自分の環境に合う冬越しの方法を選ぶ
レモンバーベナは落葉樹なので、十一〜十二月に葉を全部落として枝だけになります。これは枯れたのではなく休眠に入った姿です。耐えられる寒さは氷点下五度前後までで、それより下がる地域では根を守る手当てが要ります。
関東平野部の露地なら株元を覆うだけで越冬できることが多いですが、鉢植えは土が凍りやすいので軒下か室内へ移します。下の表で自分の環境に近い行を選んでください。
| 地域と育て方 | 冬越しの方法 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 関東平野部・地植え | 株元にわらか腐葉土を十センチ盛る | 北風が当たるなら不織布で囲う |
| 関東平野部・鉢植え | 軒下か玄関先に移し、鉢を発泡箱に入れる | 土を完全に乾かさない |
| 寒冷地・鉢植え | 落葉後に室内の明るい窓辺へ | 暖房の風は当てない |
| 暖地・地植え | そのままで越冬できる | 葉が残ることもあるが春に切り戻す |
落葉前の準備
冬越しの成否は秋の管理で決まります。九月以降は肥料を止めて枝を固め、十月に入ったら水やりの間隔を空けて休眠に向かわせます。霜が降りる前に鉢を移動し、地植えは株元を覆います。
- 九月から肥料を止める
- 秋に肥料が残っていると枝が柔らかいまま冬に入り、寒さで枯れ込みます。八月下旬の切り戻し後は肥料を与えません。
- 霜が降りる前に鉢を移す
- 関東では十一月中旬が目安です。最低気温が五度を下回る予報が出たら、鉢を軒下か玄関先に移します。
- 落葉したら枝を軽く整える
- 葉が落ちたら、細く弱い枝と混み合った枝を付け根で切ります。強い切り戻しは春まで待ちます。
秋に買った苗は植え替えず、鉢のまま軒下で冬を越して翌五月に植え付けます。
地植えの株元を守る
- 株元にわらか腐葉土を盛る
- 株の根元から半径三十センチをわらか腐葉土で十センチほど覆います。土の凍結を防ぎ、根を守ります。
- 北風が当たる場所は囲う
- 北側が開けていれば、支柱を三本立てて不織布か寒冷紗で囲います。上は開けておき、蒸れを防ぎます。
- 枝は三分の一だけ切る
- 落葉後に枝を三分の一ほど切って高さを抑えると、雪や風で折れにくくなります。残りは春に芽を見てから切ります。
積雪地では株元を覆った上から枝を束ねてひもで縛ると、雪の重みで裂けるのを防げます。
冬の水やりと室内の置き場所
落葉中も根は生きているので、土を完全に乾かしてはいけません。鉢植えは十日〜二週間に一回、土の表面が乾いてから少量を与えます。室内なら暖房の風が当たらない明るい窓辺に置き、夜は窓から離します。
室内に入れた株は、暖かさで冬でも葉を出すことがあります。そのままでも構いませんが、春に出る新芽より弱いので、三月に切り戻して外に出したときに落ちても心配は要りません。
- 土を触って乾いていたら少量
- 表面が乾き、指を入れて中も乾き始めていたら、鉢の三分の一ほどの水を与えます。冬にたっぷり与えると根腐れします。
- 暖かい日の午前中に与える
- 冷え込む夕方に与えると土が凍ります。晴れた日の午前中に与え、夕方までに表面が乾く程度にします。
室内では窓際の夜間の冷え込みに注意します。夜だけ部屋の中央に寄せると、窓ガラス越しの冷気で根が冷えるのを防げます。
春の芽出しと切り戻し
レモンバーベナの芽出しは遅く、関東では四月下旬から五月に入ってようやく枝に緑の点が見えます。他の植物が芽吹いても動かないので、枯れたと思って捨てる人が多いのがこの植物の最大の失敗です。五月中旬まで待ってから判断します。
- 枝を折って中を確かめる
- 四月になっても芽が見えないときは、枝先を少し折ってみます。中が緑で湿っていれば生きています。茶色く乾いていればその部分は枯れています。
- 芽が見えてから切り戻す
- 五月に枝の下のほうに新芽が見えたら、その少し上で枝を切り戻します。芽が出る前に強く切ると、どこまで生きているか分からず切りすぎます。
- 株元から出た芽を育てる
- 枝が枯れ込んでいても、株元から新しい芽が出ることがあります。芽が伸びたら古い枝を根元で切り、新しい枝に更新します。
冬越しに失敗したときの見分け方
五月中旬を過ぎても芽が出ず、枝を折っても中が茶色く乾いているなら、その株は枯れています。株元を掘って根が黒く崩れていれば回復しません。原因を確かめ、翌年の冬越しに生かします。
| 状態 | 考えられる原因 | 翌年の対策 |
|---|---|---|
| 枝も根も茶色く乾いている | 土の凍結で根が死んだ | 鉢は軒下へ、地植えは株元を厚く覆う |
| 根が黒くぬるぬるしている | 冬の水のやりすぎ | 冬の水やりを十日以上空け、少量にする |
| 枝は枯れたが株元から芽が出た | 地上部だけ寒さで枯れた | 正常。枯れ枝を切って新しい枝を育てる |
| 室内で葉が残ったまま弱った | 暖房の乾燥と光不足 | 暖房の風を避け、三月に外へ出して切り戻す |
レモンバーベナの冬越しに使うもの
寒さそのものより、凍って溶けるのを繰り返すことで傷みます。土を凍らせないことが目的です。
- バーク堆肥・腐葉土(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に 3〜5cm の厚さで敷きます。
- 数量の目安
- 株元の直径 40cm 分で 5L 前後。
土に布団をかけるのと同じです。春には鋤き込めば土壌改良材にもなり、片付けが要りません。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 防寒 べたがけ」
- 規格の目安
- 目付 20〜30g/㎡。厚いほど保温しますが、光も遮ります。
かけたまま水をやれて、日中の光も通します。ビニールと違い、内側が蒸れません。
- 鉢用の断熱材探す言葉「発泡スチロール 鉢 保温」
- 規格の目安
- 発泡スチロールの箱か、鉢を包むプチプチ。
鉢は地面より先に凍ります。地面に直に置くか、鉢ごと包むかで越冬できるかが変わります。
- 球根の保存ネット探す言葉「球根 保存 ネット袋」
- 規格の目安
- 目の粗いネット袋。
寒さに弱い球根は掘り上げて越冬させます。風の通るところに吊るし、密閉しません。
- 耐寒性のある宿根草は、地上部が枯れても根は生きています。掘り上げずに株元を覆うだけで足ります。
- ビニールで覆いっぱなしにすると、晴れた日に蒸れます。不織布のほうが失敗しません。
レモンバーベナの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はレモンバーベナの育て方にまとめています。
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