筒の水と土の水は役割が違う
ネオレゲリアは葉が重なってできる筒(タンク)に水をためて、そこから水と養分を吸います。根は主に体を支える役割で、水を吸う力は強くありません。ですから水やりは筒への水が主役で、土への水はおまけと考えると管理を間違えません。
この二つを同じ感覚で与えると、筒が空なのに土だけ湿った状態になり、葉が乾いて根が腐るという最悪の組み合わせになります。今の株がどちらで困っているかを、下の表で先に切り分けてから水を足します。
| 状態 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉が内側に巻いて硬い | 筒の水切れ | 筒に水を足し葉全体に霧吹き |
| 筒の水がにごりにおう | 水の入れ替え不足 | 株を横にして捨て新しい水に替える |
| 下の葉が黄色く柔らかい | 土の湿りすぎで根が傷んでいる | 土への水を止めて乾かす |
| 中心を引くと抜ける | 筒の水の腐りか低温 | 水を捨てて乾かし子株に切り替える |
筒への水のため方
筒には常に水が入っている状態を保ちます。深さの目安は筒の三分の二までで、あふれるほど入れると土が濡れ続けて根が傷みます。じょうろの先を筒に差し入れ、静かに注ぐと葉のあいだにこぼれずに入ります。
ためた水は放っておくと腐り、株の中心が黒くなります。株を横に倒して古い水を流し、新しい水を入れる作業を定期的に行うのが、ネオレゲリアで最も大事な手入れです。水は汲み置いた水道水で十分ですが、冬だけは室温になじませてから使います。
- 筒の三分の二まで入れる
- じょうろの先を中心に差し入れ、筒の深さの三分の二まで静かに注ぎます。あふれさせると土が湿り続けて根が傷みます。
- 夏は三〜四日で入れ替える
- 株を横に倒して古い水を流し、新しい水を入れます。気温が高い時期は数日で水がにごるので間隔を詰めます。
- 春と秋は週に一回
- 水面に白い膜が張る、においがする、のどちらかが出る前に替えます。見た目が澄んでいても週に一回は入れ替えます。
- 葉の外側にも水をかける
- 筒だけでなく葉の表と裏にも霧吹きで水をかけます。葉の表面からも水を取り込むので、霧吹きは水やりの一部です。
筒に水を入れたまま鉢を持ち上げると水がこぼれて土が濡れます。動かすときは先に筒の水を捨てます。
土への水やりの目安
土は表面が乾いてさらに二〜三日待ってから与えるくらいで十分です。目安は春と秋が七〜十日に一回、夏が五〜七日に一回、冬は二〜三週間に一回です。与えるときは鉢底から流れる程度にし、受け皿にたまった水は必ず捨てます。
乾いたかどうかは日数ではなく、土の表面を指で触るか鉢を持ち上げた重さで確かめます。素焼き鉢は乾きが速く根が傷みにくいのでネオレゲリアに向きます。プラスチック鉢を使うなら、間隔をさらに空けるつもりで扱います。
| 時期 | 筒の水 | 土への水やり |
|---|---|---|
| 4〜6月 | 三分の二までためて週1回替える | 7〜10日に1回 |
| 7〜9月 | 満たして3〜4日に1回替える | 5〜7日に1回 |
| 10〜11月 | 浅めにして週1回替える | 10〜14日に1回 |
| 12〜3月 | 底に少し残す程度、室温の水で | 2〜3週間に1回 |
冬は筒の水を浅くする
冬にネオレゲリアを枯らす最大の原因が、筒に水をためたまま冷えることです。水は空気より冷えやすく、夜に室温が下がると筒の水が株の中心を冷やし続けます。低温そのものより、この冷えた水が中心を腐らせます。
室温が十五度を下回る部屋では、筒の水を底に少し残す程度まで浅くします。十度に近い部屋なら一度全部抜き、朝の霧吹きと葉水だけで湿りを補うほうが安全です。水を入れるときは室温になじませた水を、暖かい午前中に入れます。
- 十一月に浅くし始める
- 急に空にせず、二〜三週間かけて三分の二から底に残る程度まで減らします。段階を踏むと株が傷みません。
- 十度に近いなら抜く
- 夜の室温が十度前後まで下がる部屋では、筒の水を全部抜きます。株を横に倒して残った水も切ります。
- 水は午前中に室温で
- 汲み置いて二十度前後になじませた水を午前中に入れます。夜に冷たい水を入れると中心が腐ります。
- 三月に少しずつ戻す
- 最低気温が十度を超えるころから筒の水を増やします。新しい葉が動き出したら通常の量に戻します。
ボウフラとにおいを防ぐ
筒に水をためる植物なので、屋外に出す夏は蚊が卵を産み、ボウフラがわくことがあります。筒の水をのぞいて糸くずのようなものが動いていたら、すぐ株を横に倒して全部流し、新しい水に替えます。放っておくと室内に戻したときに蚊が出ます。
室内でも、水を長く替えないとコバエが寄り、水面に白い膜が張ってにおいが出ます。どちらも入れ替えの間隔を詰めれば起きません。薬剤に頼るより、夏は三〜四日、それ以外は週に一回という間隔を守るほうが確実で、株の中心の腐りも同時に防げます。
- 水をのぞく習慣を付ける
- 水やりのたびに筒の中を明るい場所でのぞきます。動くものや白い膜が見えたら、その場で全部流します。
- 屋外の株は間隔を詰める
- 屋外に出している夏は三日に一回入れ替えます。雨で自然に入れ替わることもありますが、あてにしません。
- 受け皿の水もためない
- 受け皿にたまった水にも蚊が卵を産みます。水やりのあとは必ず捨て、鉢底が水に浸からないようにします。
水の失敗の見分けと立て直し
葉が巻いてしおれるのは水切れ、下葉が黄色く柔らかくなるのは土の湿りすぎ、株の中心が黒くなるのは筒の水の腐りです。見た目は似ていても手当ては正反対なので、筒の中と土の湿り気の両方を確かめてから動きます。
中心を軽く引いて抜けてしまう株は、親としては元に戻りません。ただし根元から出ている子株が生きていれば、そちらを育てて世代交代させられます。ネオレゲリアはもともと親株が子株に入れ替わる植物なので、これで栽培が終わるわけではありません。
| 症状 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉が巻いて硬い、筒が空 | 水切れ | 筒に水を入れ葉全体に霧吹きをする |
| 下葉が黄色く土が湿ったまま | 土への水のやりすぎ | 土への水を止め風の通る明るい日陰へ |
| 筒の水がにごりにおう | 入れ替え不足 | 全部流して新しい水に替え間隔を詰める |
| 中心の葉が黒く引くと抜ける | 筒の水の腐りか冬の冷え | 水を抜いて乾かし子株を育てる |
| 葉先が茶色く乾く | 空気の乾燥と風 | 朝の霧吹きを増やし風を避ける |
ネオレゲリアの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
ネオレゲリアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はネオレゲリアの育て方にまとめています。
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