症状から原因を切り分ける
デルフィニウムの不調は葉と株元に出ます。白い粉、縮れ、株元の黒ずみ、苗の食害のどれかで当たりが付きます。病気と決めつける前に、過湿や肥料でも似た症状が出ることを頭に置き、土と株元を見てから判断します。
| 症状 | 考えられる原因 | まず確かめること |
|---|---|---|
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 春の乾いた時期か、株が混んでいないか |
| 新芽や穂の先が縮れる | アブラムシ | 穂の先に群がっていないか |
| 株元が黒く軟らかく倒れる | 軟腐病、根腐れ | 土が湿りすぎていないか、深植えか |
| 苗の葉が夜に食われる | ナメクジ、ヨトウムシ | 夜に見回る。銀色の跡があるか |
| 葉が黄色くまだら、株が小さい | ウイルス病 | アブラムシがいたか、縮れがあるか |
| 穂の花が茶色く溶ける | 灰色かび病 | 長雨の後か、花がらが残っていないか |
うどんこ病は春の乾いた時期に出る
四月から五月、昼夜の温度差が大きく乾いた日が続くと、葉の表面に白い粉をまいたようなカビが広がります。放っておくと葉が黄色くなり、穂の力が落ちます。混んだ株、風通しの悪い場所から出やすいので、株間と穂の整理が一番の予防です。
初期なら白くなった葉を取り除くだけで広がりを抑えられます。株の半分以上に広がったときは、草花用の殺菌剤を葉の表と裏に散布します。
- 白い葉をすぐ外す
- 白い粉が付いた葉は見つけたら取り除いて袋に入れて捨てます。株元に落としたままにすると胞子が飛びます。
- 株元の葉を減らして風を通す
- 株元の混んだ葉と細い穂を抜き、葉が重なる部分を減らします。鉢は間隔を広げ、葉が触れ合わない距離を保ちます。
- 広がったら殺菌剤
- 株全体に広がったときは草花用の殺菌剤を使います。一週間後に新しい白斑が出ていなければ止まっています。
アブラムシは穂の先を狙う
三月から五月、伸びてくる穂の先とつぼみにアブラムシが群がります。穂の先が曲がったり、葉がべたついていたら、裏を見て虫を確かめます。汁を吸われた穂は先が縮れて曲がり、花が開きません。ウイルス病も運ぶので、見つけたらすぐに退治します。数が少ないうちは指でつぶすか水で流し、増えたら草花用の殺虫剤を使います。
- 穂の先を毎週見る
- 三月から穂が伸び始めたら、週に一回は穂の先とつぼみの裏を見ます。緑や黒の小さな虫が数匹いれば初期です。
- 少ないうちは水で流す
- 穂を傷めないよう、霧吹きや弱い水流で流します。指でつぶすときは穂を支えながら行います。
- 増えたら殺虫剤
- 穂全体に群がったら草花用の殺虫剤を散布します。開花中は花にかからないよう、つぼみのうちに済ませます。
株元の腐りは過湿と深植えで起きる
梅雨や春の長雨に、株元が黒く軟らかくなって株全体が倒れるのが軟腐病と根腐れです。土の過湿、深植え、株元に土や枯れ葉が触れた状態で発生します。一度株元まで進むと元には戻らないので、周りの株に広がらないよう抜いて処分し、土の水はけを直します。
- 腐った株はすぐ抜く
- 株元が黒く軟らかくなった株は、根ごと抜いて袋に入れて捨てます。残すと隣の株に菌が移ります。
- 株元の枯れ葉を取り除く
- 株元の黄色くなった葉と落ち葉は取り除き、風を通します。マルチも株元から少し離して敷きます。
- 水はけを直して植え直す
- 腐りが出た場所は、翌年に軽石と腐葉土を混ぜて高うねに直します。同じ土のまま植え直さないでください。
植え付けのとき、根鉢の上面を土の面と同じにする浅植えが最も確実な予防です。
ナメクジとヨトウムシは苗の敵
秋から春の苗は、ナメクジとヨトウムシに一晩で食い尽くされることがあります。朝に葉が減っていたら、その夜に見回るのが早道です。ナメクジは葉に穴と銀色の跡を残し、ヨトウムシは昼は土に隠れて夜に葉を食べます。どちらも夜に見回って捕まえるのが確実です。鉢を地面に直置きせず、株元を乾かしておくとナメクジが寄りにくくなります。
| 種類 | 出やすい時期 | 手当て |
|---|---|---|
| ナメクジ | 10月〜11月、3月〜6月の雨の後 | 夜に捕まえる。鉢を台に乗せて乾かす |
| ヨトウムシ | 10月〜11月、4月〜6月 | 夜に懐中電灯で見回る。株元の土を軽く掘る |
| アブラムシ | 3月〜5月 | 水で流す。増えたら草花用の殺虫剤 |
| ハダニ | 5月〜6月の乾燥期 | 葉裏に水をかける |
病気でない不調との見分け
春に下葉が黄色くなる、穂が細い、梅雨に株が弱るといった症状は、病気ではなく肥料や時期、暑さの問題であることが多いです。薬をかける前に、次の表で環境の原因を除いてから判断します。
| 見た目 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 下葉が黄色く穂が細い | 肥料切れ | 薄い液肥を二週間に一回 |
| 茎が軟らかく穂が倒れる | 窒素過多か支柱不足 | 肥料を止め、支柱に結ぶ |
| 梅雨明けに葉が枯れ上がる | 暑さによる株の終わり | 性質。抜いて秋に更新 |
| 冬に葉が赤紫になる | 低温 | 春に戻る。何もしない |
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