植え替えが必要かを見て決める
セダムは生育が速く、一年もすると鉢の中に根が回り、株元の茎が木のように硬くなって下葉が落ちます。植え替えは根を新しくするだけでなく、伸びた茎を切り戻して姿を整える機会でもあります。株の姿を見て、必要かどうかを判断します。
適期は三月から五月と九月下旬から十月です。梅雨から真夏は切り口が腐りやすく、冬は根が動かないので避けます。次の項目に一つでも当てはまれば、次の適期に植え替えます。
- 鉢底から根が出ている
- 鉢底穴から白い根が見えたら、中は根でいっぱいです。水を与えてもすぐに流れ出るようなら根詰まりが進んでいます。
- 下葉が落ちて茎が見えている
- 株元の茎がむき出しになり、先端にだけ葉が付く姿は、植え替えと切り戻しの合図です。茎を切って挿し直せば元の姿に戻ります。
- 土が固く水を吸わない
- 与えた水が表面にたまって染み込まないなら、土の粒が崩れています。二年以上植え替えていない株はほぼこの状態です。
- 買ってきたばかりの株
- 苗の土は保水性の高い土のことが多く、家庭では乾きにくくて蒸れの原因になります。買って一〜二週間様子を見たら、乾きやすい土に替えます。
鉢と土を用意する
セダムの根は浅く横に広がるので、深い鉢は必要ありません。浅めで鉢底穴が大きい鉢を選びます。土は市販の多肉植物用の土でよく、水はけを高めたいなら軽石か鹿沼土の小粒を二〜三割混ぜます。
寄せ植えにするなら、同じ系統で耐寒性と水の好みがそろった品種を組み合わせます。耐寒性の違う株を一つの鉢に入れると、冬の置き場所で必ずどちらかが困ります。
| 鉢 | 向いている株 | 土の配合の目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 素焼き鉢 | 蒸れやすい厚葉の系統 | 多肉植物用の土そのまま | 乾きが速いので夏の水切れに注意 |
| プラスチック鉢 | 水を好むマンネングサ系 | 多肉植物用の土に軽石2割 | 乾きが遅いので夏は控えめに |
| 浅い平鉢・寄せ植え鉢 | 這う系統の群生 | 多肉植物用の土に鹿沼土3割 | 土が少ないぶん乾きが速い |
| 地植え(花壇・石の間) | 耐寒性の強い系統 | 庭土に軽石か砂を半分混ぜる | 水はけの悪い土では根腐れする |
野菜用の培養土は保水性が高すぎます。使うなら軽石を半分混ぜて、握っても固まらない乾いた手触りにします。
植え替えの手順
植え替えの三日前から水を止め、土を乾かしてから作業します。乾いた土は根から外れやすく、根の傷も少なくなります。作業は晴れて風のある日に行い、植え付け後は一週間ほど水を与えません。
- 鉢から抜く
- 鉢の縁を軽く叩いて株を抜きます。根が回っていて抜けないときは、鉢の内側に沿って竹べらを差し込んで外します。
- 古い土を落とす
- 根鉢を手でほぐし、古い土を三分の二ほど落とします。黒く縮んだ根や、ぶよぶよした根は指でつまんで外します。
- 伸びた茎を切り戻す
- 下葉が落ちて長く伸びた茎は、先端から五センチほどのところで切ります。切った先端は挿し穂として使い、残った茎からも新芽が出ます。
- 根を乾かす
- 根を切った株は、明るい日陰で二〜三日置いて切り口を乾かします。切っていなければそのまま植えてかまいません。
- 植え付ける
- 鉢底に軽石を敷き、土を半分入れて株を置き、根の間に土が入るよう竹串でつつきながら埋めます。株元が土の面より少し高くなるようにします。
- 水は一週間待つ
- 植えた直後は水を与えず、明るい日陰に置きます。一週間ほどして根が動き始めてから、鉢底から流れるまで与えます。
寄せ植えと地植えの植え方
セダムは複数の品種を組み合わせた寄せ植えや、庭の石の間の地植えでよく使われます。どちらも一株の鉢植えとは違い、根が広がる余地と水はけを最初に作っておくことが長持ちの条件です。
- 寄せ植えは高低差をつける
- 立ち上がる系統を奥か中央に、這う系統を手前か縁に配置します。株と株の間は指一本分空け、根が伸びる余地を残します。
- 地植えは盛り土にする
- 水はけが悪い庭なら、軽石か砂を混ぜた土を十センチ以上盛り上げ、その上に植えます。石の間に植えると、石が根を涼しく保ちます。
- 根付くまで雨を避ける
- 植え付け後二週間は、長雨に当てないよう鉢なら軒下へ、地植えなら不織布などで雨よけをします。根付けば雨ざらしでかまいません。
植え替え後のトラブルと直し方
植え替え後に株がしおれたり下葉が落ちたりするのは、根が動き出すまでの一時的な反応であることが多いです。ただし水やりを早めると根腐れに変わるので、症状を見分けてから対処します。
| 症状 | いつ起きるか | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|---|
| 下葉がしわになって落ちる | 植え替え後1〜2週間 | 根が動く前の水分不足 | そのまま待つ。新芽が出れば水を始める |
| 株元が黒くなる | 植え替え後数日 | 早すぎる水やりか、切り口が乾く前の植え付け | 抜いて健康な部分を切り、乾かして挿し直す |
| いつまでも新芽が出ない | 植え替え後1か月以上 | 時期が悪い(真夏か冬) | そのまま次の生育期を待つ |
| 株がぐらつく | 植え替え直後 | 土が根の間に入っていない | 土を足して竹串でつつき、株元を押さえる |
植え替え後三週間して、先端の葉が張ってきたら根付いた合図です。そこから通常の水やりに戻します。
セダムの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
セダムの上手に育てるコツは作物ページに
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