店頭で見る三つのポイント
エキザカムはリンドウの仲間で、五月から九月ごろにかけて小さな紫の花を株いっぱいに咲かせます。店頭に並ぶのは主に五月から七月で、この時点の株の状態がその後の花持ちを大きく左右します。花がたくさん開いている株より、つぼみが多く葉の色が濃い株を選んでください。
同じ棚でも、日の当たる手前と奥では株の締まりが違います。奥に置かれて間延びした株は、家に持ち帰っても回復に時間がかかります。手に取って裏返し、株の内側まで葉が付いているか、鉢底の根が白いかまで確かめると失敗が減ります。
- つぼみの数を見る
- 開いた花より、まだ開いていないつぼみが株の内側まで付いているかを確かめます。つぼみが多い株ほど夏まで長く咲きます。満開の株は買った直後がピークで、その後は花が減っていきます。
- 茎の間延びを触って確かめる
- 株を軽く押して、茎がふらつかず弾力があるものを選びます。茎と茎のすき間が広く、葉が黄ばんでいる株は光不足で徒長(茎がひょろ長く伸びること)しています。
- 鉢底と土の表面を見る
- 鉢底から根が長く出ている株は根詰まりの手前です。土の表面に白いカビや藻が出ている株は水のやりすぎで根が傷んでいることがあります。土が乾きすぎて鉢から離れている株も避けます。
花色は紫のほか白やピンクもあります。ラベルの写真は当てにせず、開いている花の色で判断してください。
植え付けの時期と置き場所
苗が出回る五月から六月に、根鉢より一回り大きい鉢へ植え替えます。真夏は根が傷みやすいので、七月以降に買った株はそのまま管理して秋に植え替えるか、根鉢を崩さずそっと移す程度にとどめます。半日陰を好み、直射日光の強い場所では葉が焼けて花が小さくなります。
地植えは水はけのよい半日陰なら可能ですが、梅雨の長雨と真夏の蒸れで傷みやすく、鉢のほうが移動できて管理しやすい花です。ベランダなら、午前中に日が差して午後は建物の陰になる位置がちょうどよい環境になります。
| 時期 | 作業 | 置き場所の目安 |
|---|---|---|
| 5月〜6月 | 一回り大きい鉢へ植え替え | 午前中だけ日が当たる場所 |
| 7月〜8月 | 根鉢を崩さない移し替えのみ | 明るい日陰、風通しのよい所 |
| 9月〜10月 | 傷んだ株の切り戻しと植え替え | 日当たりを少しずつ増やす |
寒冷地では出回りが六月にずれ、暖地では四月末から並びます。地域に関わらず、最低気温が十五度を超えてから屋外に出します。
土と鉢の準備
水はけと保水のバランスが大切です。市販の草花用培養土に、鹿沼土かパーライトを二割ほど混ぜると根の張りがよくなります。鉢は五号から六号の素焼きかプラスチック鉢で、鉢底石を二センチほど入れて排水を確保してください。
エキザカムは弱酸性の土を好みます。古い土を使い回すと酸度が狂って生育が鈍るので、新しい培養土を用意します。鉢の色は黒より白や素焼きのほうが真夏の鉢内温度が上がりにくく、根の傷みを減らせます。
- 元肥は控えめに
- 培養土に緩効性の化成肥料が入っていれば元肥(植える前に土へ混ぜる肥料)は足しません。肥料が多いと葉ばかり茂って花が減ります。
- 根鉢は崩さない
- ポットから抜いたら根を触らず、そのままの形で新しい鉢の中央に置きます。根の周りに土を落とし、指で軽く押さえてすき間を埋めます。深植えにすると株元が蒸れるので、元の土の高さに合わせます。
- 植えたらたっぷり水
- 鉢底から流れ出るまで水をやり、三日ほど明るい日陰で休ませてから定位置に戻します。植え付け直後の直射日光は根が働く前に葉から水が抜けるので避けます。
植え付け直後にしおれたときの切り分け
植え替えた翌日から葉がしおれる原因は、根の傷みと水切れの二つに分かれます。土が湿っているのにしおれるなら根が傷んでいるので、水を控えて日陰に置き、回復を待ちます。土が乾いてしおれているなら単純な水切れで、たっぷり水をやれば半日で戻ります。
回復を待つ間に肥料を与えるのは逆効果です。根が働いていない状態で肥料をやると、土の中の濃度が上がってさらに水を吸えなくなります。新しい葉が動き出したら、そこから薄い液肥を始めるくらいで十分です。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 土が湿っているのにしおれる | 植え替えで根が傷んだ | 日陰で水を控え一週間様子を見る |
| 土が乾いてしおれる | 水切れ | 鉢底から流れるまで水やり |
| 下葉が黄色くなる | 肥料過多か蒸れ | 肥料を止め風通しをよくする |
| つぼみが黄ばんで落ちる | 環境の急変 | 置き場所を固定して一週間慣らす |
種から育てるなら
種はごく小さく、発芽には二十度から二十五度の温度と光が必要です。四月から五月に清潔な種まき用土へ重ならないようにまき、土はかけません。霧吹きで湿らせ、透明なふたやラップで乾燥を防ぎます。発芽まで二週間ほど、開花までは四か月近くかかるので、初心者は苗から始めるほうが確実です。
暖地や室内で温度を保てるなら、九月から十月にまいて室内で冬を越し、翌春に開花させる作型もあります。ただし冬の光不足で徒長しやすく、窓辺で日に当てながら水を控えめにする管理が要ります。
- 種は土をかけない
- 光を感じて発芽するため、表面にまいたら指で軽く押さえるだけにします。土をかけると発芽率が下がります。種が細かいので、乾いた砂と混ぜてまくと均等に散らせます。
- 本葉四枚で鉢上げ
- 本葉が四枚ほどになったら、二号から三号のポットへ一本ずつ移します。根が細いので土を崩さずすくい上げます。移した後は一週間、明るい日陰で落ち着かせます。
エキザカムの苗づくりに使うもの
本葉が出てからポットに移し、根が回ってから花壇や鉢へ。この 2 段階に必要なものです。
- ポリポット(9cm)探す言葉「ポリポット 9cm 園芸」
- 規格の目安
- 直径 9cm が標準。生育の早いものは 10.5cm。
セルトレイのまま育てると根が回りきって傷みます。本葉 2〜3 枚でポットへ移します。
- 育苗用の受け皿トレイ探す言葉「育苗トレイ 受け皿 底面給水」
- 規格の目安
- ポットが並ぶ大きさで、水を張れる深さのあるもの。
上から水をやると小さな苗が倒れます。下から吸わせると茎が締まります。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 苗 薄め」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。苗には規定より薄めて使います。
種まき用土には肥料分がほとんどありません。本葉が出たら薄い液肥で足します。
- 苗を買って植えるなら、育苗の資材は要りません。
- 育苗箱の加温は、春まきの一部を除けば要りません。
エキザカムの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はエキザカムの育て方にまとめています。
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