種類と季節で置き場所を選ぶ
多肉性ユーフォルビアはアフリカやマダガスカルの乾いた土地に自生し、オベサやホリダのような球形や柱形のもの、峨眉山のような塊根のもの、ハナキリンのように葉を持つものまで姿がさまざまです。共通するのは日光を好み、寒さに弱い点で、多くは春から秋に育つ夏型です。
同じ夏型でも、日ざしへの強さは種類でかなり違います。まず自分の株がどの姿に近いかを下の表で確かめ、その行に書いた置き場所を基準にしてください。迷ったときは「明るいが直射は午前だけ」の場所から始め、株の色つやを見て調整します。
| 種類 | 春と秋 | 夏(7〜8月) | 冬(12〜2月) |
|---|---|---|---|
| オベサ、ホリダなど球形・柱形 | 屋外の日なた | 遮光率三割の下か午前だけの日なた | 室内の明るい窓辺。十度以上 |
| 峨眉山、鉄甲丸など塊根や葉を出す種類 | 屋外の日なた | 半日陰。葉焼けしやすい | 室内の窓辺。葉を落としても正常 |
| キリン角、紅彩閣など柱サボテン状 | 屋外の日なた | 日なたのままでよい | 室内か軒下。五度以上 |
| ハナキリン | 屋外の日なた | 日なた。花を続けたいなら雨よけ | 室内の日なた。十度以上で咲き続ける |
どの種類も切ると白い乳液が出て皮膚や目にかぶれます。置き場所を変えるときは手袋をし、子どもやペットの手が届く場所は避けます。
春と秋は屋外の日なたで締める
四月中旬から六月と、九月中旬から十月は生育の中心で、一日じゅう日の当たる屋外に置くと株が締まり、稜(りょう)と呼ばれる縦の筋がはっきり出ます。日照が足りないと新しく伸びた部分だけが細く色が薄くなり、戻りません。
室内で冬を越した株を外へ出すときは、いきなり日なたに置くと表面が白く焼けます。一週間から十日かけて、午前だけ当てる場所から始めて慣らします。
- 出す時期を見て決める
- 最低気温が十度を安定して超えたら屋外へ出します。関東平野部なら四月中旬が目安で、朝晩の冷え込みが残るうちは夜だけ取り込みます。
- 一週間かけて慣らす
- 最初の三日は午前だけ日が当たる場所、次の四日は昼まで当たる場所、それから終日日なたへ移します。表面の色が薄茶に変わったら一段階戻します。
- 鉢は床から離す
- 棚やレンガの上に置き、鉢底に風を通します。コンクリートの床に直接置くと照り返しで鉢の中が高温になります。
真夏は遮光と風で守る
七月から八月は日ざしが強すぎて、球形や塊根の種類は表面が白く焼けたり、南側の面だけ茶色く硬くなったりします。遮光率三割から五割のネットを張るか、午後に日陰になる場所へ移します。柱状の丈夫な種類は日なたのままで構いません。
高温より怖いのは蒸れです。三十五度を超える日が続くと生育が鈍り、湿った土と重なると根が傷みます。鉢の間隔を空け、風のない日は扇風機を弱で回すだけでも株元の乾きが変わります。
- 梅雨明けに遮光を始める
- 七月中旬の梅雨明けを目安に遮光ネットを張ります。それ以前に表面が白っぽく変わってきたら、その時点で始めます。
- 雨は当てすぎない
- 梅雨と秋の長雨は軒下へ寄せます。一日程度の雨なら当てて構いませんが、三日以上続く予報なら移動します。
- 夕方に鉢の温度を確かめる
- 夕方に鉢を触って熱いままなら置き場所が悪い証拠です。翌日から棚の位置を変えるか、鉢を二重にして熱を防ぎます。
冬は十度を目安に室内へ
多肉性ユーフォルビアの多くは五度を下回ると傷み始め、凍ると一晩で溶けます。関東平野部でも十一月下旬には室内へ取り込み、日中に日の差す窓辺で管理します。最低十度を保てれば安心で、ハナキリンは十度以上あれば冬も花を咲かせ続けます。
窓辺は昼と夜の温度差が大きく、夜はガラス越しに冷気が伝わります。夜だけ部屋の中央へ寄せるか、窓との間に段ボールや発泡スチロールを立てるだけで数度変わります。
- 取り込みの目安
- 最低気温が十度を下回る予報が出たら取り込みます。関東平野部なら十一月中旬から下旬で、寒冷地は一か月早めます。
- 窓辺の夜の冷えを防ぐ
- 夜はカーテンを閉め、鉢を窓から三十センチ以上離します。朝に窓際の温度計が五度を下回る部屋なら、夜だけ暖房のある部屋へ動かします。
- 暖房の風を直接当てない
- エアコンの温風が直接当たると乾きすぎて表面がしわになります。風の通り道から外し、明るさだけを確保します。
冬に葉を持つ種類が葉を落とすのは休眠の合図で、異常ではありません。水を絞って春を待ちます。
置き場所の失敗と立て直し
ユーフォルビアの姿の崩れは、置き場所の問題であることがほとんどです。症状を見てどの季節の何が原因だったかを判断し、置き場所を変えます。焼けた部分や伸びた部分は元には戻りませんが、新しく育つ部分は正常に戻ります。
| 症状 | 考えられる原因 | 立て直し方 |
|---|---|---|
| 表面が白く乾いて硬い | 真夏の直射、急な移動 | 遮光する。焼けた部分はそのまま残す |
| 新しい部分だけ細く色が薄い | 日照不足で徒長(間のびして弱く伸びること) | 日なたへ慣らして移す。細い部分は春に切り戻す |
| 株元が茶色く柔らかい | 低温と過湿、または蒸れ | 水を止めて乾かす。溶けた部分は切り取り乳液を洗う |
| 葉が黄色くなって落ちる | 冬の休眠か、急な環境の変化 | 十度以上の明るい場所に置いて春を待つ |
切り戻すときは必ず手袋をして目を守り、切り口の乳液は水で洗い流します。乳液が付いた手で顔に触れないでください。
ユーフォルビアの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
ユーフォルビアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はユーフォルビアの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。