花がら摘みで次のつぼみを促す
ヤグルマギクは一つの花が四〜五日で色あせ、そのまま残すと種を作ることに養分を回して開花が止まります。色あせた花を茎の付け根で摘み取れば、下のわき芽(葉の付け根から出る芽)からつぼみが上がって一か月半ほど咲き続けます。
花がらの見分けは簡単で、中心の筒状の花が茶色く乾き、外側の花弁がしおれて反り返っていれば終わりです。まだ色が鮮やかでも中心が茶色なら摘んでかまいません。
摘んだ花がらは株元に落とさず、袋に集めて捨てます。落ちた花がらが土の上で腐ると灰色かび病の元になり、せっかく伸びてきた次のつぼみに移ります。
- 花弁が縮れたら摘む
- 外側の花弁が反り返って色が抜けてきたら摘み時です。完全に枯れるまで待つと種ができ始めます。
- 花首でなく枝の分かれ目で
- 花のすぐ下で切ると茎だけが残って見苦しくなります。次のつぼみがある分かれ目の上で切ります。
- 週に二回は見回る
- 開花のピークは毎日のように花が終わります。二〜三日おきに摘み取る習慣で、株全体が乱れずに保てます。
切り花にするときの切り方
ヤグルマギクは切り花としても優秀で、水揚げが良く一週間ほど楽しめます。つぼみが半分ほど開いた朝に切ると、花瓶の中で開いていきます。株の側から見れば、切り花にすることが切り戻しにもなり、わき枝が伸びて花数が増えます。
切る位置は、下に葉が二〜三枚残る高さです。葉を全部持っていくと株が弱ります。長い茎が欲しいなら、はじめから摘心をせず主茎を一本立ちで伸ばした株から切ります。
| 状態 | 切るタイミング | 花持ちの目安 |
|---|---|---|
| つぼみが色づいた | 早すぎる、開かないことがある | ― |
| 半分開いた | 最適、朝の涼しいうちに切る | 五〜七日 |
| 満開 | 花瓶では二〜三日でしおれる | 二〜三日 |
切ったらすぐ水に浸け、下の葉を取り除いてから深水に一時間ほど置くとしゃきっとします。
五月下旬の切り戻しで二番花
一番花が終わりかけて株が乱れてきたら、全体を三分の一ほど切り戻します。関東では五月下旬から六月上旬が目安で、これより遅いと梅雨と暑さで株が弱り、二番花が咲かないまま枯れ上がります。切り戻し後に薄い液体肥料を一回与えると回復が早まります。
切り戻しをするか、そのまま咲かせ切って片付けるかは、株の元気さで判断します。下葉が半分以上黄色くなっているなら二番花は望めないので、種を採って夏の花に場所を譲ります。
二番花は一番花より小さく、色もやや薄くなります。それでも六月いっぱいは楽しめるので、梅雨の晴れ間に切り花にして室内で眺める使い方が向いています。
- 全体の三分の一を切る
- 花が付いていない葉の残る位置で切りそろえます。葉を全部落とすと光合成ができず回復しません。
- 液体肥料を一回
- 切り戻しの三日後に千倍の液体肥料を与えます。その後は二番花のつぼみが見えるまで肥料は不要です。
花が咲かない・少ないときの原因
春になっても花が上がらないのは、株が小さすぎるか、日照が足りないか、窒素の多い肥料で葉ばかり茂っているかのどれかです。ヤグルマギクは一日六時間以上の日光がないと花芽を十分に付けません。株の姿を見て原因を見分け、翌年の作り方に反映します。
秋まきで冬越しした株なのに四月末になっても茎が立ち上がらないときは、根が霜柱で傷んでいることが多いです。この場合は回復を待つより、春まきの苗を隣に足して花期をつなぐ方が現実的です。
| 見た目 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉ばかり茂って茎が太い | 肥料過多 | 追肥をやめ、水を控える |
| 茎が細く間延び | 日照不足 | 日当たりへ移植は不可、翌年場所を変える |
| 株が小さいまま | 秋まきが遅れた | 春まきに切り替えるか早くまく |
| つぼみが茶色く枯れる | 水切れか高温 | 朝の水やりを確実に |
種を採る株は残しておく
花がら摘みをする一方で、気に入った色の株を二〜三本残して種を採ると翌年も楽しめます。花が枯れて花の基部が茶色く乾き、指でつまむと種がこぼれる状態になったら収穫します。ヤグルマギクは交雑しやすいので、色を保ちたいなら同じ色の株を離して植えるのが確実です。
採った種からは親と違う色が咲くことも珍しくありません。それを楽しむのも一つですが、青一色の花壇にしたいなら市販の種を毎年買う方が確実です。
種を採る株は花がら摘みをしないので、株の姿はやや乱れます。花壇の後ろ側や端の株を採種用に決めておくと、前列の見栄えを保ったまま種も確保できます。
- 六月中旬〜下旬に採る
- 花の基部が乾いて茶色くなり、触るとかさかさ音がすれば熟しています。雨の前に採り、封筒に入れて風通しの良い場所で乾かします。
- 冷暗所で秋まで保管
- 乾いた種は紙袋に入れ、冷蔵庫の野菜室か涼しい場所で保管します。発芽率は二〜三年保ちますが、古くなるほど発芽がそろわなくなります。
ヤグルマギクの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
ヤグルマギクの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はヤグルマギクの育て方にまとめています。
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