株の状態で方法を選ぶ
アロカシアは茎を切って挿す方法が向かず、根茎の周りにできる子株と球根で増やします。親株の鉢の中を見ると、葉の出ている子株と、丸い豆のような球根が見つかります。どちらがあるかで方法が変わるので、植え替えのときに根鉢を崩して確かめます。
| 状態 | 方法 | 育つまでの目安 |
|---|---|---|
| 葉が二枚以上ある子株が付いている | 株分け | 二〜三か月で独立して育つ |
| 根の周りに丸い球根がある | 水苔で芽出し | 一〜二か月で芽、半年で小株 |
| 親株の茎が伸びて下葉が落ちた | 茎の上部を切って挿す | 発根に一〜二か月。失敗も多い |
| 葉だけ切り取った | 増やせない | 葉挿しでは根も芽も出ない |
適期は五月から七月
分けた子株や球根が根を出すには二十度以上の気温が要ります。五月中旬から七月に行うと、一か月ほどで根が動き、冬までに葉を数枚つけた株になります。秋に分けると根が出ないまま休眠に入り、多くは腐ります。
分けた株は親株より小さく、光の変化や乾きに弱いものです。作業の前に置き場所と小さな鉢、新しい用土を先に用意しておくと、根を空気にさらす時間が短くなって活着が早まります。
- 植え替えと同時に行う
- 親株の植え替えで根鉢を崩すときに子株と球根を集めます。別々の日に掘り返すと親株が二度傷むので、一度で済ませます。
- 前日から水を控える
- 土が乾き気味だと根鉢がほぐれやすく、子株の付け根が見つけやすくなります。作業の前日は水を与えません。
子株の株分けの手順
分けたばかりの子株は根が少なく、大きな葉を支えきれずに一〜二枚枯らすことがあります。それでも根茎が固ければ問題なく、新しい根が回ると次の葉から安定します。枯れた葉は付け根が乾いてから切ります。
- 付け根を持って外す
- 根鉢を崩し、子株の付け根を持って親から離します。根が絡んでいれば水で土を落としながらほぐし、固い部分は清潔なナイフで切ります。
- 切り口を乾かす
- 切り口がある子株は日陰で数時間乾かし、切り口が乾いてから植えます。湿ったまま植えると切り口から腐ります。
- 三号鉢に植える
- 水はけのよい土に根茎の上端が一センチ隠れる深さで植えます。大きい鉢は土が乾かず失敗するので、株に合った小さい鉢にします。
- 明るい日陰で管理
- 直射を避けた明るい場所に置き、土を軽く湿らせる程度に保ちます。新しい葉が動いたら通常の水やりに戻します。
球根からの芽出しの手順
根の周りにできる直径五ミリから二センチの球根は、湿った水苔に埋めると一〜二か月で芽と根が出ます。土に植えるより腐りにくく、様子も見やすい方法です。小さいほど時間がかかるので、一センチ以上のものを選ぶと成功しやすくなります。
球根は親株の根鉢の縁や鉢底の近くに多くできます。植え替えで捨てる古い土の中にも紛れているので、土をふるいにかけて回収すると数が増えます。
- 皮をむいて確かめる
- 球根の外側の茶色い薄皮をむき、中が白く固いものを選びます。柔らかいものや黒いものは腐っているので使いません。
- 湿った水苔に半分埋める
- 透明な容器に湿らせた水苔を入れ、球根を半分埋めます。ふたを軽くのせて湿度を保ち、二十五度前後の明るい日陰に置きます。
- 芽が出たら鉢に移す
- 根が二〜三センチ、葉が一枚開いたら、水苔ごと小さな鉢の土に植えます。根を無理にはがすと折れるので水苔は付けたままにします。
水苔は乾かさず、かといって水がたまらない程度に保ちます。容器の底に水が見えるなら多すぎます。
茎が伸びた親株の仕立て直し
何年も育てた株は下葉が落ちて茎が丸太のように立ち上がります。見た目を戻したいときは、生育期に茎の上部を葉ごと切り取り、切り口を乾かしてから水苔か土に挿します。発根には一〜二か月かかり、失敗もあるので、残した下の茎からも新芽が出ることを期待して両方を育てます。
切り取った上部は、葉の数を二〜三枚に減らしてから挿すと蒸散が減って発根しやすくなります。葉を全部残すと根が出る前に水を失ってしおれ、そのまま枯れることが多いためです。
- 気根の下で切る
- 茎の途中から出ている気根を含めて切ると発根が早まります。切り口は半日以上乾かし、乾いた膜が張ってから挿します。
- 下の茎は残す
- 切り残した茎の切り口を乾かし、そのまま鉢で管理すると節から新芽が出ることがあります。水は控えめにして待ちます。
うまくいかないときの原因と立て直し
| 状態 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 子株の葉が全部枯れた | 根が少なく水を吸えない | 根茎が固ければそのまま待つ。柔らかければ廃棄 |
| 球根が黒くなった | 水苔が湿りすぎ | 残りの球根を新しい水苔に移し水を減らす |
| 挿した茎が腐った | 切り口を乾かさなかった | 腐りを切り戻し、再度乾かしてから挿す |
| 芽が出ても葉が小さい | 光不足か肥料不足 | 明るい場所へ移し、薄い液肥を与える |
アロカシアの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
アロカシアの上手に育てるコツは作物ページに
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