症状から見分ける
ヤグルマギクに出るトラブルは種類が限られています。葉が白くなる、新芽が縮れる、花が茶色く腐るの三つを見分けられれば、ほとんどの場合に対応できます。まず葉の表と裏、新芽の先、花の付け根を順に見て、当てはまる症状を探します。
何かおかしいと感じたら、その日のうちに一株だけでなく周囲の株も見ます。一株だけなら個体の問題、隣も同じなら環境か病気の広がりと判断でき、対処の優先度が決まります。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初の一手 |
|---|---|---|
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 病葉を取り、風通しを良くする |
| 新芽や茎に小さな虫が群がる | アブラムシ | 手でつぶすか水で流す |
| 花やつぼみが茶色く腐る | 灰色かび病 | 花がらをこまめに取る |
| 葉に穴、糸を引く | ヨトウムシ、ハマキムシ | 見つけ次第捕殺 |
| 株全体がしおれ根元が黒い | 立枯病、過湿 | 抜き取り、翌年は場所を変える |
うどんこ病は乾燥と密植で出る
四月から五月の乾燥した日が続くと、下葉から白い粉をふいたようになります。うどんこ病はヤグルマギクでもっとも多い病気で、密植して風通しが悪いと一気に広がります。株間を二十センチ以上取って植え、混み合った葉を間引くことが予防になります。
うどんこ病は雨が少ない年ほど出やすく、水をかけると逆に広がりにくくなります。葉が白くなり始めたら、朝のうちに葉の裏表へ水をかけて洗い流すだけでも進行が遅れます。
殺菌剤を使うときは、開花中の花にかからないように葉だけに散布します。花弁に薬液が残ると色が抜けたり、しみになったりして観賞価値が落ちます。
- 白くなった葉を取り除く
- 初期なら病葉を取るだけで止まります。取った葉は株元に落とさず袋に入れて捨てます。
- 重曹水か園芸用の殺菌剤
- 広がり始めたら重曹を五百倍に薄めた水を葉の裏表に散布します。ひどければ草花用の殺菌剤を使います。
- 株の内側を透かす
- 葉が重なっている部分の葉を何枚か取り、風が通るようにします。取りすぎると花が減るので、全体の二割までにとどめます。
アブラムシは新芽とつぼみに集まる
三月から五月、新芽が伸びる時期につぼみの周りへ緑や黒のアブラムシが群がります。放置すると花が変形し、排せつ物にすす病が付いて葉が黒くなります。数が少ないうちに手で取るか、水で洗い流すのが手早い方法です。
アブラムシはアリが運んでくることがあります。株元にアリの行列があるなら、アブラムシがどこかに付いている合図です。アリの列をたどると、隠れた発生場所が見つかります。
アブラムシが多い年は、翌年の対策として春先に銀色のマルチや反射テープを株のそばに置くと飛来が減ります。株を密植しないことも、発生を抑えるうえで効きます。
- 朝に新芽を見る
- つぼみの付け根と葉の裏を毎朝確かめ、数匹のうちに指でつぶします。見逃すと一週間で数十倍に増えます。
- 牛乳や石けん水で窒息させる
- 群がっているところに霧吹きで牛乳をかけ、乾いたら水で洗い流します。草花用の殺虫剤でもかまいません。
- テントウムシは残す
- テントウムシとその幼虫はアブラムシを食べます。黒くとげのある幼虫を害虫と間違えて取らないようにします。
灰色かび病は花がらから広がる
五月の雨が続く時期に、終わった花が茶色く腐って灰色のかびが生えることがあります。灰色かび病はしおれた花がらから健全なつぼみへ移るので、花がら摘みをこまめに行うことが最大の予防です。雨の後は株を軽く揺すって水を落とすのも効果があります。
花だけでなく、倒れて地面に触れた茎や葉からも入ります。倒伏した株は早めに起こすか切り戻し、地面に触れる部分を減らしておきます。
- 雨の前後に花がらを取る
- 雨が降る前と上がった後に、色あせた花を全て摘み取ります。取った花がらは株元に落とさず片付けます。
- かびの出た部分は深めに切る
- 茶色くなった花の下、健全な葉のところまで切り戻します。はさみは使うたびに拭いて、次の株へ移さないようにします。
病気ではない生理障害の見分け
冬に葉が赤紫になる、六月に下葉から黄色く枯れ上がる、花色が年によって薄いといった現象は病気ではなく、寒さや暑さ、日照の影響です。手当てをしても変わらないので、これらは季節の姿として受け入れます。六月の枯れ上がりは株の寿命で、無理に延命するより片付けて夏の花に切り替える方が花壇がきれいに保てます。
見分けに迷ったら、症状が広がる速さを見ます。数日で隣の株や葉へ広がるなら病気か虫、何週間も同じ状態なら生理障害と判断してよいでしょう。
| 見た目 | 時期 | 判断 |
|---|---|---|
| 葉が赤紫 | 12月〜2月 | 寒さの反応、春に戻る |
| 下葉から黄変 | 6月 | 寿命、片付けの合図 |
| 花色が薄い | 5月下旬以降 | 高温、翌年は早く咲かせる |
ヤグルマギクの長く咲かせるコツは作物ページに
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