症状から原因を見分ける
オンシジウムのトラブルは、葉の斑点、虫、腐れ、生理障害の四つに大きく分かれます。似た症状でも原因が違えば対処が逆になるので、まず症状の出る場所と広がり方を確かめてから手を打ちます。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 葉に黒く丸い斑点が増える | 黒斑病などのかび | 斑点の葉を切り風通しを改善 |
| 葉の付け根に白い綿や茶色の殻 | カイガラムシ | 歯ブラシでこすり落とす |
| 葉がかすれて白っぽく細かい点 | ハダニ | 葉裏に霧吹きし水で洗う |
| 新芽の中心が黒く柔らかい | 水がたまった軟腐 | 腐った部分を取り乾かす |
| 花やつぼみに灰色のかび | 灰色かび病 | 花を取り湿度と風通しを見直す |
| 日の当たる側だけ白く抜ける | 葉焼け | 遮光を強める |
黒い斑点は広がる前に切る
葉に黒く丸い斑点が出て少しずつ増えるのは、かびが原因の斑点病です。梅雨から秋の湿度が高く風のない時期に出やすく、古い葉から広がります。斑点の周りが黄色くなって広がるときは病気で、広がらず日の当たる側だけなら葉焼けです。
- 斑点の葉を早めに切る
- 斑点が数か所なら、その葉だけを付け根から切ります。切ったハサミは他の株に使う前に消毒します。
- 葉を濡らす時間を減らす
- 夕方以降の葉水をやめ、雨に当てないようにします。葉が濡れている時間が長いほどかびが広がります。
- 広がるなら殺菌剤
- 次々に新しい斑点が出るなら、洋ラン用または花用の殺菌剤を説明書の濃度で葉の表裏に散布します。
カイガラムシは見つけ次第こすり落とす
バルブの付け根や葉の裏に、白い綿のようなものや茶色の小さな殻が付いていたらカイガラムシです。動かないので気づきにくく、汁を吸って株を弱らせ、排泄物で葉が黒くすす状になります。成虫は薬が効きにくいため、物理的に取り除くのが一番確実です。
- 歯ブラシでこする
- 古い歯ブラシを水で湿らせ、殻や綿をこすり落とします。バルブの重なりや葉の付け根に隠れているので念入りに見ます。
- 幼虫の時期に薬
- 五月から七月に生まれる幼虫は薬が効きます。花木用の殺虫剤を説明書に従って二週間おきに二〜三回散布します。
- 隔離して再発を確かめる
- 見つけた株は他の株から離し、二週間おきに再発がないか確かめます。一度で全部は取れません。
ハダニは乾燥する時期に葉裏を見る
葉の色がかすれて白っぽくなり、裏を見ると細かい点が動いているならハダニです。夏の乾燥時と冬の暖房の効いた室内で増えます。水に弱いので、葉裏まで霧吹きする葉水を続けるだけでかなり防げます。
ハダニは目で見つけにくいので、白い紙を葉の下に敷いて葉を軽く叩いてみてください。紙の上で赤や黄色の小さな点が動くならハダニです。かすれた葉は元に戻りませんが、新しい葉が出れば見た目は回復します。
- 葉裏を水で洗う
- シャワーや霧吹きで葉の裏を洗い流します。三日おきに一週間続けると数が減ります。ひどいなら花用の殺ダニ剤を使います。
- 湿度を保つ
- 冬の室内では加湿して湿度を五〇パーセント前後にします。乾燥するほどハダニが増えます。
新芽の腐れは水のたまりが原因
伸びかけの新芽の中心が黒く柔らかくなるのは、葉の重なりに水がたまって細菌が増える軟腐です。上から水をかけたり、雨に当てたり、夕方の葉水で夜まで濡れていたりすると起こります。進むと芯が抜け、その年のバルブができません。
- 腐った部分を取る
- 黒くなった葉を引き抜き、残った部分を乾かします。ティッシュで水分を吸い取り、風通しのよい場所に置きます。
- 殺菌剤で止める
- 取り除いたあとに花用の殺菌剤を薄めて患部に塗るか吹きかけ、広がりを止めます。数日は水を与えず乾かします。
- 水やりの方法を変える
- 以後は株元から静かに水を与え、新芽の中に水を入れません。葉水は午前中だけにします。
薬を使う前に環境を直す
オンシジウムの病害虫は、風通しの悪さと葉が濡れ続けることが引き金になるものがほとんどです。薬で抑えても環境が同じなら繰り返します。株の間隔、扇風機、雨よけ、葉水の時間帯を見直すことが、どの薬よりも効く予防になります。
新しく買った株を持ち込むときも注意が要ります。店では見えなかったカイガラムシが、家に来て数週間で目立つことがよくあります。届いたら二週間ほど他の株から離して置き、葉の裏とバルブの根元を確かめてから並べます。
| 原因になる環境 | 起きやすいトラブル | 直し方 |
|---|---|---|
| 株を密集させている | 斑点病、カイガラムシ | 葉が触れない間隔に広げる |
| 夕方以降に葉を濡らす | 斑点病、新芽の腐れ | 葉水と水やりを午前中に |
| 雨に当てている | 新芽の腐れ、灰色かび | 軒下か雨よけの下に置く |
| 暖房で乾燥している | ハダニ、つぼみ落ち | 加湿して湿度五〇パーセントに |
薬を使うときは、洋ランは葉が薬害を受けやすいので、まず一枚の葉で試して二〜三日様子を見てから全体に使います。
オンシジウムの長く咲かせるコツは作物ページに
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