花付きを決める三つの条件
カスミソウがよく咲くには、日当たり、枝の数、肥料の控えめさの三つがそろう必要があります。咲かない、少ないというときは、この三つのどれが欠けているかを株の姿から判断します。
| 株の姿 | 足りないもの | 対策 |
|---|---|---|
| 茎が細長く伸びて花が少ない | 日当たり | 一日六時間以上日の当たる場所へ |
| 一本の茎に花が少しだけ | 枝の数 | 若いうちに摘心して枝を増やす |
| 葉ばかり茂って花が付かない | 肥料の控えめさ | 追肥を止め、窒素の少ない肥料に |
| つぼみのまま開かず枯れる | 水切れか高温 | 朝に水を与え、午後は日陰に |
摘心で枝を増やす
摘心(茎の先端を摘んで枝分かれを促す作業)をすると、一本の茎から左右に枝が出て、花の付く枝が二倍、三倍になります。草丈が一五センチほどになったころ、茎の先を指で摘みます。一年草は一回、宿根草は春に一〜二回行います。
摘心をしないと一本の茎がまっすぐ伸びて先端にだけ花が付き、風で倒れやすい姿になります。摘んだ直後は伸びが止まったように見えますが、二週間ほどで葉の付け根から枝が伸び、株全体がこんもりと横に広がります。
- 草丈一五センチで先を摘む
- 本葉が六〜八枚になったころ、一番上の芽を指かハサミで取ります。下の葉の付け根から新しい枝が出ます。
- 枝が伸びたらもう一度
- 宿根草は、出てきた枝が一〇センチほどになったら、もう一度先を摘みます。二回で枝は四倍以上になります。
- 四月中旬までに終える
- 遅く摘心すると花が遅れます。一年草は四月上旬、宿根草は四月中旬までに済ませます。
開花期と花の見ごろ
関東平野部では、秋まきの一年草が五月上旬から六月、宿根草が五月下旬から七月に咲きます。小さな花が次々に開くので、一株の見ごろは二〜三週間続きます。花が全体の七割ほど開いたころが一番きれいで、切り花にするならこのころに切ります。
花の色は白が基本で、宿根種には薄いピンクの品種もあります。八重咲きの品種は花が長持ちしますが、雨に当たると花が茶色くなりやすいので、開花中は雨よけがあると安心です。
- 七割咲きで切り花に
- 枝全体の花が七割ほど開いたら、朝のうちに枝の根元から切ります。水揚げは切り口を熱湯に数秒浸けるとよく持ちます。
- 咲き終わりを見る
- 花の中心が茶色くなり、花びらが縮んだら終わりです。枝ごと切り、次の花に養分を回します。
花後の切り戻しで二番花を咲かせる
宿根カスミソウは、一番花が終わった直後に切り戻すと、八月から九月に二番花が咲くことがあります。花が終わった枝を株元から二〇〜三〇センチのところで切り、薄い液体肥料を一度与えます。梅雨の蒸れを防ぐ効果も兼ねるので、迷ったら切ってください。
二番花は一番花より小ぶりで量も少なめですが、秋の花の少ない時期に咲くので重宝します。二番花を狙わず株の体力を残したいなら、切り戻しだけして肥料は与えず、秋の新芽に力を回します。
- 花の終わった枝を切る
- 枝の根元から二〇〜三〇センチ、葉が残る位置で切ります。葉を全部取ると株が弱ります。
- 薄い液体肥料を一度
- 切り戻した後に、規定の二倍に薄めた液体肥料を一度だけ与えます。濃いと夏に株が傷みます。
- 新芽の伸びを確かめる
- 二週間ほどで株元から新しい芽が伸びてきます。芽が出ないなら夏は休ませ、秋の再生を待ちます。
一年草は種を採って翌年につなぐ
一年草カスミソウは花後に枯れますが、種を採っておけば翌年もまけます。花が終わって花の付け根がふくらみ、茶色く乾いたら枝ごと切って紙袋に入れて振ります。乾燥剤と一緒に冷暗所で保存し、秋にまきます。
種を採る枝は、株の中で一番よく咲いた元気な枝を残します。すべての枝を切り花にしてしまうと種が採れないので、二〜三本は最初から種用と決めておくと迷いません。
- 茶色く乾いたさやを採る
- さやが茶色くなり、触るとかさかさ音がするころに枝ごと切ります。青いうちに採ると発芽しません。
- 紙袋で乾かして保存
- 紙袋の中で一週間乾かし、種だけを取り出します。封筒に入れ、乾燥剤と一緒に涼しい場所に置きます。
咲かないときの見分け方と立て直し
苗を植えた年に宿根草が咲かないのは珍しくなく、二年目から本格的に咲きます。一年草が咲かないのは、まき時期が遅かったか日当たり不足がほとんどです。株の状態を見て、今年あきらめて株を作るか、まだ手を打てるかを判断します。
| 状態 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 宿根草の一年目で花が少ない | 株がまだ小さい | 今年は摘心で株を作り翌年に期待 |
| 春まきで六月に咲かない | まき時期が遅い | 七月の開花を待つ、来年は秋まきに |
| 日陰で茎が伸びるだけ | 日照不足 | 鉢なら移動、露地なら来年場所を変える |
| 肥料を与え続けて葉だけ | 窒素過多 | 肥料を止めて一か月様子を見る |
摘心の時期を逃した株は、無理に摘まずそのまま咲かせます。遅い摘心は花を減らすだけです。
カスミソウの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
カスミソウの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカスミソウの育て方にまとめています。
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