花芽の付き方を知って時期を決める
オオデマリは5月に咲いた後、その年に伸びた枝の先に7〜8月ごろ翌年の花芽を作ります。冬に見える枝先の丸い芽が花芽で、これを切ると翌春の花がなくなります。剪定の中心は花が終わった直後の5月下旬から6月で、それ以外の時期は枯れ枝と混んだ枝を抜くだけにします。
| 時期 | できること | やってはいけないこと |
|---|---|---|
| 5月下旬〜6月 | 切り戻し、形を整える、間引き | 遅れて7月以降に強く切ること |
| 7〜9月 | 徒長枝を軽く払う | 枝先の切り戻し |
| 11〜2月 | 枯れ枝と混んだ枝の間引き | 枝先の丸い花芽を落とすこと |
| 3〜4月 | 何もしない | 花芽の付いた枝を切ること |
冬に枝先を見て、丸くふくらんだ芽が花芽、細く尖った芽が葉芽です。切るかどうかは芽の形で判断します。
花後の切り戻しで大きさを保つ
放任すると3メートルを超えて枝が横に広がるので、花が終わった直後に伸びすぎた枝を切り戻します。切る位置は枝の途中の葉の上で、外向きの芽のすぐ上が基本です。ここから新しい枝が伸び、夏にその先に花芽が付くので、6月中に切り終えることが翌年の花を確保する条件です。
切り戻す量は枝の長さの3分の1までを目安にします。半分以上切ると新しい枝の伸びが遅れ、8月までに花芽を作れないことがあります。大きく縮めたい年は、二年に分けて少しずつ小さくします。
- 花がらの下で切る
- 花が茶色く変わったら、花がらの付いた枝先から2〜3節下の葉の上で切ります。花がらを残すと見た目が悪いだけでなく、そのまま枝が伸びて樹形が乱れます。
- 外向きの芽の上で切る
- 切り口の直下にある芽が外側を向いていることを確かめて切ります。内向きの芽で切ると枝が株の中心へ伸びて混み合い、翌年また切る手間が増えます。
- 6月中に終える
- 梅雨明け後に切ると新枝の充実が間に合わず、翌年の花が減ります。作業が遅れたら深く切らず、飛び出した枝だけを軽く整えて次の年に回します。
落葉期は間引きだけにする
11月から2月の落葉期は枝の重なりがよく見えるので、株の中を透かす間引き剪定に向いています。ただし枝先の花芽は残すため、切るのは枝の根元からだけです。枯れ枝、交差した枝、株の内側へ向かう枝、地際から出たひこばえを抜き、光と風が株の中まで届く状態にします。
間引いた後に株全体を離れて見て、幹が扇のように広がっていれば成功です。片側に偏っているなら、翌年は多いほうの側から古い幹を抜き、二年かけて形を整えます。
- 枯れ枝を先に落とす
- 灰色でしわが寄り、爪でこすっても緑が出ない枝は枯れています。付け根で切り、切り口が大きければ癒合剤を塗ります。
- 交差枝と内向き枝を抜く
- 枝同士がこすれ合う箇所は片方を根元から切ります。株の中心へ向かって伸びる枝も根元で抜きます。花芽の付いた枝先は切らないよう注意します。
- 古い幹は数年で更新する
- 5年以上たった太い幹は花付きが落ちます。毎年1〜2本を地際で切り、株元から出た若い枝に世代交代させると株が若返ります。
伸びすぎた株を作り直す強剪定
手が届かない高さになった株や、下枝が枯れ上がった株は、地際から30〜50センチで全部の幹を切る強剪定で作り直せます。翌年の花は失いますが、株元から新しい枝が伸び、2年目から再び咲きます。時期は落葉期の2月から3月上旬です。
強剪定は5年に一度で十分です。毎年切ると株が消耗し、株元からの芽が細くなります。切った年は花がないので、翌年6月から通常の切り戻しに戻します。
- 全部を切るか半分にするか決める
- 株元に若い枝やひこばえが出ていれば全部切っても芽吹きます。古株で株元に芽が見えなければ、今年は半分の幹だけ切り、残りを翌年に切る二段階にします。
- 太い幹は鋸で水平に
- 剪定用の鋸で水平に切り、切り口に癒合剤を塗ります。斜めに切ると雨水がたまりにくい反面、切り口が大きくなって乾きやすいので、太い幹は水平のほうが安全です。
- 切った年は水と肥料を切らさない
- 葉を全部失うので、芽が動いたら追肥(育ちの途中で足す肥料)を与え、夏は乾かさないよう水を補います。伸びた新枝は秋まで切らずに育て、翌年6月から通常の剪定に戻します。
花が咲かないときは切った時期を疑う
オオデマリで「毎年葉ばかりで花が咲かない」という失敗の大半は、剪定の時期が原因です。切った時期と枝の姿を照らし合わせて、今年の花をあきらめて来年に備えるのか、まだ手当てで間に合うのかを判断します。
| 症状 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 枝は伸びるのに花芽が付かない | 7月以降に切り戻した | 翌年は6月中に切り、それ以降は触らない |
| 冬に枝先の丸い芽を切ってしまった | 落葉期の切り戻し | 今年はあきらめ、落葉期は間引きだけにする |
| 株の内側が枯れて外側だけ咲く | 間引き不足 | 落葉期に交差枝と内向き枝を抜く |
| 強剪定後2年たっても咲かない | 肥料と水の不足 | 寒肥と夏の水やりを見直す |
間違って切った枝先は戻りませんが、切らなかった枝の花芽は残っています。全部を一度に切らない習慣が保険になります。
オオデマリの剪定に使うもの
剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。
生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。
直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。
- 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
- 規格の目安
- ペースト状で刷毛の付いたもの。
直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
- 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。
オオデマリの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はオオデマリの育て方にまとめています。
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