まず症状から原因を切り分ける
アエオニウムで起きる不調のほとんどは、季節に合わない水と光が原因です。病害虫はカイガラムシとアブラムシが主で、どちらも早く見つければ手で取れます。下の表で症状に近い行を探し、原因を確かめてから手を打ちます。夏の休眠中に葉が落ちるのは正常なので、表で確かめてから慌てないようにします。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 茎の付け根が黒く柔らかい | 夏の過湿による腐れ | 先端を切って乾かし、挿し直す |
| 茎が伸びて葉の間隔が開く | 冬の光不足 | 日なたへ。春に切り戻す |
| 葉の付け根に白い綿や茶色の粒 | カイガラムシ | 歯ブラシや爪楊枝で取る |
| 新芽に小さな緑や黒の虫 | アブラムシ | 水で洗い流す。多ければ多肉用の殺虫剤 |
| 葉に茶色の斑点、白く焼ける | 夏の直射日光 | 明るい日陰へ移す |
| 夏に下葉が枯れて落ちる | 休眠 | 正常。枯れ葉を取るだけ |
夏の腐れは先端を救う
梅雨から夏にかけて、茎の付け根や根元が黒く柔らかくなるのが、アエオニウムを失う最大の原因です。休眠中に水を与えすぎたか、雨に当たって蒸れたときに起きます。腐りは下から上へ進むので、ロゼットの先端が固く元気なうちに切り離せば、株そのものは残せます。
切ったロゼットは秋まで挿さずに待ちます。夏の間は乾いた土の上に転がしておくか、空き瓶に立てて風通しのよい日陰に置き、9月下旬に涼しくなってから挿すと根が出ます。
- 茎を押して腐りの範囲を確かめる
- 茎を指で押し、柔らかい部分と固い部分の境目を探します。固い部分より2〜3センチ上で切り、切り口が黒ければさらに上で切り直します。
- 切り口を乾かす
- 切ったロゼットを風通しのよい日陰に置き、切り口が乾いて固くなるまで一週間以上置きます。夏の間はそのまま待ちます。
- 秋に乾いた土へ挿す
- 9月下旬以降、乾いた多肉用の土に挿し、一週間後から少量の水を始めます。三〜四週間で根が出ます。
徒長は切り戻して仕立て直す
冬に室内で光が足りないと、ロゼットの中心が上に伸びて葉と葉の間に茎が見え、頭でっかちで倒れやすい姿になります。伸びた茎は元に戻らないので、春に頭を切って挿し直し、残った茎からわき芽(茎の途中から出る新しい芽)を出させて枝分かれさせます。
予防は生育期に日なたに置くことに尽きます。室内で越冬させるなら、暖かい日中だけでも屋外に出します。徒長しているかどうかは、ロゼットを横から見て、葉と葉の間に茎が見えるかで判断できます。
- 3〜4月に頭を切る
- ロゼットの下5〜10センチで茎を切り、一週間乾かしてから挿します。生育期なので三〜四週間で根が出ます。
- 残った茎は日なたで
- 頭を切った茎は日なたに置き、水を控えめにすると、切り口の下から複数のわき芽が出ます。数か月で枝分かれした株になります。
カイガラムシとアブラムシは早めに取る
葉の付け根やロゼットの奥に、白い綿のようなコナカイガラムシがつくことがあります。風通しが悪く枯れ葉がたまった株に出やすく、放置すると葉がべたついて黒いすすがつきます。春の新芽にはアブラムシもつきます。どちらも初期なら手で取れるので、水やりのたびにロゼットの奥をのぞく習慣をつけます。
- ロゼットの奥をのぞく
- 水やりのたびに葉を軽く開いて付け根を見ます。白い綿や茶色の粒があれば、爪楊枝や古い歯ブラシで取り除きます。
- 水で洗い流す
- アブラムシは霧吹きを強めに当てて洗い流します。ロゼットの中心に水が残らないよう、あとで鉢を傾けて水を切ります。
- 多ければ多肉用の殺虫剤
- 取っても増えるときは、多肉植物や観葉植物に使える殺虫剤を規定通りに使います。土に混ぜる粒剤なら植え替え時に入れておくと予防になります。
葉焼けと霜の傷み
夏の直射日光は葉に茶色の斑点や白い焼けを残し、冬の霜は葉を透明にして溶かします。どちらも傷んだ葉は戻りませんが、中心が生きていれば新しい葉が出て入れ替わります。傷んだ葉を無理に取らず、自然に落ちるのを待つほうが株への負担が少なくなります。
- 焼けた株は日陰へ
- 夏に斑点が出たら、すぐ明るい日陰へ移します。焼けた葉はそのままにし、秋に新しい葉が出そろってから取ります。
- 凍った株は室内で乾かす
- 霜に当たって葉が透明になったら、室内の日の当たる窓辺で乾かします。溶けた葉は腐りの元になるので、乾いてから取り除きます。
傷んだ株は水を控えます。弱った根に水を与えると、傷んだ葉から腐りが広がります。
開花後にロゼットが枯れるとき
アエオニウムは花を咲かせたロゼットが枯れる性質があります。春に中心から花茎が伸び、黄色い小花が咲いたあと、そのロゼット全体が枯れていきます。病気ではなく自然な性質なので、わき芽のある株ならそのまま咲かせても株は残ります。一本立ちの株は、花茎が伸び始めた時点で切れば、ロゼットが残ることがあります。
- わき芽の有無を確かめる
- 茎の途中や株元に小さなロゼットがあれば、咲かせても株は残ります。なければ花茎を早めに切るか、咲かせる前に頭を挿し木して保険をかけます。
- 枯れたロゼットは切り取る
- 咲き終わって枯れ始めたロゼットは、茎の途中で切り取ります。残った茎からわき芽が出ることもあるので、秋まで様子を見ます。
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