置き場所は季節で三段階に変える
グラプトベリアはエケベリアとグラプトペタルムの交配種で、親の両方より丈夫ですが、日当たりの好みは親と同じです。秋から春は屋外の日なた、梅雨と真夏は雨の当たらない明るい日陰、真冬の凍る夜だけ軒下や室内に取り込むのが基本です。
下の表で、いま自分がどの場面にいるかを確かめてから読み進めてください。同じ株でも季節ごとに最適な場所が違い、一年中同じ窓辺に置きっぱなしにするのが一番よくある失敗です。
| 時期 | 置き場所 | 見た目の目安 |
|---|---|---|
| 3〜5月 | 屋外の日なた。雨は少しなら可 | 葉が締まり、株が平たく広がる |
| 6〜9月 | 軒下や遮光した明るい日陰 | 葉色が緑がかっても縮まなければ良い |
| 10〜11月 | 屋外の日なたに戻す | 葉先から赤みが差し始める |
| 12〜2月 | 日中は屋外、凍る夜は室内 | 紅葉が最も濃くなる |
紅葉は光と寒さの差で決まる
朧月(おぼろづき)やデビーなど、グラプトベリアの魅力は秋から冬の紅葉です。紅葉の色は、日中の強い光と夜の低温との差が大きいほど濃くなります。室内の暖かい窓辺では光が足りず、温度差も小さいため、色づかずに緑のまま冬を越します。
十月に入って最低気温が十五度を下回るころから屋外の日なたに置き、水を控えめにすると、十二月には株全体が桃色から紫がかった色に変わります。色が出ないときは、光か寒さのどちらかが足りないと判断してください。
- 十月から日なたへ
- 遮光ネットを外し、朝から夕方まで日の当たる場所に移します。急に強い光に当てると葉が焼けるので、一週間ほどは午前中だけ日に当てて慣らします。
- 水を控えて締める
- 紅葉を濃くしたい時期は、葉に少ししわが寄ってから水をやる程度に控えます。水が多いと葉が緑に戻り、株が間のびします。
- 凍る夜だけ取り込む
- 零下三度くらいまでは屋外で耐えますが、葉が凍ると透明になって腐ります。天気予報で氷点下の夜は、玄関や室内の窓辺に入れて朝に戻します。
夏の遮光と風通し
グラプトベリアは夏の高温多湿がもっとも苦手です。梅雨入りから九月中旬までは、遮光率三割から五割の遮光ネットを張るか、午前中だけ日の当たる東側の軒下に移します。直射日光の下で葉の中央が茶色くへこんだら葉焼けで、その葉は元に戻りません。
遮光しても風が止まると蒸れて下葉から溶けます。地面に直置きせず、棚やすのこの上に載せて鉢の下に風を通してください。扇風機の弱風を当てるだけでも夏越しの成功率が上がります。
- 遮光を始める日
- 五月下旬、日中の最高気温が二十五度を超える日が続いたら遮光を始めます。葉が白っぽくかすんで見えたら焼ける前触れです。
- 鉢を地面から浮かす
- コンクリートの床は熱を持ち、鉢の中が四十度を超えることがあります。木の棚やメッシュ台に載せ、鉢の底に空気が通るようにします。
- 夕立に当てない
- 夏の雨は水温が高く、葉の間に水がたまると腐ります。雨の当たらない場所に置き、当たってしまったら葉の間の水を息で吹き飛ばします。
室内で育てるなら窓から五十センチ以内
室内だけで育てる場合、南向きの窓から五十センチ以内に置き、レースのカーテンは日中は開けておきます。それでも屋外の半分以下の光しか届かないため、春と秋だけでも外に出す日を作ると株が締まります。
光が足りないと、葉と葉の間が伸びて茎が見え、上の葉が開いて平たくなります。これを徒長(光を求めて茎が間のびすること)と言い、一度伸びた部分は縮みません。
- 窓に一番近い場所へ
- 窓から一メートル離れると光は四分の一ほどに落ちます。出窓の内側や窓際の棚の最上段など、ガラス越しでも直接日が当たる位置に置きます。
- 週に一度回す
- 片側だけ光が当たると株が窓側に傾きます。週に一度、鉢を半回転させて全体に光が回るようにします。
- 植物育成用の照明で補う
- 窓が北向きなら、植物育成用の照明を株の上二十から三十センチに設置し、一日十時間ほど点灯すると伸びを抑えられます。
葉が伸びて開いたときの立て直し
冬に室内で徒長した株は、春に仕立て直すのが確実です。伸びた茎の上の締まった部分を切り取り、切り口を乾かしてから挿すと新しい株になります。残った下の茎からもわき芽が出て、二株に増やせます。
切るのが惜しいときは、屋外の日なたに徐々に移すだけでも新しく出る葉は締まります。ただし伸びた部分はそのまま残るので、見た目を整えるなら切り戻しがおすすめです。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 茎が伸び、葉の間隔が開く | 光不足 | 春に切り戻して日なたに出す |
| 葉が上向きに閉じて細くなる | 光は足りるが水不足 | しわが寄っていれば底からたっぷり水をやる |
| 葉の中央が茶色くへこむ | 強すぎる直射日光 | 遮光して焼けた葉は自然に落ちるのを待つ |
| 下葉が透明になって溶ける | 蒸れか凍結 | 溶けた葉を取り除き、風通しと温度を見直す |
グラプトベリアの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
グラプトベリアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はグラプトベリアの育て方にまとめています。
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