種類に合った増やし方を選ぶ
多肉性ユーフォルビアは種類によって増やし方が違います。キリン角や紅彩閣、ハナキリンのように枝を出す種類は挿し木が確実です。オベサのような球形の種類は枝を出さないので、雌株と雄株をそろえて種を採るか、まれに出る子株を外します。ホリダや峨眉山は子株を出すので、子株を外して挿します。
| 種類 | 方法 | 成功しやすさ | 適期 |
|---|---|---|---|
| キリン角、紅彩閣、ハナキリンなど枝を出す種類 | 挿し木 | 高い | 5〜6月上旬、9月中旬 |
| ホリダ、峨眉山など子株を出す種類 | 子株を外して挿す | 高い | 5〜6月上旬 |
| オベサなど球形で枝を出さない種類 | 種まき(雌雄の株が必要) | 発芽はしやすいが親と同じ姿になるまで数年 | 5〜6月 |
| どの種類でも | 夏と冬の作業 | 腐りやすい。向かない | 避ける |
どの方法でも切り口から白い乳液が出ます。手袋と目を守るめがねを着け、子どもやペットの手が届かない場所で作業します。
挿し穂の見きわめと切り方
挿し穂は、よく日に当たって固く締まった枝を選びます。長さは五センチから十センチが扱いやすく、細く色の薄い部分は根が出にくいので避けます。切るのは生育期の入り口で、五月から六月上旬がもっとも確実です。九月中旬も可能ですが、根が出るまでに冬が来るので小さめの穂にとどめます。
切った直後に乳液が勢いよく出ます。乳液が残ると切り口の乾きが遅れ、腐りの原因になるので、流水で洗い流して止まるまで水につけます。
- 固い枝を選ぶ
- 指で押してへこまない、色の濃い枝を選びます。伸びすぎて細い枝は挿し穂には向きません。
- 清潔なナイフで切る
- 枝の付け根から一センチほど上を、清潔なナイフで一回で切ります。はさみで潰すように切ると切り口が傷みます。
- 乳液を洗う
- 切り口を流水で洗い、コップの水に十分から三十分つけて乳液を止めます。親株の切り口も同様に洗います。
乾かしてから挿す手順
乳液を止めたら、明るい日陰で切り口を乾かします。細い穂で一週間、太い穂で二週間から三週間が目安で、切り口が固く白っぽく乾いたら挿しどきです。急いで挿すと切り口から腐ります。用土は親株と同じ多肉植物用の土で、鉢は二・五号から三号の小さな素焼き鉢が管理しやすいです。
- 切り口を乾かす
- 穂を立てて明るい日陰に置きます。切り口を触って固く乾いたのを確かめてから次に進みます。
- 乾いた土に浅く挿す
- 土に一センチから二センチ挿し、倒れるなら支柱を添えます。深く挿すと切り口が湿ったままになります。
- 水は一週間後から少量
- 挿した直後は水を与えず、一週間後に土の表面が湿る程度を与えます。以後は表面が乾いたら少量を繰り返します。
- 根の確認
- 一か月から二か月後に穂を軽く引き、抵抗があれば根が出ています。それから通常の水やりに移ります。
- 日なたへ慣らす
- 根が出たら一週間かけて日なたに移します。最初は午前だけ日に当て、色が薄茶に変わるようなら一段階戻します。
子株と種からの増やし方
ホリダや峨眉山のように株元から子株を出す種類は、子株が二センチ前後に育ったら外します。乳液の処理と乾かし方は挿し木と同じです。オベサのように枝も子株も出さない種類は、雌株と雄株を近くに置いて受粉させ、種を採ります。種は熟すとはじけて飛ぶので、袋をかぶせて受けます。
- 子株を外す
- 親株との付け根をナイフで切り、乳液を洗って一週間から二週間乾かし、乾いた土に据えます。
- 受粉と採種
- 雌花に雄花の花粉を筆で付け、実がふくらんだら細かい網の袋をかぶせます。実が割れて飛んだ種を受けます。
- 種をまく
- 五月から六月に、湿らせた細かい土の表面にまき、乾かないように明るい日陰で管理します。二週間ほどで発芽します。
実生の株が親と同じ姿になるまで数年かかります。急いで増やしたいときは子株か挿し木のある種類を選びます。
増やし方の失敗と戻し方
挿し木の失敗は、乳液の処理と乾かし方、時期のどれかです。切り口が黒く柔らかくなったら腐っています。状態を見て次の表から原因を判断し、健全な部分が残っていれば切り直して乾かし、次の適期にやり直します。
| 状態 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 穂がしわしわで軽い、切り口は固い | 根が出る前の乾き。通常は問題ない | 二か月たっても戻らなければ霧吹きで土を湿らせて様子を見る |
| 切り口が黒く柔らかい | 乳液が残った、乾く前に挿した | 腐った部分の上で切り直し、乳液を洗って乾かし直す |
| 夏や冬に挿して溶けた | 休眠中や高温期の作業 | 五月まで待って新しい穂を取る |
| 根は出たが育たない | 穂が細すぎる、日照不足 | 日なたに置き、生育期に薄い液肥を一回与える |
作業後の道具と手は石けんで洗います。乳液が付いた手で目をこすると強く痛むので、作業中は顔に触れないでください。
ユーフォルビアの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
ユーフォルビアの上手に育てるコツは作物ページに
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