植え替えが必要かを見分ける
オリヅルランは根が太くて成長が速いため、一〜二年で鉢がいっぱいになります。根が土を押し上げて株が鉢から浮いてくるのが特徴で、こうなると水がしみ込まなくなります。次の姿が見えたら植え替えの時期です。
| 株の姿 | 根の状態 | 対処 |
|---|---|---|
| 株が鉢から持ち上がっている | 太い根が土を押している | すぐに一回り大きい鉢へ |
| 水がしみ込まず表面を流れる | 根が鉢の中を埋めている | 植え替えか株分け |
| 鉢底の穴から白い根が出ている | 根が回り切っている | 春に植え替え |
| 新しい葉が小さく子株が出ない | 根詰まりか養分不足 | 植え替えて土を新しくする |
適期は五月から九月
植え替えは気温が二十度前後に安定する五月から六月が最も安心で、九月中旬までなら行えます。この時期なら根を切っても二〜三週間で新しい根が出ます。冬に植え替えると根が動かず、傷んだところから腐りやすくなります。
| 月 | 植え替えの可否 | 備考 |
|---|---|---|
| 3〜4月 | 暖かい日なら可 | 根鉢をくずさず鉢を替えるだけにする |
| 5〜6月 | 最適 | 根を整理し、株分けもこの時期に |
| 7〜8月 | 可 | 作業後は日陰で管理し、高温時を避ける |
| 9月中旬まで | 可 | 根鉢を大きくくずさない |
| 10〜2月 | 避ける | 緊急時は鉢増しにとどめる |
鉢と土の選び方
鉢は今より一回り、直径で三センチほど大きいものを選びます。大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れの原因になります。土は市販の観葉植物用の土で十分で、水はけを良くしたいときは赤玉土やパーライトを二割ほど混ぜます。
吊り鉢にするなら軽いプラスチック鉢が扱いやすく、床置きなら素焼き鉢のほうが乾きやすく失敗が減ります。どちらも鉢底の穴が大きく開いているものを選びます。
- 鉢は一回りだけ大きく
- 五号鉢なら六号へ、六号なら七号へと一段階ずつ大きくします。株の大きさを保ちたいなら同じ鉢に戻し、根を三分の一ほど整理します。
- 土は水はけを優先する
- 観葉植物用の土に赤玉土の小粒を二割混ぜると、太い根のすき間に空気が入りやすくなります。古い土の再利用は根腐れのもとなので避けます。
- 鉢底石を敷く
- 鉢底に軽石を二〜三センチ敷き、水が抜けやすくします。吊り鉢で重さが気になるなら、発泡スチロールを砕いたもので代用できます。
植え替えの手順
作業の前日には水やりを控え、土が少し乾いた状態で行うと根鉢が抜きやすくなります。太い根は折れやすいので、無理に引っ張らず、鉢のふちを軽くたたいて外します。
- 鉢から抜く
- 株元を持ち、鉢を横にしてふちを軽くたたきながら引き抜きます。根が鉢底の穴から出ているときは、無理に引かず穴の外の根を切ってから抜きます。
- 古い土を落とし根を整理する
- 根鉢の下三分の一の土を手でほぐして落とします。黒く柔らかい根や、しぼんだ根は清潔なはさみで切ります。白く硬い根は残します。
- 新しい鉢に据える
- 鉢底石と土を少し入れ、株の高さを合わせます。株元が鉢のふちから二センチほど下になる高さにして、周りに土を入れます。
- 土を詰めて水を通す
- 割りばしで根のすき間に土を詰め、鉢底から流れるまで水を与えます。土が沈んだら足し、日陰で一週間ほど落ち着かせます。
植え替え直後の肥料は根を傷めます。新しい葉が動き出したのを見て、二〜三週間後から薄めの液体肥料を始めます。
株分けで大きさを戻す
大株になったオリヅルランは、株分けで小さくできます。株元を見ると複数の芽の固まりに分かれているので、その境目で割ります。分けた株はそれぞれ根が付いているので、すぐに単独で育ちます。
- 境目を見つける
- 鉢から抜いて土を落とし、株元の芽の固まりが分かれている場所を探します。二〜三芽ずつのまとまりになるように分ける位置を決めます。
- 手で割るか刃で切る
- 根が絡んでいるので、両手で引き離すように割ります。固いときは清潔なナイフで切り分けます。それぞれの株に白い太い根が数本残るようにします。
- 小さい鉢に植える
- 分けた株は四〜五号鉢に植え、たっぷり水を与えて日陰で二週間管理します。新しい葉が出たら通常の置き場所に戻します。
植え替えで失敗したときの手当て
植え替えのあとに葉がしおれたり、黄色くなったりするのはよくあることで、たいていは一か月で落ち着きます。ただし根元が柔らかくなったら根腐れなので、早めに対処します。原因を見分けて、待つか手を入れるかを判断します。
- しおれたまま戻らない
- 植え替え直後に葉が垂れるのは根を切った反応です。土が湿っていれば水を足さず、日陰で待ちます。一週間で戻らなければ株を抜き、根の状態を確かめます。
- 根元が柔らかくなった
- 土が湿りすぎて根が腐っています。鉢から抜いて柔らかい根を切り、乾いた新しい土に植え直します。数日は水を与えず、その後は乾かし気味に管理します。
- 冬に植え替えてしまった
- 根が動かない時期なので、暖かい部屋に置いて水を控えます。春まで肥料を与えず、五月に改めて根を確かめてから必要なら植え直します。
オリヅルランの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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