植え替えが必要かを確かめる
シンゴニウムは生長が速く、小さな鉢では一年で根が回りきります。根詰まりすると水が浸み込みにくくなり、下葉から黄色く落ちます。まず下の項目に当てはまるか確かめてから植え替えを決めます。
- 鉢底の穴を見る
- 鉢を持ち上げ、底の穴から白い根が出ていれば根詰まりです。鉢を軽く叩いて株が鉢の形のまま抜けるようなら、根が土全体を覆っています。
- 水の浸み込み方を見る
- 水を与えたときに表面にたまってなかなか浸み込まない、または鉢の縁に沿ってすぐ流れ出るなら、根が土の隙間を埋めています。
- 気根の数を見る
- 茎から空中に出る気根が増え、鉢の外に垂れているなら、鉢の中の根が窮屈になっているサインです。
- 前回からの年数を数える
- 二年以上植え替えていなければ、症状がなくても土の粒が崩れて水はけが落ちています。同じ鉢に新しい土で植え替えます。
買ってすぐの株は、鉢底に根が回っていないなら半年〜一年待ちます。買ってすぐの植え替えは環境変化と重なって弱りやすいです。
時期と鉢の選び方
植え替えの適期は気温が二十度を超える五月から九月です。真夏でも構いませんが、作業後は直射日光を避けます。十月以降は根の回復が遅く、冬に根腐れしやすいので翌春まで待ちます。
鉢の素材は、水を控えめに管理したいなら素焼き鉢、水やりを忘れがちなら乾きの遅いプラスチック鉢が向きます。吊り鉢にするなら軽さを優先してプラスチックを選びます。
| 今の鉢の大きさ | 次の鉢 | 土の量の目安 |
|---|---|---|
| 3号(直径9センチ) | 4〜5号へ | 0.5〜1リットル |
| 5号(直径15センチ) | 6号へ | 1.5〜2リットル |
| 6〜7号(直径18〜21センチ) | 7〜8号へ | 3〜4リットル |
| これ以上大きくしたくない | 同じ鉢で根を三分の一切る | 茎も同じ割合で切り戻す |
一気に二回り以上大きくすると土が乾かず根腐れします。大きくしたくないなら根を三分の一ほど切って同じ鉢に戻します。
土の配合
水はけと保水のバランスが取れた土が向きます。市販の観葉植物用の土をそのまま使えますが、赤玉土小粒を二割ほど混ぜると水はけが安定します。腐葉土の多い土は室内でコバエの発生源になるので避けます。
室内で虫を出したくないなら、赤玉土小粒六、鹿沼土二、パーライト二のような無機質の土でも育ちます。肥料分がないので、植え替えの一か月後から緩効性肥料を少量置きます。
- 鉢底石を敷く
- 鉢の高さの五分の一ほど鉢底石を入れて水はけを確保します。吊り鉢は軽くしたいので、鉢底石の代わりに軽石やパーライトを使います。
- 土を湿らせておく
- 乾いた土は水をはじいて根の間に入りません。使う前に軽く湿らせておくと、根の隙間まで土が入ります。
植え替えと切り戻しの手順
植え替えと同時に茎を切り戻すと、根と葉のバランスが取れて回復が早くなります。伸びすぎた茎を三分の一から半分に切り、切った先端は挿し木に使えます。作業は鉢と土と道具を全部そろえてから始め、根を空気にさらす時間を短くします。
- 茎を切り戻す
- 鉢から抜く前に、伸びすぎた茎を節の上で切ります。全体の三分の一から半分を目安にし、葉のない裸の茎は根元近くで切ります。手袋をして汁に触れないようにします。
- 鉢から抜いて根をほぐす
- 前日に水やりを控えると抜きやすいです。根鉢の下三分の一を手で軽く崩し、黒く腐った根や乾いた根はハサミで切ります。白い根は残します。
- 高さを合わせて植える
- 新しい鉢に土を入れ、根元が鉢の縁から二センチ下になるよう高さを調整します。隙間に土を入れ、割り箸で突いて根の間まで落とします。
- たっぷり水を与える
- 鉢底から流れるまで水を与えて土を落ち着かせます。沈んだ分の土を足し、明るい日陰に一〜二週間置いて根を落ち着かせます。
支柱に登らせている株は、植え替えのときに支柱も一緒に立て直します。気根を支柱に沿わせて麻ひもで緩く結びます。
植え替え後に葉が落ちたときの手当て
植え替え後に下葉が数枚落ちるのは、根が新しい土に慣れる間の反応で心配いりません。茎の先の若い葉まで落ちる、茎がしわしわになるなら根の傷みが大きいか水が多すぎます。
植え替え後は以前と同じ場所に戻すと環境変化が一つ減って落ち着きます。植え替えと同時に置き場所も変えると、どちらが原因で弱ったのか分からなくなります。
- 直射日光を避ける
- 植え替え直後は根が水を吸えないため、強い光で葉から水分が抜けるとしおれます。二週間は明るい日陰に置き、葉水で湿度を保ちます。
- 肥料を与えない
- 傷んだ根に肥料が触れると肥料焼けを起こします。新しい葉が動き出すまで肥料は与えず、動き出してから緩効性肥料を少量置きます。
- 水は乾いてから
- 根が減った分、土は乾きにくくなっています。以前と同じ間隔で与えると根腐れするので、指で確かめて乾いてから与えます。
シンゴニウムの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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