植え替えが必要かどうかの判断
アイビーは生育が早く、一〜二年で鉢の中が根でいっぱいになります。根詰まりすると水をやってもすぐ乾く、下葉が黄色くなって落ちる、新芽が小さいといった症状が出ます。下の表で株の姿を見て、当てはまれば適期に植え替えます。
| 株の姿 | 判断 | 対処 |
|---|---|---|
| 鉢底の穴から根が出ている | 根詰まり | 一回り大きい鉢へ |
| 水をやってもすぐ乾く | 根詰まり | 一回り大きい鉢へ |
| 下葉が黄色くなり続ける | 根詰まりか根腐れ | 鉢から抜いて根を確かめる |
| 株が大きくなりすぎた | 大きさを保ちたい | 根を三分の一切って同じ鉢へ |
| 買ってから一年以上経った | 土が古い | 同じ大きさの鉢で土を替える |
買ったばかりの株は、土が硬く締まった培養土のことが多いです。根が回っていなくても、翌春には新しい土に植え替えます。
適期は春と秋
植え替えの適期は、新芽が伸び始める四月から六月と、暑さが落ち着く九月です。この時期は根を傷めてもすぐに新しい根が出て回復します。真夏は暑さで株が弱り、冬は根が動かないので避けます。
どうしても真夏や冬に植え替える必要があるときは、根を崩さずに一回り大きい鉢へ移す鉢増しにとどめます。根を切る作業は適期まで待ちます。
適期かどうか迷ったら、新芽の色を見ます。茎の先に薄い緑のやわらかい葉が開いているなら根も動いている時期なので、植え替えて構いません。
| 時期 | 植え替え | 理由 |
|---|---|---|
| 4月〜6月 | 最適 | 新芽と新しい根が出る時期で回復が早い |
| 7月〜8月 | 鉢増しのみ | 高温で根を切ると水切れしやすい |
| 9月 | 適 | 涼しくなり根が動く。冬までに根付く |
| 10月〜3月 | 避ける | 根が動かず、切った根から腐りやすい |
鉢と土の選び方
鉢の大きさで迷ったら、今の鉢を抜いて根鉢を見て決めます。根が白く鉢の形に固まっているなら一回り大きく、根が少なく土が多く残るなら同じ大きさのまま土だけ替えるのが目安です。
- 鉢は一回りだけ大きく
- 五号鉢なら六号へ、一号ずつ大きくします。急に大きな鉢にすると土が乾かず根腐れします。大きさを保ちたいなら根を切って同じ鉢に戻します。
- 水はけの良い土を使う
- 市販の観葉植物用の土で育ちます。自分で配合するなら、赤玉土の小粒を六割、腐葉土を三割、軽石かパーライトを一割混ぜます。
- ハンギングは軽い土に
- 吊るす鉢は重さが負担になるので、赤玉土を減らして軽石やパーライトを多めにします。乾きやすくなるぶん水やりは増えます。
- 素焼き鉢は乾きやすい
- 過湿で失敗しやすい人は素焼き鉢を選ぶと根腐れを防げます。プラスチック鉢は乾きが遅いので、水やりの間隔を長めにします。
植え替えの手順
- 前日から水を控える
- 土が乾いていると鉢から抜きやすく、根も崩しやすいです。二〜三日前から水やりを止めておきます。
- 鉢から抜いて根を確かめる
- 鉢の縁を軽くたたいて株を抜きます。白い根が多ければ健全、黒く柔らかい根や嫌なにおいがあれば根腐れなので、傷んだ根を切り落とします。
- 根鉢の三分の一をほぐす
- 根鉢の下側と周囲の古い土を三分の一ほど落とし、固まった根を指でほぐします。長すぎる根はハサミで切りそろえます。
- 鉢に植えて水を与える
- 鉢底に網を敷き、土を入れて株を置き、周りに土を入れて割り箸で突いてすき間をなくします。鉢底から流れるまで水を与え、一週間は明るい日陰に置きます。
植え替え直後に肥料は与えません。新芽が動き出す二〜三週間後から通常の管理に戻します。
同時にやっておく作業
植え替えは株の姿を整える機会でもあります。長く伸びて下葉が落ちた茎は、植え替えと同時に切り戻すと、株元から新しい芽が出てこんもりした姿に戻ります。切った茎は挿し木に使えます。
- 伸びすぎた茎を切り戻す
- 株元から十〜十五センチのところで切ります。葉の付いた節を二〜三個残せば、そこから新芽が出ます。全部の茎を一度に切っても枯れません。
- 傷んだ葉を取る
- 黄色い葉や茶色く焼けた葉は付け根から取り除きます。残しておいても回復せず、病気や害虫の隠れ場所になります。
- 支柱やリングを立てる
- つるをはわせて仕立てたいなら、植え替えのときに支柱やリングを立てておきます。後から挿すと根を傷めます。
植え替え後に弱ったときの立て直し
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉がしおれたまま戻らない | 根を切りすぎたか、直射に当てた | 明るい日陰に置き、葉水で乾燥を防ぐ |
| 下葉が黄色くなって落ちる | 環境の変化。植え替えの軽い反動 | 新芽が出ていれば問題なし。水を控えめに |
| 新芽が出ないまま二か月経つ | 土が合わないか、鉢が大きすぎる | 鉢から抜いて根を見る。過湿なら小さい鉢へ |
| 茎が黒く腐る | 植え替え直後の水のやりすぎ | 健全な茎を切って挿し木で作り直す |
植え替え後の一〜二週間は葉が少し垂れても普通です。三週間以上戻らないときだけ根を確かめます。
アイビーの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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