咲かない原因を先に切り分ける
オンシジウムは、その年に育った新しいバルブが十分に太ってはじめて花茎を伸ばします。咲かないときは、バルブの大きさと葉の色、そして秋の置き場所のどれに問題があったかを順に確かめます。
| 株の姿 | 考えられる原因 | 来年に向けた対策 |
|---|---|---|
| 新しいバルブが去年より小さい | 春夏の光と肥料が不足 | 屋外の明るい半日陰で育て肥料を定期的に |
| バルブは太いのに花茎が出ない | 秋の温度差が足りない | 十月まで屋外に置き夜の冷えに当てる |
| 花茎が伸びたのにつぼみが落ちる | 取り込み後の乾燥か温度の急変 | 暖房の風を避け湿度を保つ |
| 葉が濃い緑で細長い | 光不足 | 春から遮光を弱めて慣らす |
春から夏にバルブを太らせる
花の元になるのは、春に出た新芽が夏の間に太って作るバルブです。この時期に光をしっかり当て、肥料を切らさないことが花への一番の近道です。新芽が伸び始めたら薄い液体肥料を十日に一度、五月から七月は緩効性の置き肥も併用します。
去年のバルブと今年の新しいバルブの大きさを比べてみてください。今年のほうが同じか大きければ育て方は合っています。小さくなっているなら光か肥料か水のどれかが足りていません。葉の色が濃い緑なら光、葉が黄緑なのに小さいなら肥料を疑います。
- 新芽が出たら肥料開始
- 新芽が三センチほど伸びたら、規定の二千倍に薄めた液体肥料を十日に一度与えます。株が動く前に与えても吸いません。
- 七月までに置き肥
- 洋ラン用の緩効性肥料を鉢の縁に置きます。八月に入ったら外し、秋の肥料は薄い液体肥料だけにします。
- 光は葉の色を見て調節
- 葉が明るい黄緑を保つ範囲でできるだけ明るい場所に置きます。濃い緑に戻るなら遮光を減らします。
- 新芽の中に水をためない
- 新芽の中心に水がたまると芯が腐って、その年のバルブができません。水やりは株元から静かに与えます。
秋の冷え込みが花芽を作る
多くのオンシジウムは、バルブが完成したあとに昼夜の温度差を感じて花茎を伸ばします。九月から十月にかけて屋外に置いたままにし、夜の最低気温が一三度前後まで下がるのを経験させます。早く室内に取り込むと、暖かいまま花芽ができないことがあります。
冬に咲く品種と、春から初夏に咲く品種とで花茎の出る時期が違います。買ったときの札や花の時期を覚えておき、その二〜三か月前にバルブが完成しているかを確かめると、咲かない原因を絞りやすくなります。
- 十月中旬まで屋外に置く
- 関東平野部なら十月中旬ごろまで屋外に置き、夜の冷え込みに当てます。最低気温が一〇度を切る予報が出たら取り込みます。
- 肥料は九月で止める
- 肥料を続けると葉ばかり育って花芽が遅れます。九月中旬を最後に肥料をやめ、水だけにします。
- バルブの根元を見る
- 花茎はバルブの根元、葉の付け根の間から出ます。新芽と似ていますが、花茎は丸く先が尖って上に伸びます。
花茎が伸びてから開花まで
花茎は伸び始めてから開花まで一〜二か月かかります。この間に置き場所を変えたり鉢を回したりすると、花茎の向きが乱れ、つぼみが落ちることがあります。取り込んだら場所を決め、動かさずに育てます。花茎は長くなるので支柱を立てて倒れないようにします。
花が開き始めたら、少し涼しい場所に移すと長持ちします。一五度前後の部屋なら一か月以上楽しめますが、暖房で二五度を超える部屋では二週間ほどで終わります。
- 支柱は早めに立てる
- 花茎が二〇センチを超えたら細い支柱を植え込み材に差し、柔らかいひもで二〜三か所ゆるく留めます。
- 水やりは乾かしすぎない
- 花茎が伸びる時期に乾かすとつぼみが黄色くなって落ちます。冬でも植え込み材が乾いたら翌日には与えます。
- 湿度を五〇パーセント前後に
- 暖房で乾いた部屋では、つぼみが開かず枯れます。加湿器か、鉢の周りに水を入れた皿を置いて湿度を補います。
つぼみが落ちる、花が小さいときの立て直し
つぼみが黄色くなって落ちるのは、乾燥と温度の急変がほとんどです。開花中の株を暖房の効いた部屋に出し入れしたり、暖房の風が当たっていたりすると起こります。花が小さい、数が少ないのは、バルブが小さかった証拠で、今年ではなく来年の育て方で直します。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| つぼみが黄色くなり落ちる | 乾燥、温度の急変 | 置き場所を固定し湿度を上げる |
| 花茎が途中で止まる | 低温か水切れ | 夜一〇度以上を保ち水を切らさない |
| 花が小さく数が少ない | バルブの太り不足 | 翌年の春夏に光と肥料を増やす |
| 花茎が出ずに新芽が出る | 秋の温度差不足 | 翌年は十月中旬まで屋外に置く |
一つの株で毎年咲かせるには、花の後も株に無理をさせないことが大切です。花が終わったら花茎を根元から切り、新芽の成長に力を回します。
オンシジウムの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
オンシジウムの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はオンシジウムの育て方にまとめています。
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