剪定の時期は花後から6月まで
ドウダンツツジの花芽は7月から8月に枝先に作られ、翌年の4月に咲きます。そのため剪定は花が終わった直後の5月から6月中に済ませるのが原則です。7月以降に刈ると花芽を切り落とし、翌春に花が咲きません。紅葉は枝先の若い葉ほど鮮やかなので、花後の刈り込みは紅葉の質にも関わります。
落葉期の12月から2月にも剪定できますが、この時期は枝先に花芽が付いているため、切るのは混んだ枝を付け根から抜く程度に留めます。刈り込みで形を作るのは花後だけです。
| 目的 | 時期 | 切り方 |
|---|---|---|
| 形を整える刈り込み | 5〜6月中 | 花後すぐに表面を刈りそろえる |
| 混んだ枝を抜く | 12〜2月 | 内側の枯れ枝と交差枝を付け根で切る |
| 大きさを小さくする | 5月 | 太い枝を分かれ目で切り戻し、その後に表面を刈る |
| 古い株の若返り | 3月 | 地際から30〜50センチで全体を切り戻す |
「花が終わったら刈る」を覚えておけば失敗しません。梅雨に入る前に終えます。
花後の刈り込みの手順
花が散ったら、その年に伸び始めた新芽が固まる前に刈り込みます。ドウダンツツジは細かい枝が密に出るので、刈り込みばさみで表面をそろえるだけで形が整います。丸く仕立てるか、四角い生け垣にするかは好みですが、上面をやや狭く、下面を広くすると下枝まで日が当たって葉が落ちません。
刈った後は6月から7月に新芽が伸びて表面が乱れますが、そこに花芽が付くので二度目の刈り込みはしません。乱れが気になるなら、飛び出した枝だけを1本ずつ手ばさみで切ります。
- 刈る高さを決める
- 仕上がりの高さより5センチほど低く刈ります。新芽が伸びて夏には目標の高さに戻ります。
- 上面から刈る
- 刈り込みばさみを水平に動かして上面をそろえます。ひもを張って水平の目安にすると生け垣がまっすぐになります。
- 側面を下広がりに刈る
- 側面は下に向かって少し広がるように刈ります。上面と同じ幅にすると下枝に日が当たらず、内側から枯れ上がります。
- 刈りくずを払う
- 表面に残った刈りくずを手で払い落とします。残すと蒸れて葉が茶色くなります。株元に落ちた分も集めて片付けると、梅雨の病気が減ります。
自然樹形で育てる透かし剪定
一本立ちで自然な姿に育てるなら、刈り込みではなく、混んだ枝を付け根から抜く透かし剪定にします。ドウダンツツジは枝が細かく分かれて扇状に広がるので、内側に向かう枝、交差する枝、枯れ枝を落とすだけで、風通しの良い軽やかな姿になります。落葉期の1月から2月が枝が見やすくて作業しやすい時期です。
自然樹形は刈り込みより花が多く、枝先の紅葉が全体に広がります。数年に一度、古くて太い枝を1本か2本、根元近くで切って新しい枝に更新すると、株の若さが保てます。
- 枯れ枝を落とす
- 冬に葉のない枝を見て、先端が黒く乾いて曲げると折れる枝を付け根で切ります。爪で皮を削って緑色なら生きているので残します。
- 内向きと交差を抜く
- 幹の中心に向かって伸びる枝と、他の枝と擦れる枝を付け根で切ります。全体の2割程度を目安にします。
- 古い枝を更新する
- 太く古い枝で先の花付きが悪いものを、3年に1本ほどの割合で地際近くで切ります。翌年に新しい枝が出ます。
大きくなりすぎた株の切り戻し
何年も放置して2メートルを超えた株は、5月の花後に太い枝を分かれ目で切り戻して小さくします。一度に半分以下の高さにしても枯れることはまずありませんが、その年は花芽が少なくなり、翌年の花は減ります。数年かけて少しずつ下げるほうが花を楽しみながら整えられます。
非常に古い株を根元から若返らせるなら、3月に地際から30センチから50センチで全ての枝を切り戻す方法があります。芽吹く力の強い木なので夏には新芽で覆われますが、花は2年から3年後になります。
- 残す高さを決める
- 目標の高さより20センチほど低い位置で、太い枝の分かれ目を探します。分かれ目のすぐ上でのこぎりで切ります。
- 切り口を保護する
- 直径2センチ以上の切り口には癒合剤を塗ります。腐りが入ると幹が空洞になります。塗るのは切ったその日のうちで、雨の前なら特に忘れずに塗ります。
- 翌年は軽く刈るだけにする
- 切り戻した翌年は新枝を伸ばして株を回復させるため、花後の刈り込みは表面を軽くそろえる程度にします。
花が咲かなくなったときの原因
ドウダンツツジで花が咲かない原因のほとんどは、剪定の時期の間違いです。7月以降に刈り込むと花芽を切り落とします。次に多いのが日照不足で、日陰では花芽が付きません。肥料の窒素が多すぎても葉ばかり茂って花が減ります。原因を切り分けて、翌年に向けて直します。
花が咲かない年でも、6月までに刈り込みをやめて夏に日に当てれば翌年には戻ります。焦って肥料を増やすと逆効果になるので、時期と日照を先に見直します。
| 症状 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 花芽が全く付かない | 7月以降の刈り込み | 翌年は6月までに刈り、夏以降は切らない |
| 下のほうだけ花が咲かない | 下枝に日が当たらない | 側面を下広がりに刈り直す |
| 葉は茂るが花が少ない | 窒素肥料が多い | 肥料を減らし、冬に骨粉など燐酸の多い肥料にする |
| 株全体が弱って花が減る | 老化 | 3月に古い枝を切り戻して更新する |
ドウダンツツジの剪定に使うもの
剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。
生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。
直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。
- 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
- 規格の目安
- ペースト状で刷毛の付いたもの。
直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
- 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。
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