自分の株で使える方法を選ぶ
コウモリランの増やし方は、株元や貯水葉の縁に出る子株を外す株分けが基本です。種類によっては子株を出さないものもあり、その場合は胞子から育てることになりますが、家庭では時間と手間がかかります。まず自分の株を見て、下の表でできる方法を選びます。
| 株の姿 | 使える方法 | 難しさと期間 |
|---|---|---|
| 株元や貯水葉の縁に小さな株が出ている | 株分け | やさしい。半年で独り立ち |
| 子株がない、または出ない種類 | 胞子まき | 難しい。育つまで二〜三年 |
| 子株がまだ貯水葉一〜二枚で小さい | 待つ | 貯水葉三枚以上になるまで外さない |
ビフルカツム(一般的なコウモリラン)は子株をよく出します。リドレイなど子株を出さない種類は胞子でしか増えません。
子株を外す適期と目安
株分けは根が活発な五月から七月に行います。子株は貯水葉が三枚以上になり、直径が五センチほどに育ってから外します。小さいうちに外すと根が少なく、水苔に付けても乾きに耐えられません。親株から少し離れた位置に出た子株ほど根が独立していて外しやすくなります。
- 子株の大きさを確かめる
- 貯水葉が三枚以上あり、胞子葉が一枚でも出ていれば外せます。小さいものは翌年まで待ちます。
- 前日に水を与える
- 前日に水苔を湿らせておくと根がほぐれやすく、外すときに切れる根が減ります。乾いた状態では細い根がぽきぽき折れます。
- 板か鉢と水苔を用意
- 子株ごとに小さな板か素焼き鉢と、前日に戻した水苔、固定用のテグスを用意しておきます。外してから探すと根が乾きます。
株分けの手順
子株は親株の根茎から伸びており、根ごと切り離す必要があります。親株の貯水葉を無理に剥がすと親株が弱るので、子株の周りだけを狙って作業します。清潔なはさみかナイフを使い、根を三センチ以上付けて切り取ります。
親株の根茎を切った部分は、そのまま乾かせばふさがります。親株側の切り口に水苔を戻し、いつもどおり管理すれば数週間で新しい子株が出ることもあります。
- 子株の根元を探す
- 子株の貯水葉を少し持ち上げ、親株とつながっている根茎を確かめます。水苔を指で少し外すと見えます。
- 根を付けて切り離す
- 子株の根が三センチ以上付くように、ナイフで根茎を切ります。根がほとんど付かなかったら、水苔で包んで湿度を保ちます。
- 水苔で根を包む
- 戻して絞った水苔で子株の根を包み、直径七〜八センチの団子にします。貯水葉の裏側は厚めにします。
- 板か鉢に固定する
- 板ならテグスで水苔ごと縛り、鉢なら水苔を詰めて据えます。生長点が上か斜め上を向くようにします。
- 日陰で養生する
- 水苔に水を含ませ、明るい日陰に一か月置きます。毎日葉水を行い、水苔が乾いたら沈めて与えます。
胞子から育てる
胞子葉の先端の裏に付く茶色い粉が胞子です。これを湿らせた水苔やピートモスの表面にまくと、数週間で緑色の苔のような前葉体が現れ、そこから半年から一年かけて小さな株が出てきます。乾かさず、温度を二十度以上に保ち続ける根気が要りますが、費用はほとんどかかりません。
- 胞子を集める
- 胞子葉の裏の茶色い部分が粉を吹いていたら、紙の上に葉を置いて数日乾かします。落ちた粉が胞子です。
- 湿らせた用土にまく
- 熱湯で消毒した水苔やピートモスを容器に敷き、表面に胞子を薄くまきます。土はかぶせません。
- 密閉して明るい日陰へ
- 透明な袋やふたで密閉し、直射日光の当たらない明るい場所に置きます。水は霧吹きで表面を湿らせ続けます。
- 小さな株を移す
- 貯水葉が一センチほどになったら、水苔で包んで小さな鉢に移します。密閉から外気に慣らすのは一週間かけます。
外した子株の養生
外した子株は根が少なく、乾燥に弱い状態です。最初の一か月は葉水を毎日行い、水苔が乾いたら沈めて与えます。肥料は新しい貯水葉が出るまで与えません。貯水葉が板や鉢を覆い始めたら独り立ちで、親株と同じ管理に切り替えます。
| 時期 | 水やりと葉水 | 置き場所と肥料 |
|---|---|---|
| 一か月まで | 水苔が乾いたら沈める。葉水は毎日 | 明るい日陰。肥料なし |
| 二〜三か月 | 通常の間隔へ | 元の場所へ。薄い液体肥料を月一回 |
| 半年以降 | 親株と同じ | 親株と同じ |
うまくいかないときの原因
子株が枯れる原因は、外すのが早すぎたか、養生中の乾燥か、逆に過湿の三つです。貯水葉が萎びるなら乾燥、株元が黒くなるなら過湿で、手当ては反対になります。胞子がうまく育たないときは、乾燥か雑菌の繁殖がほとんどで、密閉と消毒をやり直します。
| 場面 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 子株の貯水葉が萎びて縮む | 根が少なく水を吸えない | 袋をかぶせて湿度を上げ、葉水を増やす |
| 子株の株元が黒くなる | 過湿 | 水苔を乾かし、風を通す。腐った部分を取る |
| 前葉体にかびが生える | 雑菌の繁殖 | 容器と用土を消毒してまき直す |
コウモリランの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
コウモリランの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はコウモリランの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。