置き場所を先に決める
マンリョウはもともと林の下で育つ木で、強い日ざしと乾いた風が苦手です。庭なら落葉樹の下や建物の北側の明るい日陰、ベランダなら午前中だけ日が入る場所が向きます。一日中日が当たる場所に植えると、夏に葉が黄ばんで縁が茶色く焼け、実の付きも悪くなります。逆に暗すぎると枝が間延びして実が付かないので、明るい日陰という条件を守ることが一番の要点です。
| 場面 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 落葉樹の下 | 最適 | 夏は木陰、冬は日が差して実が色づく |
| 建物の北側 | 向く | 直射日光がなく湿度が保たれる |
| 南向きの日なた | 不向き | 葉焼けと乾燥で株が弱る |
| 室内の窓辺 | 冬だけ可 | 暖房の風が当たると実が落ちる |
正月飾りとして実付きの鉢を買った場合も、春になったら屋外の明るい日陰へ出します。室内に置き続けると翌年は実が付きません。
植え付けの時期は春か秋
植え付けの適期は新芽が動き出す前の三月中旬〜四月と、暑さが引いた九月下旬〜十月です。常緑なので真冬の植え付けは寒風で葉を傷め、真夏は根が傷んで葉を落とします。実付きの鉢を冬に買ったなら、そのまま屋外の軒下で管理し、三月になってから庭や大きい鉢へ移すのが安全です。関東平野部では三月下旬が最も根付きやすい時期です。
- 苗を選ぶ
- 葉に艶があって黄ばみがなく、幹の根元がぐらつかない苗を選びます。実付きの株は実の数より、葉が下まで残っているかを見ます。
- 根鉢を崩さない
- マンリョウは根が細く傷みやすいので、根鉢はほぐさずそのまま植えます。鉢の底で根が固まっているときだけ、底面を軽くほぐします。
- 浅めに置く
- 根鉢の上面が地面と同じ高さになるように置きます。深植えすると幹の根元が蒸れて、翌年に急に枯れる原因になります。
土の作り方と植え穴
水はけがよく、それでいて乾きすぎない土を好みます。庭では植え穴を根鉢の二倍の幅に掘り、掘り上げた土に腐葉土を三〜四割混ぜて戻します。元肥(植えるときに土へ混ぜておく肥料)は緩効性の粒状肥料をひとつまみで十分で、多いと根を傷めます。粘土質の庭では周囲より数センチ高く盛って植え、乾きやすい砂地では腐葉土の割合を増やして保水力を持たせます。
- 腐葉土を多めに混ぜる
- 林の土に近づけるため、掘った土の三〜四割を腐葉土にします。堆肥でもかまいませんが、未熟なものは根を傷めるので避けます。
- 水極めで隙間をなくす
- 土を半分戻したところで水をたっぷり注ぎ、泥状にして根の周りの空気を抜きます。残りの土を戻して軽く押さえます。
- 株元を覆う
- 植え終わったら株元に腐葉土かバークチップを三センチほど敷き、乾燥と地温の上昇を防ぎます。幹には直接触れないようにします。
鉢植えにする場合
マンリョウは大きくならないので鉢植えに向きます。苗の根鉢より一回り大きい五〜六号の鉢に、赤玉土小粒六、腐葉土四の配合か、市販の花木用培養土で植えます。鉢底には軽石を二センチほど敷いて水はけを確保します。素焼き鉢は乾きやすいので、プラスチック鉢か化粧鉢のほうが管理しやすい木です。
| 鉢の大きさ | 向く株 | 植え替えの目安 |
|---|---|---|
| 5号(直径15センチ) | 高さ20〜30センチの若い株 | 2年後に6号へ |
| 7号(直径21センチ) | 高さ40〜60センチの実付き株 | 2〜3年に1回 |
| 8号以上 | 株立ちの大株 | 3年に1回、根鉢の外側を削る |
植え付け直後に葉が落ちるときの手当て
植えてから二〜三週間で下葉が黄色くなって落ちるのは、根が新しい土に慣れていない間に水が切れたか、日が強すぎたかのどちらかです。朝に葉を触って張りがなければ水切れなので、たっぷり水をやって葉水もかけます。葉の縁が茶色く焼けているなら日ざしが原因で、寒冷紗をかけるか鉢を日陰へ移します。上のほうの葉が残って幹が緑なら、翌春に新芽が出て回復します。
- 葉の落ち方で切り分ける
- 下葉から黄色く落ちるなら水と根の問題、葉の縁だけ茶色いなら日焼けです。全体が一度にしおれたら根鉢と土の隙間を疑います。
- 幹を見て生きているか確かめる
- 葉が全部落ちても、幹の皮を爪で少し削って緑なら生きています。水を切らさず日陰で待てば春に芽が動きます。
植えた年の管理と根付きの見きわめ
植えた年は根を張らせることだけを考えます。実が付いても摘まずに楽しんでかまいませんが、肥料は植え付け時の元肥だけにして、追肥(育ちの途中で足す肥料)は翌年の春から始めます。夏は土の表面が乾いたら水をやり、真夏の乾燥が続く時期は朝に葉水もかけます。翌年の四月に新芽が幹の先から勢いよく伸びてくれば根付いたと判断できます。
鉢植えの場合は、秋に鉢底の穴から白い根がのぞいているかを確かめます。出ていれば順調で、翌々年の春に一回り大きい鉢へ移します。根が見えず葉の色も薄いなら、置き場所が暗すぎるか水が多すぎるので、明るい日陰へ動かして水やりの間隔を空けます。
- 一年目は肥料を控える
- 根が傷んでいる間に肥料をやると肥料焼けを起こします。新芽が伸びるのを見てから、翌年の春に少量から始めます。
- 冬は寒風を避ける
- 植えた年の冬は北風の当たる場所なら寒冷紗を風上に立てます。鉢植えは軒下に移し、土が乾いたら暖かい日の午前中に水をやります。
マンリョウの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
マンリョウの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はマンリョウの育て方にまとめています。
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