症状から原因を切り分ける
多肉性ユーフォルビアの不調の多くは病気ではなく、水やりと置き場所による障害と、乾いた環境で増える虫です。まず症状を見て、腐れなのか虫なのか環境なのかを判断してから手当てに入ります。虫の被害は春秋の生育期と冬の室内で、腐れは梅雨から夏と冬の水やりで起きやすいです。
手当てのどの場面でも、株を切ったり傷つけたりすると白い乳液が出ます。皮膚や目に付くとかぶれるので、手袋と目を守るめがねを用意してから作業します。
| 症状 | 考えられる原因 | 先に読む節 |
|---|---|---|
| 株元や根元が茶色く柔らかい、嫌なにおい | 根腐れ | 根腐れの手当て |
| 稜の間や株元に白い綿のようなもの | コナカイガラムシ | カイガラムシの手当て |
| 表面がかすれて白っぽく、細かい糸 | ハダニ | ハダニの手当て |
| 表面が白く乾いて硬い | 葉焼け | 環境による障害 |
| 新しい部分だけ細く色が薄い | 日照不足 | 環境による障害 |
根腐れの手当て
株元や根元が茶色く柔らかくなり、押すと水がにじむのが根腐れです。冬の水やりや夏の蒸れで根が傷み、そこから細菌が入って広がります。進行が速く、数日で株の半分まで達することもあります。早く見つけて、腐った部分をすべて切り取るのが唯一の手当てです。
切ったあとは切り口から乳液が出続けます。流水で乳液を洗い流し、出なくなるまで水につけてから乾かします。乳液が残ったままだと乾きが遅く、再び腐りやすくなります。
- 腐った部分を切る
- 手袋とめがねを着け、清潔なナイフで健全な部分まで切り戻します。切り口に茶色の筋が残っていれば、さらに上で切ります。
- 乳液を洗って乾かす
- 切り口を流水で洗い、乳液が止まるまで水に浸けます。明るい日陰で一週間から二週間置き、切り口が固く乾いたのを確かめます。
- 乾いた土に植える
- 新しい鉢と乾いた土に据え、二週間は水を与えません。根が出るまで一か月以上かかるので、動かさずに待ちます。
根元まで腐った株は、上部が健全なら挿し木で救えます。切った部分の扱いは増やし方のガイドと同じです。
カイガラムシの手当て
稜の間、株元、トゲの付け根に白い綿のようなものが付いていたら、コナカイガラムシです。汁を吸って株を弱らせ、排泄物にすす病が付いて表面が黒くなります。風通しの悪い場所や、冬の室内で増えやすく、隣の鉢へも移ります。
- 見つけたら落とす
- 数が少なければ、濡らした綿棒や柔らかい歯ブラシでこすり落とします。稜の奥やトゲの付け根まで確かめます。
- 多いときは薬剤
- 多肉植物や観葉植物に使える殺虫剤を隙間まで届くように散布します。一週間おきに二、三回繰り返します。
- 風通しを直す
- 鉢の間隔を空け、冬の室内では窓を開けて空気を動かします。原因を取り除かないと再発します。
ハダニの手当て
表面がかすれたように白っぽくなり、目を近づけると細かい糸や赤い点が見えるならハダニです。乾燥した環境で増え、冬の暖房の効いた室内と、夏の雨よけの下で目立ちます。水に弱いので、見つけたらまず株に水をかけて流します。
ハダニは乾いた空気で増えるので、屋外なら夕方に株の周りへ霧を吹き、室内なら加湿で空気を保つと再発を抑えられます。ただし株の上に水を残すと蒸れるため、葉水は日が落ちる前に乾く量にとどめます。
- 水で洗い流す
- 株全体に霧吹きか弱いシャワーをかけ、稜の間まで流します。数日おきに繰り返すと数が減ります。
- 薬剤を使う
- 減らないときはハダニに効く殺ダニ剤を使います。同じ薬を続けると効かなくなるので、二種類を交互にします。
- 乾燥を防ぐ
- 冬の室内では暖房の風を避け、ときどき葉水をします。ただし株の頂点に水が溜まらないよう夕方までに乾かします。
環境による障害
虫も腐れもないのに姿が崩れるときは、日照と温度の問題です。葉焼けは真夏の直射で表面が白く乾いて硬くなったもので、戻りませんが株は生きています。日照不足では新しい部分だけが細く色が薄くなります。どちらも置き場所を変えれば、新しく育つ部分は正常に戻ります。
症状が一つの株にとどまらず、同じ棚の株に次々と広がるときは、虫か環境のどちらかを疑います。虫なら葉の裏や付け根に点や綿が見つかり、環境なら日当たりの同じ側だけが傷むので、傷む場所の偏りで見分けられます。
| 見た目 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 表面が白く乾いた斑 | 葉焼け | 遮光する。焼けた部分はそのまま |
| 新しい部分が細く色が薄い | 日照不足 | 日なたへ慣らして移す。細い部分は春に切り戻す |
| 冬に黒ずんで柔らかい | 凍結、冬の水やり | 十度以上の場所へ移し断水。溶けた部分は切る |
| 葉が黄色くなって落ちる | 休眠か、急な環境の変化 | 十度以上の明るい場所で春を待つ |
切り戻しや切除で出た乳液は皮膚や目を刺激します。子どもやペットが触れない場所で作業し、切った部分は新聞紙に包んで捨てます。食べたり口に入れたりしないでください。
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