症状から原因を絞る
ユッカは丈夫で、病害虫の種類は多くありません。ただし幹の内部が腐る症状は気づくのが遅れやすく、外から見て元気なうちに手を打つことが大切です。
下の表で今の症状に近い行を選び、その節へ進んでください。とくに幹を押して柔らかい場所がないかを確かめるのが、早期に気づく近道です。
| 症状 | 考えられる原因 | 確かめる場所 |
|---|---|---|
| 幹が柔らかく押すとへこむ | 幹の腐り | 幹を下から上まで順に押す |
| 葉に茶色い殻や白い綿 | カイガラムシ | 葉の付け根と葉の裏 |
| 葉に細かい白い点が広がる | ハダニ | 葉の裏を明るい光にかざす |
| 葉先だけが茶色く枯れる | 乾燥か水の与え方 | 土の乾きと空気の乾燥を見る |
買ってきた株にすでに虫がついていることがあります。迎えて二週間はほかの植物から離した場所に置いて確かめると安全です。
幹の腐りを見つける
ユッカでもっとも深刻なのが幹の腐りです。水の与えすぎや、幹を土に深く埋めたことが原因になり、放っておくと上へ広がって株全体が倒れます。
- 月に一度幹を押す
- 水やりのついでに、幹の根元から上へ順に指で押します。硬く張りがあれば健康で、柔らかくへこむ場所があれば腐っています。
- においを確かめる
- 腐った部分は独特の悪いにおいがします。土の表面から嫌なにおいがするときは、鉢から抜いて根と株元を確かめます。
- 硬い位置まで切る
- 柔らかい部分を残すと、そこから上へ広がります。のこぎりで硬い位置まで切り下げ、切り口を日陰で乾かします。
- 乾いた土に植え直す
- 残した幹は、水はけのよい乾いた土に挿し直します。三日から五日は水を与えず、切り口をふさいでから与えはじめます。
幹の腐りは水を止めるだけでは止まりません。柔らかい部分を切り取るところまでが手当てだと考えてください。
カイガラムシの取り方
葉の付け根や重なった部分に、茶色い殻や白い綿のようなものが付きます。動かないので見落としやすく、気づいたときには広がっていることが多い害虫です。
- こすり落とす
- 歯ブラシや綿棒でこすって落とします。薬より確実で、数が少ないうちならこれだけで収まります。落とした虫は拾って捨てます。
- 葉の付け根を見る
- 剣のような葉が重なる付け根が隠れ場所になります。葉を軽く広げて、奥まで明るい場所で確かめます。
- 幼虫の時期に薬を使う
- 五月から七月に動き回る幼虫が出ます。この時期に観葉植物用の殺虫剤を使うと効きますが、成虫の殻には効きにくいと考えます。
- 二週間後に見直す
- 取り残しから再び増えます。処理してから二週間後にもう一度全体を確かめ、見つけたら同じ手順をくり返します。
作業のときは葉先で手を切らないように気をつけます。ユッカの葉は先が硬くとがっているため、手袋をすると安全です。
葉先が茶色くなるときは
葉先だけが茶色く枯れる症状はユッカでよく見られます。原因はいくつかあり、どれも致命的ではありませんが、放っておくと見た目が悪くなります。
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉先が数センチ茶色く乾く | 空気の乾燥や水切れ | 水やりの間隔を少し短くする |
| 下葉から順に茶色くなる | 自然な入れ替わり | 付け根から外して整える |
| 葉先が黄色を経て茶色くなる | 水のやりすぎ | 間隔を空け、鉢の乾きで判断し直す |
| 葉全体に白い粉が付く | 水道水の成分 | 月に一度たっぷり流して洗う |
茶色くなった葉先は元に戻りません。葉の形に沿って斜めに切りそろえると、切ったことが目立たず自然に見えます。
ハダニと室内の乾燥
冬の暖房で空気が乾くとハダニが増えます。葉の裏について汁を吸い、表に白いかすれた点が広がって色があせて見えるようになります。
- 葉を拭く
- 月に一度、ぬれた布で葉の表と裏を拭きます。ほこりが落ちて光を受ける力が戻り、ハダニの予防にもなります。
- 葉の裏に水を当てる
- 風呂場やベランダで葉の裏にシャワーを当てて洗い流します。水に弱い虫なので、これだけで発生がかなり減ります。
- 風を通す
- 空気がよどむ場所ほど増えます。扇風機を弱く回すか日中に窓を開けて、株のまわりの空気を動かします。
- ひどい葉は外す
- かすれが広がった葉は元に戻りません。付け根から外し、袋に入れて捨てて広がりを止めます。
予防でほとんど防げる
- 水を控えめにする
- ユッカの不調の大半は水の与えすぎから始まります。迷ったら与えないという判断が、そのまま予防になります。
- 深植えにしない
- 幹が土に埋まると、その部分から腐ります。植え替えのときは元と同じ深さを守り、株元が見える状態にします。
- 日光に当てる
- 日光をよく浴びた株は葉が厚く硬くなり、虫にも病気にも強くなります。春から秋は屋外に置くのが確実です。
- 月に一度全体を見る
- 幹を押し、葉の裏を見て、受け皿を確かめます。この三つを月に一度行えば、大きな問題になる前に気づけます。
薬を使うときは室内で吸い込まないよう屋外へ出して散布し、乾いてから室内へ戻します。葉の裏まで届くようにかけます。
ユッカの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はユッカの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。