掘り上げの時期を株の姿で決める
掘り上げは初霜で葉が黒く枯れてから一週間以内が目安です。霜に当たると地上部の養分が球根に下りて、貯蔵に耐える充実した球根になります。ただし土が凍るまで置くと球根まで凍るので、霜の後は早めに掘ります。
関東平野部の露地で、冬に土が凍らない場所なら株元に二十センチほど盛り土をして越冬させる方法もあります。ただし多湿で腐ったり凍ったりして失う確率が高く、大切な品種は掘り上げるほうが安全です。
| 状態 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 葉が青々として花が咲いている | まだ掘らない | 養分が球根に下りていない |
| 初霜で葉が黒く枯れた | 一週間以内に掘る | 球根が充実し、凍る前に取り出せる |
| 土が凍り始めた | すぐ掘る | 球根が凍ると戻らない |
| 暖地で霜が降りない | 十二月中旬に掘る | 葉が枯れなくても休眠に入る |
首を折らずに掘り上げる
ダリアの芽は球根の首、つまり茎の付け根からしか出ません。掘り上げで首を折ると、その球根は太くても芽が出ず、翌年に使えません。茎を引っ張って抜くのではなく、株の周りを広く掘ってから土ごと持ち上げます。
- 茎を十センチ残して切る
- 地際から十センチほど残して茎を切ります。残した茎が持ち手になり、掘るときに首を守ります。
- 株から三十センチ離して掘る
- 球根は横に広がっているので、株から三十センチ離した位置にスコップを入れ、周りを一周掘ってから下から持ち上げます。
- 土を落として陰干し
- 土を手で軽く落とし、洗わずに風通しのよい日陰で三日から一週間乾かします。首や球根に傷が付いたら、乾かしてから貯蔵します。
茎の切り口に水がたまると首から腐ります。掘り上げ後は茎を下に向けて置き、水を抜いてから乾かします。
貯蔵は五度から十度で乾燥させすぎない
貯蔵の温度は五度から十度が適温で、零度以下では凍り、十五度以上では芽が動いたりカビが出たりします。関東平野部なら暖房のない玄関や物置、北側の部屋が向いています。乾燥しすぎると球根がしなびて枯れるので、湿らせずに軽く湿り気のある材料に埋めて保管します。
| 場所 | 向き不向き | 注意点 |
|---|---|---|
| 暖房のない玄関、物置 | 最適 | 五度から十度を保てる |
| 屋外の軒下 | 中間地では不向き | 氷点下の日に凍る |
| 暖房の効いた室内 | 不向き | 乾燥してしなび、芽が早く動く |
| 土の中に埋め戻す | 暖地のみ可 | 土が凍らず水はけのよい場所に限る |
段ボール箱に乾いたピートモスかおがくず、もみ殻を入れ、球根が触れ合わないように埋めます。ビニール袋で密閉すると蒸れて腐ります。
冬の間に月一回点検する
貯蔵中は月に一回、箱を開けて球根を見ます。しなびていたら材料に霧を吹いて湿らせ、カビが出ていたら取り除いて乾かします。柔らかく腐った球根は他に移るので、見つけたらすぐ取り出して捨てます。
- しなびは霧吹きで戻す
- 球根の表面にしわが寄ってきたら、埋めている材料に霧を吹いて軽く湿らせます。球根に直接水をかけないでください。
- カビは拭いて乾かす
- 表面の白いカビは乾いた布で拭き取り、数日陰干しして戻します。中まで黒く柔らかいものは捨てます。
- 二月に芽の動きを見る
- 二月下旬になると首に小さな芽が動き始めます。芽が見えたら三月の芽出しと分割の準備に入り、伸びすぎないよう涼しい場所に置き直します。
春に芽を付けて分割する
三月に球根を取り出し、首の芽の位置を確かめてから分割します。芽は首からしか出ないので、それぞれの球根に必ず芽を一つ以上付けて切り分けます。芽が見えないときは、湿らせたバーミキュライトに埋めて二十度ほどに二週間置き、芽が動いてから切ると失敗しません。
- 芽出しで芽の位置を確かめる
- 球根の首を上にして湿らせたバーミキュライトに浅く埋め、二十度ほどの明るい場所に置きます。二週間ほどで首に赤い芽が見えます。
- 芽を一つずつ付けて切る
- 清潔なナイフで、首の芽が各球根に一つ以上付くように切り分けます。芽のない球根は植えても出ないので処分します。
- 切り口を乾かして植える
- 切り口を日陰で一日から二日乾かし、薄い膜ができてから植え付けます。すぐ植えると切り口から腐ります。
貯蔵に失敗したときの見分けと戻し方
春に取り出した球根が使えるかどうかは、固さと首の状態で分かります。多少しなびていても固く首が生きていれば植えて戻ります。柔らかく腐ったもの、首が折れたものは芽が出ません。原因を知っておくと翌年の貯蔵で直せます。
| 状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| しなびて軽いが固い | 乾燥しすぎ | 一晩水に浸けてから植える。翌年は材料を湿らせる |
| 柔らかく黒い | 凍結か過湿 | 戻らない。翌年は五度以上の場所で乾いた材料に |
| 首が折れて芽がない | 掘り上げ時の傷 | 植えても出ない。翌年は茎を残して掘る |
| 貯蔵中に芽が長く伸びた | 温度が高すぎた | 芽を三センチ残して折り、涼しい場所へ移す |
ダリアの冬越しに使うもの
寒さそのものより、凍って溶けるのを繰り返すことで傷みます。土を凍らせないことが目的です。
- バーク堆肥・腐葉土(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に 3〜5cm の厚さで敷きます。
- 数量の目安
- 株元の直径 40cm 分で 5L 前後。
土に布団をかけるのと同じです。春には鋤き込めば土壌改良材にもなり、片付けが要りません。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 防寒 べたがけ」
- 規格の目安
- 目付 20〜30g/㎡。厚いほど保温しますが、光も遮ります。
かけたまま水をやれて、日中の光も通します。ビニールと違い、内側が蒸れません。
- 鉢用の断熱材探す言葉「発泡スチロール 鉢 保温」
- 規格の目安
- 発泡スチロールの箱か、鉢を包むプチプチ。
鉢は地面より先に凍ります。地面に直に置くか、鉢ごと包むかで越冬できるかが変わります。
- 球根の保存ネット探す言葉「球根 保存 ネット袋」
- 規格の目安
- 目の粗いネット袋。
寒さに弱い球根は掘り上げて越冬させます。風の通るところに吊るし、密閉しません。
- 耐寒性のある宿根草は、地上部が枯れても根は生きています。掘り上げずに株元を覆うだけで足ります。
- ビニールで覆いっぱなしにすると、晴れた日に蒸れます。不織布のほうが失敗しません。
ダリアの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はダリアの育て方にまとめています。
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