一年の流れをつかむ
アロエは春と秋によく育ち、日本の梅雨と真夏は蒸れに、冬は凍結に注意する植物です。生育期に光と水を与え、休む時期に水を絞るという切り替えが一年の骨組みになります。作業を始める前に、その月が育つ時期か休む時期かを下の表で確かめます。
| 時期 | 株の状態 | 管理の方向 |
|---|---|---|
| 3月〜6月 | 生育期。新しい葉が出る | 光をしっかり当て、水を徐々に増やす |
| 7月〜8月 | 高温で生育が鈍る | 風通しを確保し、夕方の水やりに |
| 9月〜11月 | 生育期。葉が締まり厚くなる | 日に当て、気温の低下に合わせて水を減らす |
| 12月〜2月 | 休眠期。キダチアロエは花を咲かせる | 霜を避け、水は月一回程度 |
月別の作業一覧
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 1月 | 断水に近い管理、霜よけ | 月一回、暖かい日の午前に少量。キダチアロエの開花期 |
| 2月 | 寒波に注意、置き場所は変えない | 五度以下の夜はアロエベラを室内、キダチアロエは不織布 |
| 3月 | 日に慣らし始める、水やり再開 | 月二回程度、土が乾いてから |
| 4月 | 植え替え、子株外し、肥料開始 | 根を乾かしてから植える |
| 5月 | 植え替えの適期、屋外の日なたへ | 月二〜三回の水やり |
| 6月 | 梅雨は軒下、風通しを確保 | 長雨を避け、乾いてから与える |
| 7月 | 西日を避ける、夕方に水 | 鉢を浮かせて底の熱を逃がす |
| 8月 | 蒸れに注意、水は控えめ | 猛暑日は水を控える |
| 9月 | 植え替えの最終期、肥料再開 | 中旬までに植え替えを終える |
| 10月 | 日に当てて葉を締める | 水は月二回程度に減らす |
| 11月 | 冬支度、肥料を止める | アロエベラは室内へ入れる準備 |
| 12月 | 室内か軒下で休眠 | 水は月一回、葉の張りを目安に |
春の作業
三月に暖かい日が続いたら水やりを再開し、四月から六月に植え替えや子株外しをします。冬に室内へ入れていたアロエベラは、一〜二週間かけて屋外の日なたへ慣らします。急に出すと葉焼けするので、葉の色を見て判断します。肥料は五月から、薄めた液体肥料を月一回程度にとどめます。
- 外へ出すタイミング
- 最低気温が十度を超える日が続いたら屋外へ出します。関東平野部なら三月下旬から四月上旬が目安です。
- 冬に傷んだ葉を外す
- キダチアロエの冬に透けたり枯れたりした葉は、暖かくなってから付け根で外します。中心が無事なら新しい葉が出てきます。
- 植え替えは新葉が動いてから
- 中心の葉が動き出したころが植え替えの合図です。根を乾かして植え、一週間後から水を与えます。
夏と秋の作業
梅雨は軒下に移し、雨が三日以上続くときは土を乾かします。七月下旬からの猛暑は西日を避け、鉢をすのこで浮かせて底の熱を逃がします。九月中旬を過ぎて涼しくなると再び育ち始めるので、日に当てて葉を締めます。十月の光で葉が厚くなり、一年で最も姿が整う時期です。
- 夏の蒸れを防ぐ
- 扇風機やサーキュレーターで空気を動かし、鉢同士の間隔を空けます。アロエベラは葉の付け根に水をためないよう、水やりは株元に注ぎます。
- 秋の水を減らす目安
- 最低気温が十五度を下回ったら水やりを月二回に、十度を下回ったら月一回に減らします。
冬の作業と失敗しやすいところ
冬の失敗のほとんどは、水の与えすぎと霜です。休眠期に生育期と同じ間隔で水を与えると根腐れになり、春に葉が抜けます。キダチアロエは霜と北風を避けられる軒下に置き、マイナス二度を下回る夜は不織布をかけます。アロエベラは五度を目安に室内の明るい窓辺へ入れます。
- 室内へ入れる判断
- キダチアロエは強い霜に当てなければ屋外でよいですが、アロエベラや小型の観賞用の種類は最低気温五度を目安に室内へ入れます。
- 花を楽しむ
- キダチアロエは十二月から二月にオレンジ色の花を咲かせます。日によく当たった株ほど咲きやすく、花が終わったら花茎を根元で切ります。
- 春に葉が抜けたら
- 冬の過湿で根が傷んでいます。四月に鉢から抜いて腐った根を切り、乾かしてから植え直します。
地域による時期のずれ
表は関東平野部の露地を基準にしています。寒冷地では屋外に出す時期を一か月遅らせ、室内へ入れる時期を一か月早めます。暖地ではキダチアロエもアロエベラも庭植えで冬を越せることがありますが、梅雨と秋の長雨で蒸れやすいので、水はけのよい場所を選びます。
| 地域 | 屋外へ出す目安 | 室内や軒下へ入れる目安 |
|---|---|---|
| 寒冷地(東北・北関東の山間部) | 4月下旬〜5月上旬 | 10月下旬。キダチアロエも室内へ |
| 関東平野部・中間地 | 3月下旬〜4月上旬 | 11月下旬〜12月上旬 |
| 暖地(関東南部の沿岸・西日本の平野) | 3月中旬 | 12月中旬。キダチアロエは庭植えのままでよい |
地域の区分に迷うときは、冬に霜が降りる日が月に何回あるかを目安にします。ほとんど降りなければ暖地、週に何度も降りるなら寒冷地の管理に寄せます。
アロエの栽培に一年を通して使うもの
鉢ものは、季節ごとに買い足すものがほとんどありません。年に一度の植え替えと、日々の水やりの判断を支えるものだけです。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 観葉植物用の培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 水はけ重視の配合。多肉植物・サボテンならさらに粒の粗い専用土。5〜14L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L。
室内では土が乾きにくく、水もちのよい土だと根が傷みます。用途の書かれた土を選ぶだけで失敗が減ります。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。乾き・適・湿の 3 段階が読めれば十分です。
鉢ものを枯らす原因の筆頭は水のやりすぎです。表面が乾いていても中は湿っていることが多く、測るのがいちばん確実です。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 観葉植物 置き肥」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。土の上に置くだけのもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を、生育期(春から秋)に 2〜3 か月ごと。
冬は生育が止まるので与えません。休眠中に肥料を置くと、吸われずに土に残って根を傷めます。
- サーキュレーター探す言葉「サーキュレーター 静音 小型」
- 規格の目安
- 小型で首振りのあるもの。植物に直接強い風を当てない置き方ができるもの。
室内は風がありません。空気が動かないと土が乾かず、ハダニやカイガラムシも増えます。弱い風を回すだけで変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 冬の間は、肥料も植え替えも要りません。水やりの回数を減らすだけです。
アロエの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアロエの育て方にまとめています。
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