鉢植えか地植えかを先に決める
レモンバーベナは南米原産の落葉低木で、関東の露地では一〜一・五メートルほどに育ちます。葉をこすると強いレモンの香りがするのが名前の由来で、ハーブティーの材料として最もよく使われます。
寒さにはやや弱く、氷点下五度を下回る場所では地上部が枯れ込みます。関東平野部の庭なら株元を覆えば越冬できますが、寒冷地や北風の強い場所では鉢植えにして冬は軒下へ移すほうが確実です。下の表で自分の環境に近い行を選んでください。
| 場面 | おすすめの始め方 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| ベランダでお茶用に育てる | 苗を6〜7号鉢に植える | 夏の水切れと冬の置き場所 |
| 関東平野部の庭に植える | 日当たりの良い南側に一株 | 冬は株元にわらや腐葉土を厚く盛る |
| 寒冷地や北風の当たる庭 | 鉢植えにして冬は軒下か室内へ | 地植えは冬に枯れて戻らないことがある |
| 暖地でよく日が当たる庭 | 地植えで大株にできる | 二年目から広がるので株間1メートル |
良い苗の見分け方
苗は四〜六月に三〜四号ポットで出回ります。同じ棚に並ぶ株でも香りの強さに差があるので、葉を軽くこすって香りを確かめてから選びます。葉が細長く、節の間が詰まってがっしりした株が良い苗です。
- 葉をこすって香りを確かめる
- 葉を指で軽くこすり、はっきりレモンの香りが立つ株を選びます。香りの弱い株は育てても弱いままのことが多く、お茶にしたときの差になります。
- 節の間が詰まった株を選ぶ
- 茎がひょろ長く葉と葉の間が広い株は、店先で光不足になっています。節が詰まり、茎の根元が木のように固くなり始めている株が丈夫です。
- 葉裏に虫がいないか見る
- 葉裏に小さな白い虫が飛び立つならコナジラミ、葉に細かい白い点があればハダニです。どちらも持ち込むと広がるので、付いている苗は避けます。
ポットの底から根が出ている苗は根詰まりの手前です。植え付けが遅れるなら一回り大きな鉢に仮植えして、五月まで日なたで管理します。
植え付けの手順
植え付けの適期は五〜六月です。晩霜の心配がなくなり、気温が二十度前後になると根の動きが良くなります。秋に植えると根が張り切らないまま冬を迎えて枯れやすいので、秋に買った苗は鉢のまま冬を越し、翌春に植え替えます。
- 日当たりと風通しの良い場所を選ぶ
- 一日六時間以上日の当たる場所を選びます。日陰では茎が伸びるだけで香りが乗りません。地植えは水はけの良い場所に、腐葉土を三割混ぜて植えます。
- 根鉢は軽くほぐして植える
- 根が回っていたら底を軽くほぐし、根鉢の表面が地面と同じ高さになるよう植えます。鉢植えは根鉢より二回り大きな鉢にハーブ用か野菜用の培養土で植えます。
- たっぷり水を与えて支柱を添える
- 植えたら鉢底から流れるまで水を与えます。株が三十センチ以上あれば細い支柱を一本立て、風で揺れないようにひもでゆるく結びます。
植え付け直後の一週間は直射日光を避けた明るい日陰に置くと、葉がしおれずに根付きます。
根付いたかどうかの判断
植えてから二〜三週間で枝先の芽が動き出せば根付いています。レモンバーベナは根付くと勢いよく伸びるので、根付いた合図が見えたら摘心(枝先を摘んで枝数を増やすこと)を始めて株を横に広げます。
逆に、三週間たっても新しい葉が出ず、下の葉から黄色く落ちるときは根が傷んでいます。土が湿ったままなら水を控え、乾きすぎているなら水やりを増やして、様子を見ます。
- 枝先の芽の動きを見る
- 枝先の小さな芽がふくらみ、明るい緑の新葉が開いたら根付いています。ここから水やりの間隔を少しずつ空けていきます。
- 根付いたら枝先を摘む
- 株の高さが二十センチほどになったら、枝先を一〜二節分手で摘みます。脇から枝が二本出て、葉の数が倍になります。
- 根付かないときは鉢から抜いて見る
- 一か月たっても動きがなければ鉢から抜き、根が白ければ置き場所を変えて待ちます。黒く崩れるなら傷んだ根を切って新しい土に植え直します。
植え付けでよくある失敗と戻し方
レモンバーベナで最も多い失敗は、植え付けの時期と置き場所の間違いです。症状を見て原因を切り分ければ、たいていはその年のうちに回復します。
| 症状 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉がしおれて茎が細い | 水切れか植え付け直後の直射日光 | 半日陰に移してたっぷり水を与える |
| 下葉が黄色くなって落ちる | 水のやりすぎか根の傷み | 土が乾くまで水を止め、風通しを良くする |
| 茎ばかり伸びて香りが弱い | 日照不足 | 日当たりの良い場所へ移し、枝先を摘む |
| 秋に植えて冬に枯れた | 根が張る前に寒さに当たった | 春に新しい苗を植え直す。秋植えはしない |
どの症状でも、まず土を触って湿っているか乾いているかを確かめてから手当てを決めます。逆の対処をすると悪化します。
レモンバーベナの苗づくりに使うもの
本葉が出てからポットに移し、根が回ってから花壇や鉢へ。この 2 段階に必要なものです。
- ポリポット(9cm)探す言葉「ポリポット 9cm 園芸」
- 規格の目安
- 直径 9cm が標準。生育の早いものは 10.5cm。
セルトレイのまま育てると根が回りきって傷みます。本葉 2〜3 枚でポットへ移します。
- 育苗用の受け皿トレイ探す言葉「育苗トレイ 受け皿 底面給水」
- 規格の目安
- ポットが並ぶ大きさで、水を張れる深さのあるもの。
上から水をやると小さな苗が倒れます。下から吸わせると茎が締まります。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 苗 薄め」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。苗には規定より薄めて使います。
種まき用土には肥料分がほとんどありません。本葉が出たら薄い液肥で足します。
- 苗を買って植えるなら、育苗の資材は要りません。
- 育苗箱の加温は、春まきの一部を除けば要りません。
レモンバーベナの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はレモンバーベナの育て方にまとめています。
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