植え替えが必要かを見分ける
テーブルヤシは生育がゆっくりで、根の伸びも観葉植物の中では控えめです。植え替えは二〜三年に一度で足り、頻繁に大きな鉢へ移すと土が乾かず根腐れします。次のどれかに当てはまったときだけ、適期を待って植え替えます。
- 鉢底の穴から根が出ている
- 鉢を持ち上げて底を見て、穴から根が出ていれば鉢の中は根でいっぱいです。最も分かりやすい合図です。
- 水がすぐ乾く・染み込まない
- 以前より水やりの間隔が半分になった、または水が土に染み込まず表面を流れるなら、根が土を押しのけています。
- 土が古く固まっている
- 三年以上たった土は粒が崩れて固まり、水はけが悪くなります。根詰まりの合図がなくても三年に一度は新しい土に替えます。
- 根腐れが分かったとき
- 季節を問わず、傷んだ根を切って植え替えます。冬なら暖かい部屋で管理して回復を待ちます。
適期は五月から七月
植え替えは株にとって大きな負担で、テーブルヤシは回復もゆっくりです。適期を守ることが最も確実な失敗の防ぎ方で、冬に根詰まりが分かっても春まで待ちます。乾きが早くて困るなら、鉢ごと一回り大きな鉢カバーに入れて乾きを抑えてしのぎます。
| 時期 | 適否 | 理由 |
|---|---|---|
| 5〜6月 | 最適 | 気温が安定し、根の回復が早い |
| 7〜8月 | 可 | 暑さで傷みやすいので日陰で養生する |
| 9月 | 可(上旬まで) | 秋までに根を張らせる最後の時期 |
| 10〜4月 | 避ける | 根が動かず、傷んだ根から腐りやすい |
購入直後の株は、根が回っていなければ植え替えずに一年ほど様子を見ます。鉢のまま育てて、次の適期に判断します。
鉢と用土の選び方
鉢は今より一回り(直径で三センチほど)大きいものを選びます。テーブルヤシは根が少なめで、二回り以上大きな鉢では土が乾かず根腐れしやすくなります。用土は水はけを優先し、市販の観葉植物用の土をそのまま使えます。
鉢の材質も乾き方に関わります。素焼き鉢は乾きが早く根腐れしにくい反面、夏は水切れしやすくなります。プラスチック鉢は乾きが遅いので、暗めの部屋では水やりの間隔を長めにします。
| 用土 | 配合の目安 | 向く場面 |
|---|---|---|
| 観葉植物用の培養土 | そのまま使う | 初めての植え替え。迷ったらこれ |
| 赤玉土小粒と腐葉土 | 七対三 | 自分で配合する。水もちがよい |
| 赤玉土・鹿沼土・腐葉土 | 四対三対三 | 水はけを上げたい。暗い部屋で乾きにくいとき |
| ハイドロボール | 単用 | 土を使わない。小鉢の卓上向き。根腐れ防止剤を入れる |
植え替えの手順
植え替え直後は根が水を吸えないので、水を与えたら数日は土が湿ったままになります。鉢底から流れるまで与えた後は、表面が乾くまで待ってから次を与えます。土の表面が白く乾いてきたころが次の水やりの目安です。
- 前日に水を与えておく
- 土が湿っていると根を傷めずに抜けます。当日は鉢を横にして株元を持ち、鉢の縁を軽くたたいて抜きます。
- 古い土を三分の一ほど落とす
- 根鉢の外側と底の土を手でほぐして落とします。テーブルヤシの根は細く切れやすいので、無理にほぐさず、黒く傷んだ根だけ切ります。
- 鉢底石と土を入れて高さを合わせる
- 鉢底ネットと鉢底石を敷き、土を入れて株を置き、株元が鉢の縁から二〜三センチ下になる高さに調整します。
- 隙間に土を詰めて水を通す
- 割り箸などで突きながら根の隙間に土を詰めます。鉢底から流れるまで水を与え、土が沈んだら足します。
株分けはできるが慎重に
市販のテーブルヤシは、一鉢に数本から十数本の苗が寄せ植えされています。植え替えのときに分けることはできますが、根が絡み合っていて切り分けると傷みが大きく、分けた株がしばらく弱ります。分けるなら三〜五本ずつのまとまりで、五〜六月に行います。
- 土を落として根の絡みを見る
- 水で土を洗い流し、根がどこで分かれているかを確かめます。自然に分かれる位置で手で裂き、切れないところだけハサミを使います。
- 小さな鉢に植えて日陰で養生
- 分けた株は根の量に合う小さめの鉢に植え、二週間は明るい日陰で風を避けます。葉が垂れても水を追加せず、土の乾きを見て与えます。
植え替え後にしおれたときは
植え替え直後に葉が垂れたり葉先が枯れたりするのは、根が傷んで水を吸えないためで、たいていは二〜三週間で落ち着きます。垂れたからといって水を追加すると、傷んだ根が腐って本当に枯れます。
- 明るい日陰で風を避ける
- 二週間は直射日光と冷暖房の風を避けます。葉水を朝夕に与えると、根が吸えない分を葉から補えます。
- 土が乾くまで水を待つ
- 土が湿っている間は水を与えません。表面が乾いてから与え、垂れが続くようなら鉢から抜いて根を確かめます。
- 肥料は新葉が出てから
- 植え替え直後の肥料は根を傷めます。新しい葉が伸び始めたら、追肥(育ちの途中で足す肥料)を通常どおりに戻します。
テーブルヤシの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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