種まきの手順
種は小さめで、薄く土をかける程度で発芽します。発芽適温は十五〜二十度で、秋なら屋外の日なたでそのまま発芽します。育苗箱にすじまきするか、ポットに三〜四粒ずつ点まきします。発芽まで五〜十日ほどかかります。
秋まきは残暑が残るうちにまくと発芽が揃わず、芽が出ても立枯れが出ます。天気予報で最高気温が二十五度を下回る日が続いたら、それがまきどきの目安です。九月上旬にまきたいときは、風通しの良い半日陰で管理して温度を下げます。
清潔な種まき用土を使う
ポットか育苗箱に種まき用土を入れ、まく前に底から吸水させて湿らせます。庭土は雑菌が多く、小さな芽が立枯れで倒れやすくなります。
薄く土をかける
種の上に二〜三ミリほど土をかけ、手で軽く押さえます。厚くかけると発芽が揃わず、かけないと乾いて発芽しません。
発芽まで乾かさない
霧吹きか底面吸水で表面が乾かないよう保ちます。上から強く水をかけると種が流れて偏ります。
本葉二〜三枚で一本に
ポットまきは本葉が二〜三枚のころに勢いの良い一本を残して間引きます。育苗箱まきはこの時期にポットへ移します。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
春まきは三月中旬以降、最低気温が五度を超えてから屋外でまきます。それより早いなら室内の窓辺で管理します。
植え付け場所は水はけが最優先
ナデシコは乾いた土地の植物で、湿った場所では根が腐って冬を越せません。植え付け場所は日当たりが良く、雨のあとに水がたまらない場所を選びます。粘土質の庭なら、腐葉土と軽石を混ぜて土を高く盛る高畝にすると失敗が減ります。
日当たりは一日五時間以上の直射日光が要ります。建物の北側や大きな木の下では茎が伸びて倒れ、花も減ります。水はけと日当たりの両方を満たす場所がなければ、プランターで日なたに置くほうが確実です。
| 場面 | 土の準備 | 目安 |
|---|---|---|
| 水はけの良い花壇 | 腐葉土を二割混ぜる | そのまま植えられる |
| 粘土質の花壇 | 腐葉土と軽石を混ぜ十センチ盛る | 高畝にして水を逃がす |
| プランター | 草花用の土に軽石を一割足す | 鉢底石を厚めに敷く |
| ロックガーデン | 砂利混じりの土 | 最も向く。石の間に植える |
酸性土を嫌うので、植え付け二週間前に苦土石灰を一平方メートルあたり百グラムほど混ぜておきます。
植え付けの手順と株間
ポットの根が回ったら植え付けます。株間は二十〜三十センチで、宿根性の品種は年々広がるので広めに取ります。深植えすると株元が蒸れて枯れるので、ポットの土の表面が地面と同じか少し高くなるように浅めに植えます。
- 植え穴は浅く
- ポットの土の高さと同じか、やや高くなる程度に植えます。株元に土をかぶせると茎が蒸れて腐ります。
- 根鉢は崩さない
- 根が回っていても崩さず、そのまま植えます。ナデシコは根を傷めると回復が遅く、特に秋植えは冬までに根付かなくなります。
- 植え付け後にたっぷり水
- 植えた直後に株元へたっぷり与え、その後は土の表面が乾いてから与えます。毎日の水やりは根腐れの原因です。
秋植えの株は、冬の霜柱で浮き上がることがあります。暖かい日に株元を押さえて根を土に戻します。
秋まきか春まきか、種か苗かを決める
ナデシコは秋にまいて冬を越し、春に咲かせるのが基本です。秋まきの株は冬の間に根を張って春に大きく咲き、春まきは小さな株で初夏に咲きます。関東平野部の露地では九月下旬から十月中旬にまくと、寒さが来る前に苗が育ちます。
苗から始めるなら、秋と春に出回るポット苗を使います。四季咲きの品種は苗で買えば植えたその年から花が楽しめ、宿根性の品種は数年にわたって株が育ちます。種から育てる利点は、カワラナデシコやセキチクなど苗では見かけにくい種類を選べることです。
| 目的 | 向く始め方 | 時期 |
|---|---|---|
| 春に大株で咲かせたい | 秋まき | 9月下旬〜10月中旬 |
| 初夏に小さく咲かせたい | 春まき | 3月中旬〜4月 |
| すぐ花を見たい | ポット苗 | 3〜5月または9〜10月 |
| 日本のナデシコを育てたい | 秋まきの種 | カワラナデシコは9月〜10月 |
苗が育たないときの原因と直し方
秋まきの苗が冬までに育たない原因は、まきどきが遅かったか、土が湿りすぎたかのどちらかがほとんどです。芽が出た後に株元から倒れるのは立枯病で、水の与えすぎと風通しの悪さが引き金です。原因を見分けて、来年の種まきに生かします。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 芽が出ない | 土が乾いた、まきどきが遅い | 九月下旬から十月中旬にまき直す |
| 芽が倒れて枯れる | 立枯病、水のやりすぎ | 底面吸水に替え、風通しを良くする |
| 苗がひょろ長い | 日照不足 | 日なたへ移し、間引きを早める |
| 植え付け後に株元が黒く腐る | 深植えか水はけ不良 | 浅く植え直し、土に軽石を混ぜる |
立枯れで倒れた芽の周りは菌が残っているので、同じ土で二度まかず、新しい土に替えてまき直します。
ナデシコの種まきでよくある質問
ナデシコの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
ナデシコの種はどうやってまく?
点まき / すじまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
ナデシコの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
ナデシコの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
ナデシコは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
ナデシコの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
ナデシコの種まきに使うもの
草花の種は野菜より小さいものが多く、覆土の厚さで発芽が決まります。光を好む種はほとんど土をかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
好光性の種は土をかけないので、ジョウロだと流れます。発芽まではすべて霧で与えます。
- セルトレイ・浅鉢探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 128 穴のセルトレイか、深さ 5cm 前後の浅い育苗箱。
種が小さいほど深い容器は要りません。浅いほうが土が乾きすぎず、温度も上がりやすくなります。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式、長さ 10cm 前後。
草花は発芽まで 2 週間以上かかるものもあります。まいた日を書いておかないと、待つか諦めるかを判断できません。
- 種が大きい草花なら、ポットに直接まけばセルトレイは要りません。
- 温室やヒーターマットは、暖かい時期にまくなら要りません。
ナデシコの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はナデシコの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。