地植えと鉢植えで水やりの考え方を変える
地植えのギンモクセイは根付いてしまえば雨だけでほぼ育ちます。反対に鉢植えは根が回りやすく、夏は毎日水が必要になります。どちらで育てているかで判断材料を切り替え、土が乾いているかを指で触って確かめる習慣を基本にします。
水やりは朝に行います。夕方に与えると夜間に土が湿ったままになり、冬は凍結、夏は根の蒸れにつながります。常緑なので冬も少しは水を使い、鉢植えは乾いて数日たってから暖かい日の午前中に与えます。
| 状態 | 水やりの目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 地植え・植えて1年未満 | 土の表面が乾いたらたっぷり | 夏は朝に株元へ集中して与える |
| 地植え・2年目以降 | 基本は不要、2週間以上晴れが続いたら | しおれてから与えても回復する |
| 鉢植え・春秋 | 表面が乾いたら鉢底から流れるまで | 受け皿に水をためない |
| 鉢植え・夏 | 毎朝、夕方にしおれていれば追加 | 日中の水やりは根を蒸らす |
| 鉢植え・冬 | 乾いて2〜3日後の暖かい午前に | 凍る夜の前には与えない |
花の時期に雨が続くと花が早く散ります。鉢植えなら開花中だけ軒下へ移すと長く楽しめます。
肥料は年2回、少なめが花を増やす
ギンモクセイは成長が早いぶん、肥料が多いと枝葉ばかり伸びて花が減り、刈り込みの手間も増えます。2月の寒肥と、花後のお礼肥の2回で十分です。夏に肥料が効くと花芽より枝に養分が回るので、6月以降は与えません。痩せ地でも育つので、迷ったら少なめにします。
肥料が多すぎるかどうかは葉と枝で判断できます。葉が前年より大きく濃い緑で、枝が一年に50センチ以上伸びて花が少ない年は肥料過多です。翌年の寒肥を半分にして様子を見ます。逆に葉が小さく黄色みがかり、枝の伸びが10センチに満たないなら不足です。
- 2月の寒肥は外周へ
- 枝の広がりの真下あたりに沿って浅い溝を掘り、緩効性の有機質肥料をひと握りから二握り入れて土を戻します。根の先端が届く位置に置くのが目安です。
- 花後にお礼肥を
- 11月の剪定を終えたら、追肥(育ちの途中で足す肥料)として緩効性の化成肥料を株元から離して少量まきます。鉢植えは置き肥を鉢の縁に置きます。
- 鉢植えは地植えより少なめに
- 置き肥なら規定量の半分を鉢の縁に置き、葉色を見て足りなければ薄い液体肥料で春に補います。多いと根が傷んで葉が落ちます。
夏の管理と花芽を守る工夫
7〜8月は翌年の花芽が作られる時期です。暑さ自体には強く遮光は不要ですが、鉢植えの水切れと、この時期の剪定が花芽を減らします。作業は水やりと株元のマルチ補充だけにし、枝先には触れません。伸びが気になっても刈り込みは11月まで待ちます。
- 梅雨明けにマルチを足す
- 株元の腐葉土やバークチップを5センチの厚さに足し、土の乾きと温度上昇を抑えます。鉢植えは鉢の下にすのこを敷いて照り返しを避けます。
- 晴天2週間で株元へ水
- 地植えでも雨が2週間以上ないときは、朝に株元へバケツ2杯ほどたっぷり与えます。葉が昼に垂れるようなら間隔を詰めます。
- 台風の前に支柱を確かめる
- 常緑で葉が多く風を受けやすいので、若木は支柱の結び目を確かめ、緩んでいれば結び直します。長く飛び出した枝だけ軽く払います。
冬の管理と寒さ対策
ギンモクセイはキンモクセイより寒さに強く、関東平野部では防寒なしで冬を越します。氷点下8度前後まで耐えるとされ、関東北部や東北南部でも地植えできます。それより寒い地域では鉢植えにして軒下や室内の明るい場所へ移します。冬の乾いた北風は葉を傷めるので、風当たりの強い場所では防風ネットを張ります。
- 鉢植えは凍結を避ける
- 夜間に氷点下が続くなら鉢を軒下か壁際に寄せ、鉢の側面を不織布で包みます。土が凍ると根が傷み、春に葉を落とします。
- 乾いた風から守る
- 北風が直接当たる場所では、12〜2月だけ株の北側に防風ネットや簾を立てます。葉の乾きを防ぎ、春の葉焼けを減らします。
- 雪は払い落とす
- 常緑で葉に雪がたまりやすく、湿った雪が積もると枝が裂けます。積もったら手で払い、裂けた枝は春に緑のところまで切り戻します。
葉の色で分かる管理の失敗と直し方
ギンモクセイの不調はまず葉に出ます。黄ばみ、落葉、斑点、縮れのどれが出ているかを見て、水、肥料、日当たりのどれが原因かを切り分けます。丈夫な木なので、原因を取り除けばたいてい次の芽で回復します。
| 見た目 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 古い葉が春に黄色く落ちる | 常緑樹の葉の入れ替わり | 何もしなくてよい |
| 新葉まで黄色く落ち土が湿っている | 水のやりすぎか根詰まり | 水を控え、鉢なら春に植え替える |
| 葉が小さく色が薄い | 肥料切れか日照不足 | 寒肥を足し、日当たりのよい場所へ |
| 葉が大きく枝ばかり伸びて花が少ない | 肥料過多 | 追肥を抜き、翌年の寒肥を半分にする |
| 葉先が茶色く枯れる | 冬の乾風か夏の水切れ | 防風ネットを張り、マルチで保水する |
春に古い葉が一斉に黄色くなって落ちるのは常緑樹の葉の入れ替わりです。同時に新芽が伸びていれば健全なので、薬も肥料も要りません。
ギンモクセイの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
ギンモクセイの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はギンモクセイの育て方にまとめています。
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