増やし方を選ぶ
セダムの増やし方は、茎を切って挿す挿し芽、葉を土に置く葉挿し、地面を這う茎から出た根を切り分ける株分けの三つです。どれも春と秋の生育期が適期で、真夏と冬は避けます。
系統によって向く方法が違います。茎が立つ厚葉の系統は挿し芽と葉挿しの両方ができ、マット状に広がる細葉の系統は挿し芽と株分けが向きます。葉が小さすぎる系統は葉挿しが難しいので、茎ごと挿します。
| 系統 | 向く方法 | 根が出るまでの目安 | 元の姿になるまで |
|---|---|---|---|
| 虹の玉・乙女心など厚葉の系統 | 挿し芽・葉挿し | 挿し芽2〜3週間、葉挿し1か月 | 挿し芽半年、葉挿し1年 |
| マンネングサ系(細葉・這う) | 挿し芽・株分け | 1〜2週間 | 2〜3か月 |
| ミセバヤなど宿根の系統 | 株分け・挿し芽 | 2〜3週間 | 翌年 |
| 粉を吹く大型の系統 | 挿し芽 | 3〜4週間 | 1年 |
買ってきた苗を植え替えるときに折れた茎や落ちた葉も、捨てずに土に置いておけば根が出ます。試すつもりで置いておくのがいちばんの練習です。
挿し穂の見きわめと切り方
挿し穂は、先端に葉が詰まって張りのある茎を選びます。徒長して葉の間隔が開いた茎でも根は出ますが、姿の整った株にするには先端の詰まった部分を使います。切る道具は清潔なはさみで、切る前に消毒用アルコールで拭きます。
- 先端から五センチを切る
- 先端から三〜五センチのところで切り、下から二〜三節分の葉を外して茎を出します。外した葉は葉挿しに使えます。
- 切り口を乾かす
- 切った穂は明るい日陰で二〜三日置き、切り口を乾かします。マンネングサ系は乾かさなくても根付きますが、厚葉の系統は必ず乾かします。
- 元の株の切り口も見る
- 切った元の株は、切り口の下の節からわき芽(茎の途中から出る新しい芽)が出て群生になります。切り口が濡れないよう水は控えます。
挿し芽の手順
乾いた多肉植物用の土に挿し、根が出るまで水を与えないのが基本です。セダムは乾いた土の中で根を探して伸ばすため、湿った土に挿すと根が出る前に茎が腐ります。根が出たかは、穂を軽く引いて抵抗があるかで確かめます。
- 乾いた土に挿す
- 小さな鉢か育苗トレイに乾いた土を入れ、竹串で穴を開けて穂を一〜二センチ挿します。倒れるなら土を寄せて支えます。
- 明るい日陰に置く
- 直射日光の当たらない明るい場所に置き、一週間は水を与えません。屋外なら雨の当たらない軒下です。
- 一週間後に霧を吹く
- 一週間たったら、土の表面が湿る程度に霧を吹きます。以後は三〜四日に一度、表面が乾いたら軽く湿らせます。
- 根付きを確かめる
- 二〜三週間したら穂を軽く引き、抵抗があれば根付いています。そこから日なたへ移し、通常の水やりに変えます。
- 細葉の系統は置くだけでよい
- マンネングサ系は切った茎を土の上に置いて軽く土をかけるだけで根付きます。密に並べるとすぐにマット状になります。
葉挿しの手順
厚葉の系統は、葉を一枚ずつ土の上に置くだけで付け根から根と芽が出ます。一枚から一株になるまで一年ほどかかりますが、数を増やすには向いています。成功の鍵は、葉を茎から外すときに付け根をきれいに残すことです。
- 葉を左右に揺らして外す
- 葉の付け根を持ち、左右にゆっくり揺らして外します。引っ張ると付け根がちぎれ、そこからは芽が出ません。
- 土の上に並べる
- 乾いた土の上に、付け根が土に触れるよう寝かせて並べます。土に挿す必要はありません。
- 根が出るまで水は霧だけ
- 明るい日陰に置き、週に一〜二回、土の表面に霧を吹きます。二〜四週間で付け根から白い根と小さな芽が出ます。
- 根に土をかける
- 根が出たら、根の上に土を薄くかけます。元の葉はしぼんで枯れますが、芽が育つまで外しません。
株分けと寄せ植えの作り直し
這う系統や宿根の系統は、株が広がったら根ごと切り分けて植え直します。寄せ植えは一年もすると一部の株が伸びすぎたり弱ったりして形が崩れるので、春か秋に一度ほどいて、挿し穂と株分けで作り直します。
- 根ごと切り分ける
- 鉢から抜くか地面から掘り上げ、根が付いた部分を手かはさみで分けます。一つの塊に茎が三本以上あれば独立して育ちます。
- 寄せ植えをほどく
- 株を一つずつ抜き、伸びた株は先端を切って挿し穂に、弱った株は捨てます。土は新しいものに替えます。
- 配置して植え直す
- 立つ系統を奥、這う系統を手前に置き、株間を指一本分空けて植えます。植えたあと一週間は水を与えません。
増やし方の失敗と戻し方
セダムの挿し芽と葉挿しは失敗の少ない作業ですが、時期と水で失敗します。真夏と冬に挿した穂は根が出ないまま腐り、湿った土に挿した穂は茎から溶けます。失敗の姿を見て原因を確かめ、次の適期にやり直します。
| 症状 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 挿した穂の茎が黒く溶けた | 湿った土に挿した・切り口を乾かさなかった | 黒い部分の上で切り直し、乾かして乾いた土に挿す |
| 一か月たっても根が出ない | 真夏か冬に挿した・置き場所が暗い | 穂がしわになっていなければそのまま次の適期を待つ |
| 葉挿しの葉が芽を出さずに枯れた | 付け根がちぎれている | 別の葉を、揺らして外し直して置く |
| 根は出たが芽が徒長している | 根付いたあとも日陰に置いたまま | 根付いたら日なたへ。伸びた部分はまた切って挿す |
穂がしわしわでも、茎が硬く緑ならまだ生きています。触って柔らかく茶色になっているものだけを捨てます。
セダムの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
セダムの上手に育てるコツは作物ページに
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