切り戻す時期と見極め
四季咲きベゴニアは初夏によく咲いたあと、梅雨から夏にかけて茎が伸びて株が乱れます。茎が長く伸びて下葉が落ち、花が先端にしか付かなくなったら切り戻しの合図です。七月上旬と九月上旬の年二回を目安にすると、秋まで形良く咲き続けます。
切り戻しはためらう人が多いですが、四季咲きベゴニアは節ごとに芽を持っているので、半分まで切っても二〜三週間で新しい茎がそろいます。切らずに放置するほうが株元が蒸れて腐ります。
| 株の姿 | 判断 | 切る量 |
|---|---|---|
| 茎が伸びて花が先端だけ | 切り戻す | 株の高さの半分まで |
| 下葉が落ちて株元がすかすか | 強めに切り戻す | 株元から十センチ残す |
| 形は良いが花が減った | 軽く切る | 花の終わった茎の先を三分の一 |
| 茎が腐っている | 腐った茎だけ切る | 健康な部分まで |
切り戻しの手順
茎は節のすぐ上で切ります。節には葉の付け根に小さな芽があり、そこから新しい茎が出ます。節と節の間で切ると残った部分が枯れ込むので、葉の付け根を確かめてから切ります。一度に全部の茎を切るのが不安なら、半分ずつ二週間空けて切ると花を切らさずに済みます。
- 晴れた日の午前中に
- 切り口が早く乾く晴れた日の午前中に行います。雨の日や湿った夕方に切ると切り口から腐り、株元まで枯れ込むことがあります。
- 節の上で切る
- 葉の付け根のすぐ上、五ミリほど残して切ります。芽が外側を向いている節を選ぶと株が広がります。
- 清潔なはさみを使う
- 刃を消毒したはさみを使います。汚れた刃は病気を株から株へ移すので、株ごとにアルコールで拭くか火であぶって使います。
- 切ったら肥料と水
- 切り戻し後に薄い液体肥料を与え、新芽が出るまで水を控えめにします。二〜三週間で新しい茎が伸びます。
真夏の三十五度を超える時期に強く切ると回復が遅れます。七月上旬までか、九月に入ってから行います。
挿し芽で増やす
切り戻しで出た茎は挿し芽にできます。五月から六月と九月が適期で、節を二つ以上含む茎を使います。土に挿しても水に挿しても根が出るので、初めてなら水挿しで根が出るのを見てから土に植えると失敗が少ないです。
レックスベゴニアなど葉を楽しむ種類は、葉を切って葉脈に切り込みを入れ、湿った土に伏せる葉挿しでも増やせます。四季咲きと木立は茎挿しが確実です。
- 節を二つ以上残して切る
- 先端から十センチほど、節が二〜三個ある茎を切ります。花とつぼみは取り除いて根を出す力に回します。
- 下の葉を取る
- 土や水に入る部分の葉を取り、上の葉は二〜三枚残します。葉が大きければ半分に切って蒸散を減らします。
- 水か土に挿す
- 水挿しなら節が水に浸かるように、土挿しなら湿らせた挿し芽用の土に二〜三センチ挿します。明るい日陰に置きます。
- 根が出たら植える
- 二〜三週間で根が出ます。水挿しは根が二センチほど伸びたら土に植え、一週間は日陰で慣らします。
木立ベゴニアの整枝
木立ベゴニアは年々背が高くなり、放っておくと下葉が落ちて茎だけが伸びます。春の植え替えのときに、伸びすぎた茎を半分ほど切り戻すと株元から新しい茎が出て姿が整います。切った茎は挿し芽にすれば同じ株を若い状態で作り直せます。
| 状態 | 切り方 | 時期 |
|---|---|---|
| 背が高く下葉がない | 茎を半分まで切り戻す | 4月〜5月の植え替え時 |
| 茎の数が少ない | 先端を摘んで枝分かれさせる | 5月〜6月 |
| 古い茎が木のように固い | 株元から切って新しい茎に更新 | 4月 |
| 室内で間延びした | 軽く切って明るい場所へ | 春に戸外へ出す前 |
球根ベゴニアの花後
球根ベゴニアは秋に葉が黄色くなったら水を減らし、葉が枯れたら球根を掘り上げて乾かします。乾いた球根はバーミキュライトや新聞紙に包んで五度以上の室内で春まで保存します。切り戻しは行わず、花がらと傷んだ葉を取るだけにします。
- 秋に水を減らす
- 十月に葉が黄色くなり始めたら水やりの間隔を空け、葉が枯れるのを待ちます。緑のうちに掘ると球根が太りません。
- 葉が枯れたら掘り上げる
- 茎が自然に取れたら球根を掘り上げ、土を落として一週間ほど日陰で乾かします。傷のある球根は保存中に腐るので分けておきます。
- 春まで保存
- 乾いた球根を紙に包み、五度以上で凍らない室内に置きます。月に一回は開いて、カビや柔らかくなった球根がないか確かめます。
切ったあと芽が出ないときの原因
切り戻しから三週間たっても新芽が出ないときは、切る時期か切り方、あるいは株の状態に原因があります。茎の断面を見て、緑で張りがあれば待てば出ます。茶色く柔らかいなら腐りが進んでいるので、健康な部分まで切り直します。
| 場面 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 真夏に強く切った | 暑さで株が動かない | 涼しくなる九月まで水を控えて待つ |
| 節と節の間で切った | 残った茎が枯れ込む | 節の上で切り直す |
| 切り口が黒く腐った | 雨の日に切ったか過湿 | 腐った部分の下の節で切り直す |
| 挿し芽が腐る | 水のやりすぎか日差しが強い | 明るい日陰で土を湿らせる程度に |
ベゴニアの剪定・切り戻しに使うもの
切り戻しは株を若返らせる作業です。切る位置と、切り口を乾かすことに関わるものだけで足ります。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 園芸 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後。バイパス式(刃が交差するもの)は切り口がきれいです。
アンビル式(刃が台に当たるもの)は茎を潰します。生きた枝を切るならバイパス式を選びます。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
株を変えるたびに刃を拭きます。病気の株から健全な株へ、はさみが運んでしまうのを防げます。
- 園芸用手袋探す言葉「園芸手袋 背抜き」
- 規格の目安
- 手のひらにゴムを張った背抜きタイプ。細かい作業ができる薄手のもの。
茎の汁でかぶれる植物があります。厚い革手袋だと、切る位置を指で確かめられません。
- 柔らかい茎の草花は、指で摘めばはさみは要りません。
- 癒合剤は木の太い枝を切るときのもので、草花には要りません。
ベゴニアの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はベゴニアの育て方にまとめています。
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