月ほどで切り口の周りから子株が出るので、二センチほどになったら外します。
子株の外し方と発根まで
株元や葉の間に出た子株は、直径二センチを超えたら外せます。葉が四〜五枚に重なって小さなロゼットの形になっていることが、外してよい目安です。根が付いていなくても切り口を乾かせば発根します。植えて一週間は水を与えず、その後は土が乾いたら軽く与えます。発根には二週間から一か月ほどかかります。
- つなぎ目を切る
- 子株と親株をつなぐ部分をピンセットでつまみ、清潔なカッターで切ります。手でねじると傷が大きくなるので刃物を使います。
- 明るい日陰で発根を待つ
- 三〜五日乾かしてから乾いた土に置き、直射日光を避けた明るい日陰に置きます。三週間ほどして軽く引き、抵抗があれば根が出ています。
- 根が出たら通常管理へ
- 発根後は親株と同じ場所で管理します。肥料は二か月後から薄い液体肥料を月一回程度で十分です。
うまく増えないときの原因と直し方
葉挿しで芽が出ない原因の多くは、付け根が欠けていたか、置き場所が暗すぎたか、土を湿らせすぎて葉が腐ったかのどれかです。胴切りで発根しない原因は、切り口を乾かさず植えて腐ったか、発根前に強い光に当てて水分が抜けたかです。株元が柔らかく黒くなっていれば腐りで、白い部分が出るまで削って乾かし直せます。
| 状態 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 葉がしぼんだだけで芽が出ない | 付け根が欠けている | その葉はあきらめ、次は揺すって外す |
| 葉が黒く溶けた | 土が湿りすぎ、または夏の高温 | 乾いた土で、涼しい時期にやり直す |
| 芽は出たが根が出ない | 土が乾きすぎている | 霧吹きで表面を湿らせ、明るい場所へ |
| 胴切りの株元が黒い | 乾かさずに挿して腐った | 黒い部分を削り、一週間乾かして再挑戦 |
| 根は出たが葉が細くしわしわ | 光が強すぎる | 半日陰に移し、根が張るまで待つ |
葉挿しは種類によって成功率が違い、葉が薄い種類や葉の表面の粉が厚い種類は芽が出にくいことがあります。一度に十枚ほど並べて、出たものを育てる気持ちで行います。
エケベリアの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
エケベリアの上手に育てるコツは作物ページに
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