目的で方法を選ぶ
ポーチュラカは挿し芽が最も簡単で確実な増やし方です。茎を切って土に挿すだけで、二週間ほどで根付いて一か月で咲きます。種は一重咲きなら採れますが、八重咲きは種ができにくく、花色も親と同じになるとは限りません。気に入った色を増やすなら挿し芽、たくさんの株を安く作るなら種と使い分けます。
| 目的 | 向く方法 | 時期と確実さ |
|---|---|---|
| 気に入った花色を同じまま増やす | 挿し芽 | 6〜9月。ほぼ確実 |
| 切り戻した茎を無駄にしない | 挿し芽 | 7月。切り戻しと同時に |
| 冬越しして翌年も同じ色を | 10月の挿し芽 | 室内の窓辺で管理 |
| たくさんの株を安く作る | 種まき | 翌年5月。一重咲きのみ。色は混ざる |
| 八重咲きを増やす | 挿し芽のみ | 種はほとんどできない |
挿し芽は茎を切って挿すだけ
六月から九月の暖かい時期なら、茎の先を五センチほど切って土に挿すだけで根付きます。多肉質の茎なので、切り口を半日ほど乾かしてから挿すと腐りにくくなります。挿してから根付くまでの二週間は、日なたに置いたまま、土が乾いたら水を与える程度で十分です。
根付いたかどうかは、茎を軽く引いて抵抗があるかで判断します。新しい葉が動き始めたころが植え替えの目安で、それまでは触らずに待ちます。
- 茎の先を五センチ切る
- 花やつぼみの付いていない元気な茎の先を、五センチほどの長さで切ります。花付きの茎なら花を摘んでから使います。
- 下の葉を取り切り口を乾かす
- 土に埋まる部分の葉を取り、切り口を日陰で半日ほど乾かします。乾かすことで切り口から腐るのを防げます。
- 水はけの良い土に挿す
- 赤玉土小粒か草花用の土に軽石を混ぜたものに、二センチほどの深さで挿します。数本まとめて一つの鉢に挿しても構いません。
- 日なたで乾いたら水
- 日の当たる場所に置き、土の表面が乾いたら水を与えます。他の挿し芽と違って日陰に置く必要はありません。
- 二週間で根付く
- 二週間ほどして茎を軽く引いて抵抗があれば根付いています。新しい葉が動いたら、鉢や花壇に植え替えます。
水に挿しても根は出ますが、土に移すときに傷みやすいので、最初から土に挿すほうが確実です。
切り戻しと挿し芽を同時に行う
七月中旬の切り戻しで出る大量の茎は、そのまま挿し芽の材料になります。切り戻した株が復活するまでの二〜三週間、挿し芽で作った株が花を補い、九月には両方が満開になります。プランターを一つ余分に用意しておくと、毎年この流れで株を途切れさせずに済みます。
- 切った茎から元気なものを選ぶ
- 切り戻しで出た茎のうち、太く葉が厚いものを選びます。細い茎や黄色い葉の付いた茎は腐りやすいので使いません。
- 空いたプランターに間隔をあけて挿す
- 六十センチのプランターなら十本ほどを、十センチ間隔で挿します。根付いたらそのまま育てて花を咲かせられます。
冬越しは十月の挿し芽で
ポーチュラカは霜で枯れるので、庭の株はそのまま冬を越せません。気に入った花色を翌年に残すなら、十月上旬までに挿し芽を作り、根付いた小鉢を室内の日の当たる窓辺で冬越しさせます。冬は生育が止まるので、水は月に二〜三回、土が完全に乾いてから少しだけ与えます。
- 十月上旬までに挿す
- 気温が十五度を下回ると根が出にくくなります。九月下旬から十月上旬に、元気な茎の先を五センチ切って小鉢に挿します。
- 根付いたら窓辺へ
- 二週間で根付いたら、日の当たる窓辺に取り込みます。夜に窓際が冷えるなら、夜だけ部屋の中央に移します。
- 冬は乾かし気味
- 土が完全に乾いてから、月に二〜三回、鉢の縁に少量の水を与えます。冬に湿らせると根が腐ります。
- 春に日に慣らして植える
- 四月に日中だけ屋外に出して二週間かけて慣らし、五月中旬に植え付けます。伸びた茎は切り戻してから植えると形が整います。
種採りと種まき
一重咲きの品種は、花のあとに小さなさやができ、中に黒くて細かい種が入ります。さやが茶色く割れ始めたら紙の上で振って集め、乾かして封筒で保存します。翌年五月に二十度を超えてからまくと発芽しますが、花色は混ざるので、色を固定したいなら挿し芽を使います。
- さやが割れる前に採る
- さやが茶色くなり先が割れ始めたら、割れきる前に摘みます。細かい種がこぼれるので、紙袋の中で振って集めます。
- 乾かして封筒で保存
- 種を紙の上で数日乾かし、封筒に入れて涼しい場所で保管します。翌年の五月までもちます。
- 五月中旬以降にばらまく
- 気温が二十度を超えたら、砂と混ぜて浅い鉢にばらまきます。土はかけず、明るい場所で乾かさないようにします。
うまくいかないときの原因と立て直し
挿し芽が腐る原因は、切り口を乾かさずに湿った土に挿したこと、日陰に置いたこと、水を与えすぎたことのどれかです。ポーチュラカの挿し芽は他の草花と逆で、日なたで乾かし気味にするほうがうまくいきます。失敗しても材料はいくらでもあるので、次の茎でやり直します。
| 状態 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 挿した茎が根元から黒く腐る | 切り口を乾かさなかった・土が湿りすぎ | 捨てて、次は半日乾かしてから乾いた土に挿す |
| 挿し芽が細長く伸びて倒れる | 日陰に置いた | 日なたに移し、伸びた部分を切って挿し直す |
| 冬越し中に茎がしおれて枯れる | 水の与えすぎ・窓際の冷え | 水を止め、夜は部屋の中央へ。枯れたら春に苗を買う |
| 種をまいたが発芽しない | 温度不足・土をかぶせた | 五月中旬以降に、土をかけずにまき直す |
| 種から育てたら花色が親と違う | 種では色が固定されない | 気に入った株だけ挿し芽で残す |
ポーチュラカの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
ポーチュラカの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はポーチュラカの育て方にまとめています。
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