剪定の時期を間違えない
レンギョウの花芽は、今年伸びた枝に七月から八月ごろ作られ、翌春に咲きます。つまり秋から冬に枝を切ると花芽ごと落とすことになります。剪定は花が終わった直後の四月から五月上旬に行い、それ以降は伸び過ぎた枝を軽く整える程度にします。
生け垣で秋に刈り込む人が多いですが、それでは春の花がほとんど咲きません。花を楽しむなら、刈り込みも花後の一回にまとめます。
| 時期 | できる作業 | 注意 |
|---|---|---|
| 4月〜5月上旬 (花後) | 切り戻し、古枝の更新、刈り込み | 花が終わって二週間以内が最適 |
| 6月 | 伸び過ぎた枝の軽い切り戻し | 六月末まで。以後は花芽ができる |
| 7月〜10月 | 枯れ枝の除去のみ | 枝を切ると翌春の花が減る |
| 11月〜3月 | 枯れ枝、地面に着いた枝の除去 | 花芽の付いた枝は切らない |
花後の切り戻し
花が終わったら、花の咲いた枝を三分の一から半分の長さに切り戻します。切った位置の下から新しい枝が伸び、その枝に夏の花芽が付きます。全体の輪郭を保ちながら、外側に向いた芽の上で切ると自然な形になります。
切る長さに迷ったら、株の高さを保ちたい枝は三分の一、低く抑えたい枝は半分と決めると迷いません。垂れて地面に届きそうな枝は、地面から三十センチ以上離れる位置まで戻しておくと、夏に伸びても土に着きません。
- 花がらが落ちたら始める
- 花びらがほぼ落ちて葉が展開し始めたころが合図です。遅れると新しい枝が伸びる期間が短くなり、花芽が少なくなります。
- 外向きの芽の上で切る
- 枝の外側に向いた芽の五ミリほど上で切ります。内向きの芽の上で切ると、枝が内側に伸びて混み合います。
- 長さは半分まで
- 強く切っても芽は吹きますが、三分の一から半分にとどめると株の負担が少なく、翌年の花も安定します。
古い枝を更新する
レンギョウは株元から次々と新しい枝を出す木です。三〜四年たった古い枝は花付きが落ちるので、毎年数本を地際で切って若い枝に置き換えます。株全体を常に一〜三年の枝で構成すると、花の量が保てます。
| 枝の種類 | 見た目 | 扱い |
|---|---|---|
| 今年の枝 | 緑がかって柔らかい | 残す。来年の花が付く |
| 二〜三年の枝 | 灰褐色で花が多い | 残す。花後に切り戻す |
| 四年以上の古枝 | 太く灰色、花が少ない | 花後に地際から切って更新 |
| 地面に着いた枝 | 先端が土に触れ根を出す | 根が出る前に切るか、取り木に使う |
| 枯れ枝 | 折ると乾いた音がする | いつでも切る |
一年に更新する古枝は全体の四分の一までにします。一度に全部切ると翌年は花がなくなります。
混み合った株を透かす
枝が多い木なので、放任すると内側が密になって風通しが悪くなり、下のほうの花が減ります。花後の剪定のときに、内側に向かう枝、交差する枝、細くて弱い枝を付け根から抜きます。株元に日が入るようにすると新しい枝がよく出ます。
透かした後の株は一見さびしく見えますが、六月には新しい枝が伸びて埋まります。切り過ぎたか不安なときは、七月に枝先を見て丸い花芽が付き始めていれば問題ありません。
- 株元の細い枝を抜く
- 株元から出た枝のうち、鉛筆より細いものと内側に向くものを地際で切ります。太くて外向きの枝を残します。
- 交差する枝は弱いほうを
- こすれ合う枝は傷から病気が入ります。細いほう、内側に向くほうを付け根から切り、太くて外向きの枝を残すと形が落ち着きます。
- 枝の数を目で確かめる
- 透かした後、株元から見上げて空が見えるくらいが目安です。見えないなら、もう少し抜きます。
生け垣の刈り込み
生け垣として仕立てる場合も、刈り込みは花後の四月から五月の一回が基本です。夏に伸びた枝が気になるなら六月末までに軽く整え、それ以降は触りません。秋冬に刈ると翌春は花のない生け垣になります。
- 花後に一回、面を揃える
- 花が終わったら刈り込みばさみで面を揃えます。上面をやや狭く、側面を末広がりにすると下まで日が当たり、下枝が枯れ上がりません。
- 六月に飛び出した枝だけ切る
- 面から飛び出した枝を手ばさみで切ります。全体を刈り直すと花芽を減らすので、目立つ枝だけにします。
生け垣でも三〜四年に一度は、面を揃えるだけでなく古枝を地際から抜いて更新します。刈り込みだけを続けると表面だけ枝が密になり、内側と下枝が枯れ上がります。
花が咲かなくなったときの原因と直し方
レンギョウで花が咲かない原因は、剪定時期の誤りがほとんどです。次に日照不足、古枝ばかりで更新していない、肥料の与え過ぎが続きます。枝の様子を見て原因を絞ると、翌年には戻ります。
| 姿 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 枝先が切られ花芽がない | 秋冬に剪定した | 剪定を花後だけにする |
| 枝が長く間延びし葉ばかり | 日照不足か窒素過多 | 周囲を透かす、肥料を止める |
| 太い古枝ばかりで新しい枝がない | 更新をしていない | 花後に古枝を四分の一ずつ地際で切る |
| 内側だけ花がない | 混み合って日が入らない | 花後に内向き枝を抜く |
レンギョウの剪定に使うもの
剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。
生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。
直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。
- 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
- 規格の目安
- ペースト状で刷毛の付いたもの。
直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
- 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。
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