用途に合わせて採り方を選ぶ
レモンバーベナは五月から十月まで葉を採れますが、香りの強さは時期で違います。生で使うなら随時、乾燥させて保存するなら香りが最も乗る七〜八月にまとめて採ります。下の表で目的に合う採り方を確かめてください。
| 用途 | 採る部分 | 時期と量 |
|---|---|---|
| 生葉でお茶や水出し | 枝先の若い葉を数枚 | 5〜10月、使う直前に |
| 乾燥させて一年分を保存 | 枝ごと二十〜三十センチ | 7〜8月の開花直前に一度 |
| 料理や菓子の香り付け | 柔らかい若葉 | 6〜9月、使う都度 |
| 入浴剤やポプリ | 切り戻しで出た枝葉 | 8月下旬の切り戻し時 |
葉は五月から採れますが、若い株は六月までは摘心(枝先を摘んで枝数を増やすこと)を兼ねて少量にとどめ、株を作ることを優先します。
収穫の時期と葉の見分け方
香りの元になる精油は、花が咲く直前の葉に最も多くたまります。関東では七月中旬から八月に枝先に小さな白い花が付き始めるので、つぼみが見えたら収穫の目安です。花が咲き進むと葉の香りは少しずつ落ちます。
葉をこすって香りを確かめ、鮮やかな緑で艶のある葉を選びます。古くなって固く、色がくすんだ葉は香りが弱いので、お茶には使わず切り落とします。
二年目以降の大株なら、七月と九月の二回に分けて乾燥用を採ると、一年分のお茶が無理なく確保できます。一株から乾燥葉で百グラム前後が目安です。
- 午前中の晴れた日に採る
- 朝露が乾いた午前中に採ると、精油が飛ばず乾燥も早く進みます。雨の翌日や夕方は避けます。
- 枝ごと切って採る
- 葉を一枚ずつ摘むより、枝を十〜十五センチ残して切ります。残した部分から脇枝が出て、秋にもう一度収穫できます。
- 一度に採るのは全体の半分まで
- 一度に葉を全部採ると株が弱ります。半分は残して光合成させ、二〜三週間後にもう半分を採ります。
葉の香りは午前中が最も強く、日が高くなると弱まります。収穫は朝の涼しいうちに済ませます。
乾燥保存の手順
レモンバーベナは乾燥させても香りがよく残る、ハーブの中では珍しい種類です。枝ごと束ねて風通しの良い日陰につるせば、一週間ほどで乾きます。天日に当てると葉が茶色く変わり香りも飛ぶので、直射日光は避けます。
乾燥中に葉が黒ずむのは湿度が高い証拠です。梅雨時に採ったときは、束を小さくして風の当たる場所に移し、扇風機の弱い風を当てると防げます。
- 枝を束ねて日陰につるす
- 三〜四本を輪ゴムで束ね、風通しの良い軒下か室内に逆さにつるします。梅雨明け前なら除湿の効いた室内が向きます。
- 葉を触って乾き具合を確かめる
- 五日〜一週間して葉を指でつまみ、ぱりっと砕けたら乾燥完了です。しなるならまだ水分が残っているので二〜三日延ばします。
- 枝から外して密閉容器へ
- 葉を枝から外し、できるだけ砕かず丸ごと乾燥剤入りの密閉容器に入れます。光の当たらない棚で半年から一年は香りが持ちます。
電子レンジで乾かす方法もありますが、加熱しすぎると香りが飛びます。少量を短時間ずつ、様子を見ながら行います。
生葉の使い方と保存
生葉は乾燥葉より香りが鮮やかで、水出しやお茶に向きます。カップに葉を五〜六枚入れて熱湯を注ぎ、三〜五分置けば飲めます。冷蔵庫では袋に入れて三〜四日、それ以上は乾燥か冷凍に回します。
- お茶は葉を軽くもんでから
- 葉を手で軽くもんでからカップに入れると香りが出やすくなります。熱湯を注いで三〜五分、長く置くと渋みが出ます。
- 水出しは一晩
- 水一リットルに葉を十枚ほど入れ、冷蔵庫で一晩置きます。すっきりした香りで、夏の飲み物に向きます。
- 冷凍は葉を平らに
- 葉を洗って水気を拭き、袋に平らに並べて冷凍します。凍ったまま熱湯に入れれば香りが出ます。三か月ほど持ちます。
乾燥葉でお茶を入れるときは、生葉の三分の一ほどの量で足ります。熱湯で三〜五分が目安です。
収穫で株を弱らせたときの立て直し
葉を採りすぎたり、時期を誤って切り戻したりすると、新芽の出が遅れます。株の状態を見て原因を確かめ、水やりを丁寧にして回復を待ちます。
株を弱らせたときに肥料を足すのは逆効果です。根が働いていない状態で肥料を与えると、さらに傷みます。水やりを丁寧にして新芽が動くのを待ち、動いてから薄い液体肥料を与えます。
| 状態 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 採ったあと新芽が出ない | 一度に採りすぎた | 半日陰に置き、薄い液体肥料を一回与えて待つ |
| 切り戻した枝が枯れ込む | 真夏の高温時に強く切った | 枯れた部分の下で切り直し、九月まで待つ |
| 秋に採った葉の香りが弱い | 花が終わり葉が古くなった | 八月下旬に切り戻して新しい葉を出す |
| 乾燥した葉が茶色く香りがない | 天日で乾かした | 次回は日陰で乾かす。茶色い葉は入浴剤に |
レモンバーベナの収穫と乾燥に使うもの
ハーブは穫るところより、乾かしてしまうところで香りが決まります。早く乾かすほど香りが残ります。
- 収穫用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ ハーブ 収穫」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、ステンレス製。細い茎を切るので小さいもので足ります。
手でちぎると茎が裂けて、そこから枯れ込みます。節のすぐ上で切ると、そこから新しい枝が出ます。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「ハーブ 乾燥ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。畳めるものが置き場所を取りません。
風の通る日陰に吊るします。直射日光に当てると、香りの成分が飛んで色も抜けます。
- 密閉できる保存瓶探す言葉「保存瓶 密閉 スパイス」
- 規格の目安
- 遮光性のある瓶か、暗い場所に置ける透明瓶。100〜200ml。
完全に乾いてから入れます。少しでも湿りが残っているとカビます。手で揉んで砕けるまでが目安です。
- ラベル探す言葉「ラベルシール 手書き 保存瓶」
- 規格の目安
- 瓶に貼れるシール。品種名と乾かした日を書きます。
乾いたハーブは見分けが付きません。日付があれば、香りが落ちる前に使い切れます。
- 風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても麻ひもで吊るせます。
- 食品乾燥機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
レモンバーベナの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はレモンバーベナの育て方にまとめています。
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