植え替えの時期と必要かどうかの判断
グラプトベリアは育つのが早く、一年から二年で根が鉢いっぱいに回ります。植え替えの適期は生育期の入り口にあたる三月から四月と、九月下旬から十月です。真夏と真冬は根が動かず、切った根が腐りやすいため避けます。
| 状態 | 植え替えの判断 | 急ぐ度合い |
|---|---|---|
| 水をやっても土にしみ込まず表面にたまる | 根が詰まっている。次の適期に植え替え | 中 |
| 鉢底の穴から根が出ている | 根詰まり。次の適期に一回り大きな鉢へ | 中 |
| 下葉が次々に枯れ、新しい葉が小さい | 土の養分切れか根腐れ。適期を待たず確かめる | 高 |
| 株がぐらつき、持ち上げると抜ける | 根が枯れている。すぐ抜いて整理する | 高 |
| 購入から一年以内で株が締まっている | 急がない。次の春まで待つ | 低 |
土は多肉植物用か赤玉土を主体に
土は市販の多肉植物用培養土がそのまま使えます。自分で配合するなら、小粒の赤玉土六割に鹿沼土二割、軽石か日向土二割を混ぜ、水を含んでも二日ほどで乾く軽さにします。腐葉土や堆肥を多く入れると保水が過ぎて夏に腐ります。
肥料は元肥(植えるときに土に混ぜる肥料)として、緩効性の粒状肥料を土一リットルに対して一つまみ程度入れれば十分です。多肉植物は肥料が多いと間のびして色が悪くなるので、規定量の半分を目安にしてください。
- 鉢は一回り大きく
- 鉢は現在の鉢より一号(直径三センチ)大きいものを選びます。大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れの原因になります。
- 素焼き鉢かプラ鉢か
- 素焼き鉢は乾きが速く失敗が少ないです。プラスチック鉢は軽くて扱いやすいですが、水やりの間隔を長めに取ります。
- 鉢底には軽石
- 鉢底ネットを敷き、鉢底石か大粒の軽石を二センチほど入れて水はけを確保します。深い鉢ほど底石を厚くします。
土の粒が細かくて水が三日たっても乾かないなら、軽石を一割から二割足して調整します。乾く速さの目安は、たっぷり水をやってから二日から三日で表面が白くなる程度です。
植え替えの手順
植え替えの三日から一週間前から水を止め、土を乾かしておきます。乾いた土は根から外しやすく、根を傷めにくいためです。作業は晴れた日の午前中に行い、日陰で株を扱います。
鉢から抜いたら根の色を見て判断します。白から薄茶の根が全体の半分以上あるなら順調で、根を整理するだけで済みます。黒く湿った根が大半なら根腐れですので、腐った根を全部落とし、乾かす日数を一週間まで延ばすのが目安です。
- 株を抜いて古い土を落とす
- 鉢の縁を軽く叩いて株を抜き、根に付いた古い土を指でほぐして三分の二ほど落とします。黒く変色した根や細い枯れ根は取り除きます。
- 根を三分の一ほど切る
- 健全な白い根も長すぎる分は清潔なはさみで三分の一ほど切り詰めます。切ると新しい根が出やすくなり、鉢に収まりやすくなります。
- 切り口を乾かす
- 根を切ったあとは風通しのよい日陰に一日から三日置き、切り口を乾かします。すぐに植えて水をやると切り口から腐ります。
- 土を入れて植える
- 鉢に土を半分入れ、株の下葉が土に触れない高さに根を広げて置き、隙間に土を入れます。割り箸で軽く突いて土を根の間に入れます。
- 一週間は水を止める
- 植え替え直後は水をやらず、明るい日陰に置きます。一週間ほどして根が動き始めてから、鉢底から流れるまで水をやります。
枯れた下葉の整理と株の仕立て
グラプトベリアは下から順に葉が枯れ上がり、茎が木質化して伸びていきます。植え替えのときに枯れ葉をピンセットで取り除くと、風通しがよくなり、葉の間に潜む害虫も減らせます。
茎が五センチ以上伸びて見苦しくなった株は、上の締まった部分を切って挿し直します。残った茎からも脇から新しい芽が出るので、捨てずに植え直してください。
- 枯れ葉を根元から取る
- 乾いて茶色くなった下葉を、茎に沿って横に引くと取れます。無理に引くと茎の皮がむけるので、取れないものは残します。
- 伸びた茎は切って挿す
- 茎が伸びた株は上部を二から三センチの茎を付けて切り、三日乾かしてから乾いた土に挿します。二週間ほどで発根します。
植え替え後に元気がないときの原因と直し方
植え替え後に葉にしわが寄るのは、根がまだ水を吸えないためで正常です。二週間ほどで新しい根が出て張りが戻ります。一か月たっても戻らないときは、根が発根していないか、切り口から腐っている可能性があります。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 二週間たっても葉のしわが戻らない | 発根していない | 抜いて確かめ、腐りがなければ乾いた土に挿し直す |
| 茎の付け根が黒く柔らかい | 切り口の乾燥不足で腐敗 | 黒い部分を完全に切り落とし、三日乾かして挿し直す |
| 下葉が一度に多く落ちる | 植え替え時の根の傷み | 水を控えて明るい日陰で待つ。新芽が出れば回復する |
| 土が常に湿っている | 土の保水が強すぎる | 赤玉土と軽石を足した土に植え直す |
グラプトベリアの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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