植え替えが必要かを確かめる
アエオニウムは一〜二年に一度、10月ごろに植え替えます。根が回って水がしみ込みにくくなった株や、茎が伸びて頭でっかちになった株が対象です。まず下の表で自分の株の状態に近い行を探し、植え替えだけで済むか、切り戻しも必要かを決めます。
| 状態 | 見分け方 | やること |
|---|---|---|
| 根が回っている | 水を与えてもしみ込みにくい。鉢底から根が出る | 一回り大きい鉢に植え替え |
| 茎が伸びて倒れそう | 茎の下半分に葉がなく、ロゼットが重い | 頭を切って挿し直し、残った茎から芽を出す |
| 土が古く固い | 二年以上植え替えていない。表面に苔 | 土を替えて同じ鉢に植え直す |
| 根元が腐りかけ | 茎の付け根が黒ずみ、ぐらつく | 健全な部分を切り、乾かしてから挿す |
時期は秋、遅くとも11月まで
植え替えの適期は休眠から目覚めた9月下旬から10月です。この時期なら植え替え後すぐに根が伸び、冬までに落ち着きます。春の3月も可能ですが、生育期の終わりが近く、夏の休眠までに根が十分張らないことがあります。夏の休眠中は根が動かないので、植え替えると腐ります。
- 休眠明けを確かめる
- ロゼットの中心が開き、新しい葉が出始めたら植え替えられます。まだ閉じているなら数週間待ちます。
- 植え替えの一週間前から水を切る
- 土が乾いていると根鉢がほぐしやすく、切れた根の傷も乾きやすくなります。一週間前から水やりを止めます。
土と鉢の選び方
土は市販の多肉植物用の土で構いません。自分で作るなら赤玉土小粒4、鹿沼土3、軽石小粒2、腐葉土1の割合で、水はけを最優先にします。鉢は素焼きかスリット入りのプラスチック鉢が乾きやすく向きます。大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れの原因になるので、根鉢より一回り大きいものにします。
土の善し悪しは水やりのときに判断できます。注いだ水がすぐ鉢底から抜け、翌日には表面が乾き始めるなら合っています。表面に水がしばらく残るなら細かい土が多すぎるので、次の植え替えで軽石を増やします。
- 鉢は一回り大きく
- 根鉢の直径に対して2〜3センチ大きい鉢を選びます。茎の長い株は倒れやすいので、重さのある素焼き鉢が安定します。
- 鉢底石を厚めに
- 鉢の高さの五分の一ほど鉢底石を入れます。水はけがよくなり、夏の過湿による腐れを減らせます。
肥料は元肥(植え付け時に土に混ぜる肥料)として緩効性のものをひとつまみ混ぜる程度で足ります。多いと徒長します。
植え替えの手順
- 抜いて古い土を落とす
- 鉢を横にして株を抜き、古い土を手で三分の一ほど落とします。黒く柔らかい根や枯れた根ははさみで切ります。
- 根を半日〜一日乾かす
- 切った根の傷口から腐らないよう、日陰で半日から一日乾かします。多肉植物ならではの手順で、省くと植え替え後に腐ることがあります。
- 浅めに植えて支える
- 茎の付け根が土の表面に来る深さで植えます。茎が長い株は割り箸を添えて固定し、根が張るまで倒れないようにします。
- 水は三〜四日後から
- 植えてすぐには与えず、三〜四日置いてから鉢底から流れるまで与えます。一週間は明るい日陰に置き、その後日なたに戻します。
伸びた茎は切り戻して仕立て直す
アエオニウムは茎が立ち上がる性質があり、数年育てると茎の下半分に葉がなくなって倒れやすくなります。植え替えのついでにロゼットの下5〜10センチで茎を切り、切り口を乾かしてから挿し直すと、コンパクトな株に戻ります。残った茎からは数週間でわき芽(茎の途中から出る新しい芽)が出て、枝分かれした株になります。
- ロゼットの下で切る
- 清潔なはさみで、ロゼットの下5〜10センチの茎を切ります。切り口は斜めにせず、まっすぐにします。
- 切り口を一週間乾かす
- 切ったロゼットを空き瓶などに立て、風通しのよい日陰で一週間ほど乾かします。切り口が乾いて固くなれば挿せます。
- 乾いた土に挿す
- 湿らせていない多肉用の土に茎を2〜3センチ挿し、一週間は水を与えません。その後は生育期の水やりに戻すと三〜四週間で根が出ます。
- 残した茎も育てる
- 頭を切った元の茎はそのまま鉢に残し、日なたで水を控えめに管理すると、切り口の下から複数の芽が出て枝分かれします。
植え替え後の不調と直し方
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 植え替え後に下葉が落ちる | 根を切った直後の水切れ。ある程度は自然 | 中心が元気なら気にせず、二週間後に水やりを戻す |
| 茎の付け根が黒くなった | 根を乾かさずに植えた、すぐに水を与えた | 先端を切って乾かし、挿し直す |
| 株がぐらついて倒れる | 根が張る前に風や水で動いた | 割り箸を添えて固定し、風の弱い場所へ |
| 夏に植え替えて溶けた | 休眠中の根が対応できなかった | 生きた葉やロゼットを乾かして秋に挿す |
アエオニウムの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
アエオニウムの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアエオニウムの育て方にまとめています。
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