一年の作業を表で見る
カスミソウの一年は、秋の種まきと植え付けから始まり、冬を小さな株で越して春に一気に育ち、五月から六月に咲きます。宿根草はその後の夏越しが山場です。一年草と宿根草で作業が重なる月と分かれる月があるので、自分の株の種類に合わせて読んでください。
| 月 | 一年草の作業 | 宿根草の作業 |
|---|---|---|
| 1月 | 霜よけ、乾いたら午前中に水 | 地上部は枯れ、株元を覆って休眠 |
| 2月 | 霜よけ継続、苦土石灰を株の周りに | 苦土石灰を株の周りにまく |
| 3月 | 春まき、秋まき株は追肥 | 新芽の確認、追肥、植え付け |
| 4月 | 摘心、間引き、支柱の準備 | 摘心、植え付け、支柱立て |
| 5月 | 開花、切り花 | つぼみの確認、支柱の高さ調整 |
| 6月 | 開花、種採り | 開花、花後の切り戻し |
| 7月 | 枯れた株を片付ける | 切り戻し、雨よけ、蒸れ対策 |
| 8月 | 土作り、石灰を混ぜる | 朝だけ水やり、日陰で夏越し |
| 9月 | 秋まきの準備、下旬にまく | 二番花、涼しくなったら日なたへ |
| 10月 | 秋まき、間引き | 植え付け、株分け |
| 11月 | 苗の観察、株元を覆う | 地上部が枯れ始める、切り戻し |
| 12月 | 霜よけ、もみ殻で株元を覆う | 株元を覆い、水は控えめ |
秋は土作りと種まきから
秋の作業で一番大切なのは、まく二週間前の石灰と、まき時期を逃さないことです。九月はまだ暑いので、最高気温が二五度を下回るころを目安に、九月下旬から十月中旬にまきます。宿根草の苗もこの時期に植えると、根が冬までに張って翌春の伸びが違います。
- 九月上旬に石灰
- まく場所に苦土石灰を混ぜ、二週間置きます。夏野菜の後なら残った根を取り除き、腐葉土を足して耕します。
- 九月下旬に種まき
- 最高気温が二五度を下回ったら直まきします。まだ暑いなら十月まで待ち、遅くとも中旬までに終えます。
- 十月に苗を植える
- 宿根草の苗は十月中に植えます。根鉢を崩さず、株間四〇センチで浅めに植え、根付くまで二週間は乾かしません。
冬は小さな株を守る
秋まきの苗は本葉数枚のまま冬を越します。関東平野部の露地なら防寒は株元を覆う程度で足りますが、霜柱で根が浮くと枯れるので、十二月に入ったらもみ殻や腐葉土を敷きます。宿根草は地上部が枯れて株元だけになりますが、根は生きています。
- 十二月に株元を覆う
- もみ殻か腐葉土を株の周りに二センチほど敷きます。株の中心にはかけず、芽を埋めません。
- 二月に石灰を足す
- 一年草も宿根草も、株の周りに苦土石灰をひとつかみまいて表土に混ぜます。春の伸びが安定します。
- 寒波には不織布
- 氷点下五度を下回る予報なら不織布をふわりとかけます。日中は外して光を当て、かけっぱなしで蒸らさないようにします。
春は摘心と支柱を段取りよく
三月に入ると株が急に大きくなります。追肥、摘心、支柱の順に、株の高さを見ながら進めます。追肥(育ちの途中で足す肥料)は三月、摘心(茎の先を摘んで枝を増やす作業)は草丈一五センチのころ、支柱は三〇センチになる前です。どれも遅れると倒れたり花が減ったりするので、週に一度は草丈を確かめます。
- 三月に追肥を一回
- 株の周りに緩効性の花用肥料を軽くひとつかみ置きます。これ以降は開花まで肥料を足しません。
- 一五センチで摘心
- 茎の先を指で摘みます。宿根草は伸びた枝をもう一度摘み、四月中旬までに終えます。遅れたらその年は摘まずに咲かせます。
- 三〇センチで支柱
- 株の周りに支柱を立ててひもで囲うか、リング支柱をかぶせます。伸びに合わせてひもの位置を上げます。
初夏は開花、そして切り戻し
五月から六月が開花の本番です。切り花にするなら七割咲きで朝に切り、花壇で楽しむなら咲き終わった枝からこまめに切って株を疲れさせません。宿根草は花が終わったらすぐに二〇〜三〇センチに切り戻し、梅雨の蒸れに備えます。一年草は種を採って株を片付けます。
- 六月に切り戻し
- 宿根草は花が終わった枝を株元から二〇〜三〇センチで切ります。雨の前に済ませると株元が蒸れません。
- 一年草は種を採る
- さやが茶色く乾いたら枝ごと切って紙袋で乾かします。株は根ごと抜いて次の作物に場所を渡します。
夏越しに失敗したときの見分けと戻し方
宿根カスミソウが夏に枯れる原因は、株元の蒸れと根の過湿がほとんどです。株元が黒くなって全体がしおれるなら戻せませんが、一部の枝だけなら切り取って回復を待ちます。秋になって株元から新芽が出れば生きているので、あきらめずに秋まで待ってから判断します。
| 状態 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 一部の枝が茶色く枯れる | 蒸れ | 枯れた枝を付け根から切り風を通す |
| 全体がしおれ株元が黒い | 根腐れ | 戻らない、挿し芽の予備株に切り替える |
| 地上部が枯れたが株元は固い | 夏の休眠 | 水を控えて秋の新芽を待つ |
| 秋に新芽が出ない | 根が枯れた | 株を抜き、秋に新しい苗を植える |
夏越しに不安があるなら、五月に挿し芽で予備株を作っておくと、本体が枯れても翌年につながります。
カスミソウの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
カスミソウの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカスミソウの育て方にまとめています。
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