咲かない・少ないときの原因を先に分ける
春になっても花穂が上がらない、上がっても一本だけという場合は、日照不足、摘心の有無、肥料切れ、苗の遅れのどれかです。株の姿と育てた経過を見て原因を絞ります。春まきの苗が六月に小さいのは異常ではなく、そのまま育てれば初夏に咲きます。
| 株の姿 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 茎が細く長く葉が薄い | 日照不足 | 一日五時間以上日が当たる場所へ移す |
| 花穂が一本だけ | 摘心をしていない | 一番花のあと切り戻して枝を増やす |
| 花穂が短く途中で止まる | 肥料切れ | 液体肥料を二週間に一回に戻す |
| 株が小さくつぼみがない | まき時が遅い | そのまま育て初夏の開花を待つ |
苗のうちの摘心
摘心(先端の芽を摘んで枝を増やすこと)は本葉が六〜八枚になったころに一回行います。先端を摘むと下の葉の付け根から枝が四〜五本出て、花穂もその数だけ上がります。秋まきなら十一月の定植時、春まきなら四月が目安です。高性種で一本の大きな花穂を切り花にしたいなら摘心はしません。
- 本葉六〜八枚で摘む
- 株の高さが十センチほどになり、本葉が六〜八枚になったら、先端の柔らかい部分を指で摘みます。下から四〜五枚の葉を残します。
- 晴れた午前に行う
- 切り口が早く乾く晴天の午前に摘みます。雨の日は切り口から病気が入りやすくなります。
- 摘心後に薄い液肥
- 摘んだ翌日に薄めた液体肥料を与えると、枝の伸びがそろいます。冬の間なら次の暖かい日でかまいません。
- 矮性種は摘心不要
- 矮性種は摘心しなくても株元から枝が出てこんもり咲きます。摘むと開花が遅れるだけです。
開花の流れと花もち
花穂は下から上へ二〜三週間かけて咲き上がります。一輪ごとの花は一週間ほどもち、金魚の口のような形の花弁を横から押すと口が開きます。気温が二十五度を超えると花が小さくなり色も薄れるので、関東平野部では四月から五月がもっとも美しい時期です。
雨に当たると花弁が傷んで灰色かび病の元になります。鉢植えなら開花中は軒下に置くと花が長もちします。庭植えは雨のあとに傷んだ花だけ早めに摘み取れば、穂全体はきれいに咲き上がります。
- 咲き始めを見る
- 花穂の下の花が開いたら開花の始まりです。この時点から液体肥料を規定倍にして二週間に一回続けます。
- しぼんだ花を摘む
- 下の花が茶色くなったら指で摘みます。種のさやを作らせないことで上のつぼみまできれいに開きます。
- 花穂全体の終わりを見る
- 先端まで咲き終わり、上の数輪がしぼんだら穂の終わりです。切り戻しの時期に入ります。
切り戻して二番花、三番花
一番花の穂がすべて終わったら、株の高さの半分くらいまで切り戻します。残した葉の付け根からわき芽(葉の付け根から出る芽)が伸び、三〜四週間で二番花が上がります。梅雨明け前に二番花が終わったら、さらに切り戻して夏を越させ、秋に三番花を咲かせることもできます。
- 一番花のあとに半分に切る
- 五月中旬から下旬、穂が終わった茎を株の高さの半分まで切ります。葉を数枚残すことが条件です。
- 切ったら追肥
- 切り戻し直後に規定倍の液体肥料を与え、二週間に一回を続けます。新しい枝が早く伸びます。
- 夏前にもう一度
- 二番花が七月上旬に終わったら、株の三分の一まで強めに切って夏を越させます。風通しのよい半日陰で乾かし気味にします。
- 秋の三番花
- 九月に芽が動いたら液体肥料を再開します。十月から十一月に小さめの花穂が上がります。
夏越しは関東平野部では半分ほど成功します。暑さで枯れたら秋まきで更新するのが無理のない育て方です。
品種タイプで咲き方が違う
キンギョソウには草丈で矮性、中高性、高性の三つ、花の形で金魚形の一重、開いた形のペンステモン咲き、八重咲きがあります。切り花にするなら高性種の一重、花壇の縁取りなら矮性種、鉢植えなら中高性の八重が扱いやすいです。目的で選ぶと管理がずれません。
| 品種タイプ | 草丈と花 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 矮性種 | 20〜30センチ、小さな穂が多数 | 花壇の縁・寄せ植え |
| 中高性種 | 40〜60センチ、中くらいの穂 | 鉢植え・花壇の中段 |
| 高性種 | 60〜100センチ、長い穂 | 切り花・花壇の後方 |
| ペンステモン咲き・八重 | 中高性が多い | 花色を楽しむ鉢植え |
花が乱れるときの手当て
花が小さく色が薄いのは高温か肥料切れ、花穂が曲がるのは光の方向に伸びたためです。曲がった花穂は元に戻らないので、鉢を回して光を均一に当てて次の穂を防ぎます。灰色かび病で花が溶けるなら、傷んだ花を取り除いて風を通し、雨を避けます。
| 見た目 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 花が小さく色が薄い | 高温・肥料切れ | 半日陰へ移し液体肥料を続ける |
| 花穂が横に曲がる | 光が片側から当たる | 鉢を数日ごとに回す |
| 花弁が茶色く溶ける | 灰色かび病・雨 | 傷んだ花を取り軒下へ移す |
| つぼみが開かず落ちる | 水切れ・急な温度変化 | 朝の水やりを欠かさず置き場所を安定させる |
キンギョソウの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
キンギョソウの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はキンギョソウの育て方にまとめています。
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