秋の作業
植え付けの季節です。球根が店に並ぶ九月から十月に大きく硬いものを選び、十月中旬から十一月に植えます。早く植えすぎると暖かさで芽が動き、寒さに当たる期間が短くなって花茎が伸びません。水栽培もこの時期に始め、根出しの間は涼しく暗い場所に置きます。
植え付け前の土作りでは、元肥(植え付け前に土へ混ぜておく肥料)として緩効性肥料を混ぜておきます。春の追肥(育ちの途中で足す肥料)は花後に一回で足ります。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 9月 | 球根を選んで買う、地植えの土作り | 重く硬い球根を選ぶ |
| 10月 | 中旬から植え付け、水栽培の根出し開始 | 最低気温が十度前後になったら |
| 11月 | 植え付けの続き、鉢は屋外に置く | 植えたあとは乾かさない |
冬の作業
寒さに当てる季節です。鉢植えも屋外に置いたままにして、土が乾いたら水を与えます。土の中では根が伸びていますから、乾かしきらないようにします。室内で早く咲かせたい鉢や水栽培は、一月に十度前後の場所を経て暖かい部屋へ移します。
冬の水やりは晴れた日の午前中に行います。夕方に与えると夜に凍って根を傷めます。鉢の土が凍っても、球根そのものは寒さに強いため慌てなくて構いません。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 12月 | 屋外で寒さに当てる、乾いたら水 | 土が凍っても球根は大丈夫 |
| 1月 | 早く咲かせる鉢を室内へ | 芽が三〜五センチ伸びたら |
| 2月 | 芽が出る、水を切らさない | 芽が見えたら日当たりへ |
寒冷地では鉢が凍って割れることがあるため、鉢を発泡スチロールの箱に入れるか軒下に寄せます。
春の作業
開花と花後の管理の季節です。三月に咲き、花房の七割がしおれたら花茎を切ります。四月は葉を育てる時期で、追肥と水やりを続けます。葉が緑の間は切らず、五月に黄変し始めたら水を減らして掘り上げの準備をします。
三月の開花期に雨が続くなら、鉢は軒下へ移して灰色かび病を防ぎます。しおれた花はこまめに摘み取ります。濡れた花を放置すると、そこから株元まで腐ることがあります。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 3月 | 開花、花茎が倒れたら支柱、花後に花茎を切る | 花房の七割がしおれたら |
| 4月 | 追肥、日当たりで葉を育てる | 葉が緑のうちは水と日光 |
| 5月 | 葉が黄変したら水を減らす、掘り上げ | 葉の三分の二が黄変したら |
夏の作業
休眠の季節です。掘り上げた球根は風通しのよい日陰で乾かし、ネットに入れて保存します。植えっぱなしの球根には水を与えず、場所に目印を立てておきます。月に一回は保存中の球根を確かめ、柔らかいものやかびの出たものを除きます。
夏に球根の上に他の花を植えるなら、植えっぱなしはやめて掘り上げます。夏の花への水やりで球根が湿り続け、腐りの原因になります。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 6月 | 掘り上げの仕上げ、乾燥 | 梅雨入り前に掘り上げる |
| 7月〜8月 | 保存中の球根の点検 | 月に一回、柔らかいものを除く |
月をまたいで続けること
月ごとの作業とは別に、年間を通して意識することがあります。寒さに当てる、葉を切らない、夏に湿らせない、この三つを守るだけでヒヤシンスは毎年咲きます。
特に「葉を切らない」は見た目との戦いです。花が終わったあとの葉は間延びして倒れますが、そこで切ると翌年の花がなくなります。黄変するまで待つと決めておきます。
寒さ、葉、乾燥の三つのうち、どれか一つでも欠けると翌年の花が減ります。特に鉢植えは冬に室内へ入れたくなりますが、我慢して屋外に置くことが翌年につながります。冬に屋外で凍っても球根は傷みません。
- 冬は屋外で寒さに当てる
- 鉢を室内に入れるのは芽が伸びてからです。十一月から一月は屋外に置いたままにします。
- 葉は黄変まで切らない
- 花後の葉は球根を太らせる工場です。見た目が悪くても、三分の二が黄変するまで残します。
- 夏は乾かして休ませる
- 掘り上げても植えっぱなしでも、夏は水を与えず乾いた状態で休眠させます。湿気が球根の一番の敵です。
作業が遅れたときの立て直し
植え付けが十二月にずれた、掘り上げを忘れて梅雨に入ったといったときも、対処のしかたがあります。株や球根の様子を見て判断します。
- 植え付けが遅れたら十二月でも植える
- 十二月に入っても球根が硬ければ植えます。寒さに当たる期間は短くなりますが、春に咲くことが多く、放置するより確実です。
- 掘り上げを忘れたら梅雨の晴れ間に
- 梅雨に入ってしまったら、晴れが二〜三日続いた日に掘り上げます。柔らかくなった球根は処分し、硬いものだけ乾かします。
- 追肥を忘れたら翌年に期待しない
- 花後の追肥を忘れた球根は、翌年の花が小さくなります。それでも葉を育てていれば咲くことはあるので、植えて様子を見ます。
ヒヤシンスの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
ヒヤシンスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はヒヤシンスの育て方にまとめています。
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