一年の流れを表で見る
関東平野部の屋外管理を基準にした表です。アエオニウムの一年は9月下旬の休眠明けに始まり、真冬もゆるやかに育ち、梅雨入りとともに休眠に入ります。作業が集中するのは10月の植え替え・挿し木と、6月の休眠準備です。寒冷地は冬に室内へ、暖地は夏の休眠が長くなります。
| 月 | 株の様子 | 主な作業 |
|---|---|---|
| 1〜2月 | 寒さで生育はゆるやか。色が最も深い | 霜の夜だけ室内へ。水は乾いて数日後 |
| 3〜4月 | 最も生育が盛ん。茎が伸びる | 乾いたらたっぷり。挿し木の適期。薄い肥料 |
| 5月 | 生育が止まり始める。開花する株も | 水を減らし始める。花茎は切る |
| 6月 | 下葉が落ち始める | 雨の当たらない場所へ。水は二〜三週間に一回 |
| 7〜8月 | 休眠。ロゼットが閉じる | 明るい日陰で月一回の水。何もしない |
| 9月 | 下旬に中心が開き始める | 水やりを段階的に戻す |
| 10月 | 生育再開。新しい葉が出る | 植え替え・切り戻し・挿し木。日なたへ |
| 11〜12月 | ロゼットが大きく開く | 乾いたらたっぷり。初霜の前に軒下へ |
9〜10月は目覚めと植え替え
最低気温が20度を下回るころ、閉じていたロゼットの中心が開いて休眠明けを告げます。9月は水やりを二週間かけて段階的に戻し、10月に入ったら植え替え・切り戻し・挿し木をまとめて行います。日ざしが和らぐので、明るい日陰から日なたへ移すのもこの時期です。
- 中心が開いたら水を戻す
- ロゼットの中心が緩んで新しい葉が見えたら、最初は少量、一週間後に鉢底から流れるまで、と戻していきます。
- 10月に植え替え
- 根が回った株、茎が伸びた株は10月中に植え替えか切り戻しをします。11月に入ると根の伸びが鈍るので遅らせません。
- 日なたへ段階的に移す
- 夏の日陰から急に日なたへ出すと葉が焼けます。一週間ほど半日陰を挟んでから日なたへ移します。
11〜2月は日に当てて色を出す
冬はアエオニウムが最も美しい季節です。日光と寒さで黒法師の黒紫は深まり、斑入り品種は赤く縁取られます。霜の降りない日は屋外の日なたに置き、0度を下回る夜だけ室内へ取り込みます。水やりは土が乾いて二〜三日後、暖かい日の午前中に与えます。
- 霜の夜だけ取り込む
- 最低気温が0度を下回る予報の夜は室内の窓辺へ移し、翌朝屋外へ戻します。室内に置きっぱなしにすると徒長(茎ばかりひょろ長く伸びること)します。
- 水は午前中に
- 暖かい日の午前中に与え、夕方までに表面が乾くようにします。夜に濡れたまま冷え込むと根が傷みます。
3〜4月は最も育つ時期
気温が上がると生育が最も盛んになり、葉が次々に増えて茎も伸びます。土が乾いたらたっぷり与え、規定の倍に薄めた液体肥料を月に一回与えると葉がそろいます。挿し木の適期でもあり、伸びた茎を切って増やせます。ただし夏までに根を張らせる必要があるので、4月中に済ませます。
- 薄い肥料を月一回
- 3月と4月に、規定の倍に薄めた液体肥料を水やり代わりに一回ずつ与えます。それ以上は徒長の原因になります。
- 挿し木は4月まで
- 切り戻しや挿し木は4月中に済ませます。5月以降に切ると、根が張る前に休眠に入って失敗しやすくなります。
5〜6月は休眠の準備
5月に入ると生育が鈍り、水の消費が減ります。二週間に一回、6月には三週間に一回と水を減らし、梅雨入りの予報が出たら雨の当たらない明るい日陰へ移します。この時期に花を咲かせる株がありますが、アエオニウムは咲いたロゼットが枯れる性質があるので、株を残したいなら花茎を早めに切ります。
- 水を段階的に減らす
- 5月上旬から二週間に一回、下旬から三週間に一回にして、梅雨入りまでに月一回のペースへ落とします。
- 花茎を切るか見極める
- ロゼットの中心から花茎が伸びてきたら、そのロゼットは開花後に枯れます。わき芽があれば咲かせてもよく、一本立ちなら早めに切ります。
- 梅雨前に移動
- 梅雨入りの予報が出たら、雨の当たらない風通しのよい明るい日陰へ移します。長雨に当てると株元から腐ります。
7〜8月は何もしない
休眠期はロゼットが固く閉じ、下葉が次々に枯れ落ちます。心配になりますが、この姿が正常です。月に一回夕方に少量の水を与えるほかは、植え替えも肥料も挿し木もしません。落ちた葉だけ取り除き、株元に風が通るようにします。
- 枯れ葉を取る
- 落ちた葉や茎についたまま枯れた葉を取り除きます。放置するとカイガラムシの隠れ場所になり、蒸れの原因にもなります。
- 月一回の水は夕方に
- 日が落ちてから、土の表面が湿る程度だけ与えます。中心の葉までしわが寄れば少し早めても構いません。
時期を逃したときの戻し方
| 場面 | 起きること | 戻し方 |
|---|---|---|
| 夏に植え替えてしまった | 根が動かず腐る | 水を止めて日陰へ。傷んだら先端を切って秋に挿す |
| 夏に水をやりすぎた | 茎の付け根が黒く柔らかい | 健全な先端を切り、一週間乾かして秋に挿す |
| 冬に室内へ置きっぱなしにした | 茎が伸びて葉がまばら | 春に日なたへ出し、伸びた頭を切って挿し直す |
| 5月以降に挿し木した | 根が出る前に休眠に入る | 日陰で水を控え、腐らなければ秋に根が出る |
アエオニウムの栽培に一年を通して使うもの
鉢ものは、季節ごとに買い足すものがほとんどありません。年に一度の植え替えと、日々の水やりの判断を支えるものだけです。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 観葉植物用の培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 水はけ重視の配合。多肉植物・サボテンならさらに粒の粗い専用土。5〜14L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L。
室内では土が乾きにくく、水もちのよい土だと根が傷みます。用途の書かれた土を選ぶだけで失敗が減ります。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。乾き・適・湿の 3 段階が読めれば十分です。
鉢ものを枯らす原因の筆頭は水のやりすぎです。表面が乾いていても中は湿っていることが多く、測るのがいちばん確実です。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 観葉植物 置き肥」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。土の上に置くだけのもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を、生育期(春から秋)に 2〜3 か月ごと。
冬は生育が止まるので与えません。休眠中に肥料を置くと、吸われずに土に残って根を傷めます。
- サーキュレーター探す言葉「サーキュレーター 静音 小型」
- 規格の目安
- 小型で首振りのあるもの。植物に直接強い風を当てない置き方ができるもの。
室内は風がありません。空気が動かないと土が乾かず、ハダニやカイガラムシも増えます。弱い風を回すだけで変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 冬の間は、肥料も植え替えも要りません。水やりの回数を減らすだけです。
アエオニウムの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアエオニウムの育て方にまとめています。
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