一年の流れを表で確かめる
アロカシアの一年は、暖かい時期に葉を増やし、寒い時期に葉を減らして根茎で耐える、という繰り返しです。月ごとに作業が変わるので、まず表で全体をつかみ、自分の株がどの段階かを葉の数と新芽の動きで確かめます。
関東平野部の室内を前提にしています。寒冷地では春の再開が一か月ほど遅れ、暖地では十一月まで生育が続くことがあります。気温の数値を見て、自分の地域に合わせて一か月前後ずらして読んでください。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 1〜2月 | 水を最小限に。夜は部屋の中央へ | 根茎が固ければ問題なし |
| 3〜4月 | 少しずつ水を増やす | 新芽が見えたら再開 |
| 5月 | 植え替え、株分け、肥料開始 | 最低気温が二十度を超えてから |
| 6〜7月 | 水と肥料を増やす。屋外も可 | 新しい葉が月に一〜二枚出る |
| 8月 | 強光を避け、葉水を増やす | 葉焼けとハダニに注意 |
| 9月 | 肥料を終える。取り込み準備 | 最低気温が二十度を切る前に |
| 10〜11月 | 水の間隔を空け、室内へ | 葉が黄変し始めたら休眠の合図 |
| 12月 | 暖かい部屋で水を控える | 葉が落ちても根茎を保つ |
春(3〜5月)は再開の時期
三月に入っても根茎から新芽が見えなければ、まだ水を増やしません。暖かくなって芽が動き始めたら少量から水を再開し、葉が二枚開いたら通常の間隔に戻します。植え替えと肥料は最低気温が二十度を超える五月中旬以降に始めます。
冬の間に伸びた葉柄が細く頼りないときは、春の新しい葉が二〜三枚開いたところで古い葉を付け根から切ると、株の姿が締まります。切るのは新しい葉が出てからで、先に切ると株が弱ります。
- 根茎を確かめる
- 三月に土の表面を少しどけ、根茎を指で押します。固ければ健康で、芽の先が見えていれば水を再開する合図です。
- 肥料は五月から
- 緩効性の置き肥を五月に規定量置き、六月以降は薄めた液体肥料を二週間に一度与えます。休眠明けすぐの肥料は根を傷めます。
夏(6〜8月)は最も育つ時期
六月から八月は月に一枚から二枚の新しい葉が出ます。水と肥料を切らさず、葉水で湿度を保ちます。ただし八月の直射は葉を焼き、乾いた空気はハダニを呼ぶので、光は一段弱め、葉の裏まで毎朝湿らせます。
夏に鉢を屋外へ出したときは、雨のあとに受け皿の水を捨て忘れないようにします。屋内より乾きは速いものの、長雨のあとに晴れると鉢の中が蒸れて根茎が傷みます。
- 追肥は薄く回数多く
- 追肥(育ちの途中で足す肥料)は規定の倍に薄めた液体肥料を二週間に一度与えます。濃い肥料は根茎を傷めます。
- 古い葉を整理する
- 新しい葉が出ると古い葉が黄変します。付け根から葉柄ごと切り取り、風通しを保ちます。
- 屋外に出すなら明るい日陰
- 六月から九月は軒下や木陰で育てられます。直射と長雨を避け、最低気温が二十度を切る前に室内へ戻します。
秋(9〜11月)は休眠への準備
九月で肥料をやめ、十月からは水の間隔を空けます。十五度を切ると葉が黄変し始めますが、これは病気ではなく休眠の合図です。屋外に出していた株は最低気温が十八度を切るころに室内へ入れ、取り込む前に葉の裏を洗って害虫を落とします。
- 水を段階的に減らす
- 十月は表面が乾いて二〜三日後、十一月は一週間後、と順に間隔を空けます。急に止めると葉が一度に落ちます。
- 置き場所を冬向きに移す
- 昼は窓辺で光を取り、夜は窓から離して冷気を避けます。暖房の風が当たらない位置を今のうちに決めます。
冬(12〜2月)は根茎を守る
十五度以上を保てる部屋なら葉を残して越冬できますが、多くの住宅では葉が減ります。葉が全部落ちても根茎が固ければ生きているので、土を乾かし気味にして春を待ちます。暖房を切った夜の窓辺は五度近くまで下がることがあり、根茎が凍みるので必ず離します。
冬に一枚ずつ葉が減っていくのは、株が余分な葉を切り捨てて根茎に養分を戻している姿です。黄色くなった葉は無理に引っ張らず、付け根が乾いてから切り取ると、根茎に傷がつかずに済みます。
- 水は月に一〜二回
- 葉がある株は土が完全に乾いてから午前中に少量、葉のない株は月に一度表面を湿らせる程度にします。
- 根茎の保管もできる
- 部屋が十度を切るなら、葉が落ちた根茎を掘り上げて乾いた水苔で包み、十五度前後の場所で保管する方法もあります。
うまくいかないときの見分け方
一年を通して迷いやすいのは、葉の黄変が休眠か病気かという点です。秋から冬に下の葉から順に黄色くなるなら休眠、夏に急に複数の葉が黄変したり黒い斑点が混じったりするなら過湿や病気を疑います。
| 時期 | 起きたこと | 原因と直し方 |
|---|---|---|
| 春 | 芽が動かない | 低温か根茎の腐り。根茎を押して固ければ待つ |
| 夏 | 葉が小さくなる | 根詰まりか肥料不足。植え替えか追肥 |
| 秋 | 葉が一度に落ちた | 急な低温。置き場所を暖かくし水を減らす |
| 冬 | 根茎が柔らかい | 過湿。腐った部分を切って乾いた土で保管 |
アロカシアの栽培に一年を通して使うもの
鉢ものは、季節ごとに買い足すものがほとんどありません。年に一度の植え替えと、日々の水やりの判断を支えるものだけです。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 観葉植物用の培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 水はけ重視の配合。多肉植物・サボテンならさらに粒の粗い専用土。5〜14L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L。
室内では土が乾きにくく、水もちのよい土だと根が傷みます。用途の書かれた土を選ぶだけで失敗が減ります。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。乾き・適・湿の 3 段階が読めれば十分です。
鉢ものを枯らす原因の筆頭は水のやりすぎです。表面が乾いていても中は湿っていることが多く、測るのがいちばん確実です。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 観葉植物 置き肥」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。土の上に置くだけのもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を、生育期(春から秋)に 2〜3 か月ごと。
冬は生育が止まるので与えません。休眠中に肥料を置くと、吸われずに土に残って根を傷めます。
- サーキュレーター探す言葉「サーキュレーター 静音 小型」
- 規格の目安
- 小型で首振りのあるもの。植物に直接強い風を当てない置き方ができるもの。
室内は風がありません。空気が動かないと土が乾かず、ハダニやカイガラムシも増えます。弱い風を回すだけで変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 冬の間は、肥料も植え替えも要りません。水やりの回数を減らすだけです。
アロカシアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアロカシアの育て方にまとめています。
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