さし芽か種かを品種で決める
赤花のスプレンデンスやブルーサルビアは種でも同じ花が咲きますが、アメジストセージやチェリーセージなど宿根性のサルビアは種ができにくく、さし芽で増やします。まず自分の株がどちらかを見ます。
苗を買うより安く済むだけでなく、気に入った株と同じ花が確実に咲くのがさし芽の利点です。ただし種苗登録されている品種は、自家用の範囲で増やします。
| 種類 | 向く増やし方 | 時期 |
|---|---|---|
| スプレンデンス(赤花の一年草扱い) | 種取り、さし芽も可 | 種は10月、さし芽は6月か9月 |
| ブルーサルビア(ファリナセア) | 種取り | 10月 |
| チェリーセージ・アメジストセージ | さし芽、株分け | 5月〜6月、9月 |
| パイナップルセージ等の香りの種類 | さし芽 | 5月〜6月 |
さし芽の時期と穂の選び方
さし芽は五月から六月と九月が適期です。真夏は腐りやすく、十月以降は根が出る前に寒くなります。花の付いていない、若くて締まった枝の先端を穂に使います。柔らかすぎる新芽は腐り、木のように固い枝は根が出にくいので、中間の枝を選びます。
- 花のない枝を選ぶ
- つぼみや花の付いた枝は根が出る前に花に養分を使います。葉だけの若い枝を五センチから八センチ切ります。
- 下の葉を取る
- 土に埋まる部分の葉を取り、上の葉を二枚から四枚残します。大きな葉は半分に切って蒸散を減らします。
- 一時間水に浸ける
- 切り口を水に浸けて吸水させます。しおれた穂は根が出ないので、切ってすぐ水に入れます。
- 清潔な土にさす
- 肥料の入っていないさし芽用土か赤玉土の小粒に、割りばしで穴を開けて二センチほどさし、周りを軽く押さえます。
さし芽後の管理
さした直後は直射日光と乾きを避け、明るい日陰で二週間ほど管理します。土を乾かさず、しかし水浸しにもしないのがこつです。二週間から三週間で新しい葉が動き始めたら根が出た合図で、少しずつ日に慣らします。
根が出たかどうかは、穂を見て判断します。葉の色が濃くなり、先端の芽が動き出したら根が出ています。逆に葉が黄色くなって落ちるなら根が出る前に弱っているので、水と置き場所を見直します。
- 明るい日陰に置く
- 軒下やレースのカーテン越しの窓辺に置きます。直射日光に当てると葉から水が抜けてしおれます。
- 土の表面が乾いたら霧吹き
- 毎日表面を見て、乾いていたら霧吹きか細い水で湿らせます。受け皿に水をためたままにしません。
- 新葉が動いたら鉢上げ
- 軽く引いて抵抗があれば根が出ています。三号ポットに培養土で植え替え、一週間かけて日に慣らします。
透明なコップに水を入れて挿す水挿しでも根が出ますが、水から土へ移すときに根が傷みやすいので、土にさすほうが失敗が少なくなります。
種を採る
スプレンデンスやブルーサルビアは十月に咲き終わった花穂を残しておくと、がくの中に黒い種ができます。花穂が茶色く乾いたら切り取り、袋の上で振って種を落とします。花がら摘みを続けていた株では、十月に入ったら数本の花穂を残します。
- 十月に花穂を残す
- 秋の花のうち、色や形の良い株の花穂を三本から五本切らずに残します。ほかの株は花がら摘みを続けて構いません。
- 茶色く乾いたら切る
- がくが茶色くなりカサカサになったら、雨の降っていない日の午後に切り取ります。湿った状態で採るとかびが出ます。
- 振って種を落とす
- 紙袋に花穂を入れて振ると黒い小さな種が落ちます。ごみを吹き飛ばして種だけにします。
- 紙袋で涼しく保存
- 封筒に入れて品種名と年を書き、缶などに入れて涼しい室内で保存します。翌春まで発芽力が保てます。
宿根性のサルビアは株分けもできる
アメジストセージやチェリーセージのように何年も育つ種類は、三年ほどで株が大きくなり中心が枯れてきます。三月から四月の芽が動く直前に掘り上げて分けると、株が若返り花も増えます。
- 三月に掘り上げる
- 地上部を地際から十センチで切り、根を傷めないよう株の周りから広めに掘り上げます。芽が赤くふくらむ前が目安です。
- 芽を三つ以上付けて分ける
- 手で割れなければ清潔なナイフで、一株に芽が三つ以上残るように分けます。細かく分けすぎると回復に時間がかかります。
- すぐ植えて水を与える
- 分けた株は乾かさずにその日のうちに植え、たっぷり水を与えます。一か月は肥料を与えません。
根が出ないときの原因と直し方
さし芽が黒くなって腐る、しおれたまま戻らないときは、穂の選び方か置き場所に原因があります。二回続けて失敗したら時期をずらすだけでうまくいくこともあります。
| 状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 穂が黒く腐る | 土が湿りすぎか穂が柔らかすぎ | 水を減らし、締まった枝でやり直す |
| しおれたまま戻らない | 日光や乾きで水が抜けた | 日陰へ移し葉を半分に切る |
| 一か月たっても根が出ない | 固い枝を使った、または寒い | 若い枝で、二十度前後の時期にやり直す |
| 根が出た後に枯れる | 鉢上げで根を傷めた | 土を崩さず植え、日陰で一週間慣らす |
さし芽は一度に五本以上さして、半分付けば成功と考えます。全部付けようとするより、数で補うほうが確実です。
サルビアの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
サルビアの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はサルビアの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。