花後にやることを時期で整理する
花が終わったあとの球根は、葉で作った養分をため込んで翌年の花のもとを作ります。花茎を早めに切り、葉を黄変するまで残し、その間に追肥する、この三つが基本です。葉が黄変したら掘り上げるか、そのまま夏を越させます。
花後の管理を怠ると、翌年は葉だけで花が付かないか、小さな花しか咲きません。特に室内で咲かせた球根は消耗が大きいため、花後の手当てが欠かせません。
| 時期 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 3月下旬〜4月上旬 | 花茎を切る、追肥 | 花房の七割がしおれたら |
| 4月〜5月 | 葉を日に当てて育てる | 葉が緑のうちは水と日光 |
| 5月下旬〜6月 | 葉が黄変したら掘り上げ | 葉の三分の二が黄色くなったら |
| 6月〜9月 | 乾かして保存 | 風通しのよい日陰で |
花茎の切り方
花房の大半がしおれたら、花茎を葉の付け根の少し上で切ります。種を作らせると養分がそちらに回り、球根が太りません。葉は絶対に切らず、また花茎を引き抜くと球根を傷めるため、必ずはさみで切ります。
花茎を切るのが遅れて種ができ始めても、見つけたときに切れば構いません。種を熟すまで放置した場合だけ、球根の太りに影響します。
- 花房の七割がしおれたら
- 上の花まで咲き終わるのを待たず、七割ほどしおれたころに切ります。種ができ始める前が目安です。
- 葉の付け根の少し上で切る
- 花茎を葉の付け根から二〜三センチ上で、清潔なはさみで切ります。引き抜くと球根の中心が傷みます。
- 残った花茎はそのまま
- 残した花茎は自然に枯れます。枯れて茶色くなったら軽く引くと抜けますから、そのときに取り除きます。
葉を育てて球根を太らせる
花後から葉が黄変するまでの一〜二か月が、球根を太らせる時期です。葉を日当たりのよい場所に置き、水を切らさず、追肥(育ちの途中で足す肥料)を与えます。葉が緑のうちは光合成で養分を作っていますから、見た目が悪くても切りません。葉を束ねて縛るのも光合成が落ちるので避けます。
葉が倒れて見苦しいときは、切らずに周りに支柱を立てて軽く支えます。束ねて縛ると葉の内側に光が届かず、球根の太りが落ちます。
- 花後すぐに追肥
- 花茎を切ったら、緩効性の化成肥料をひとつまみ株元に置くか、液体肥料を週一回与えます。四月いっぱいで止めます。
- 日当たりに置いて水を切らさない
- 鉢は日当たりのよい屋外へ出し、土が乾いたら水を与えます。地植えは雨が二週間なければ与えます。
- 葉は黄変するまで残す
- 葉が自然に黄変して倒れるまで切りません。緑の葉を切ると球根が太らず、翌年の花が来ません。
五月に肥料を与え続けると球根が腐りやすくなります。追肥は四月までにします。
水栽培の球根の扱い
水栽培で咲かせた球根は大きく消耗しており、そのまま翌年も水栽培で咲かせることはできません。翌年も楽しみたいなら、花後に鉢か庭に植えて葉を育て、球根を回復させます。それでも翌年の花は小さくなることが多く、二年かけて回復させるつもりで扱います。
| 場面 | 対応 | 翌年の見込み |
|---|---|---|
| 花後すぐ土に植える | 根を傷めないよう鉢に植え、葉を育てる | 小さい花が咲くことがある |
| そのまま水栽培を続ける | 葉が枯れたら終わり | 翌年は咲かない |
| 球根が柔らかくなっている | 処分する | 回復しない |
掘り上げるか植えっぱなしか
地植えのヒヤシンスは、水はけのよい場所なら二〜三年は植えっぱなしで咲きます。ただし梅雨の湿気で球根が腐りやすい場所や、鉢植えは掘り上げて保存するほうが安全です。掘り上げの時期は葉の三分の二が黄変したころで、早すぎると球根が太りきらず、遅すぎると梅雨の雨で傷みます。
掘り上げるかどうか迷ったら、鉢植えは掘り上げ、地植えは場所の水はけで決めます。雨のあとに水たまりができる場所なら掘り上げます。
- 葉が黄変したら掘る
- 葉の三分の二が黄色くなったら、球根を傷つけないよう周りから掘り上げます。葉を持って引き抜かないようにします。
- 土を落として乾かす
- 土を軽く落とし、葉を付けたまま風通しのよい日陰で一〜二週間乾かします。葉が完全に枯れたら取り除きます。
- 分球した子球を分ける
- 親球の周りに付いた小さな子球は、乾かしたあとに外します。子球は二〜三年育てると咲く大きさになります。
翌年咲かなかったときの原因の切り分け
翌年に葉だけで花が付かない、花が小さいときは、前年の花後の管理に原因があります。何が足りなかったかを見分けて、次の春に直します。
| 状態 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 葉だけで花がない | 葉を早く切った、追肥なし | 葉を黄変まで残し、花後に追肥 |
| 花が小さく数が少ない | 球根が痩せた、室内咲きの消耗 | 花後に屋外で葉を育てる |
| 球根が腐っていた | 梅雨の過湿、深植え | 掘り上げて保存するか水はけを改善 |
| 子球ばかりで親球が小さい | 植えっぱなしで込み合った | 掘り上げて分球し、植え直す |
ヒヤシンスの花が終わったあとに使うもの
来年も咲かせるかどうかは、この時期の手当てで決まります。切ることと、球根をしまうことです。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後。硬くなった茎を切るので、花がら摘み用より丈夫なもの。
花後の切り戻しは、次の芽を出させる作業です。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- お礼肥用の緩効性肥料探す言葉「緩効性肥料 お礼肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10g 前後、花壇 1 ㎡ あたり 30〜50g。
咲かせるのに使った養分を戻す肥料です。ここを飛ばすと、翌年の花数が目に見えて減ります。
- 球根の保存ネット探す言葉「球根 保存 ネット袋」
- 規格の目安
- 目の粗いネット袋。品種を書いたラベルを付けられるもの。
掘り上げた球根は、風の通るところに吊るして乾かします。密閉すると中から腐ります。
- 掘り上げずに植えっぱなしでよい球根も多く、その場合は保存の資材は要りません。
- 花後すぐに葉まで切らないでください。葉が来年ぶんの養分を作ります。
ヒヤシンスの長く咲かせるコツは作物ページに
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