季節ごとの間隔を先に確かめる
アエオニウムの水やりで最も多い失敗は、夏に他の多肉植物と同じ感覚で与えて腐らせることと、冬に「多肉だから」と控えすぎて下葉を落とすことです。生育期の秋から春は土が乾いたらたっぷり、休眠期の夏は月に一度、葉が少ししぼんだころに軽く与えるだけにします。まず下の表で今の季節の目安を確かめます。
| 時期 | 株の様子 | 水やりの目安 |
|---|---|---|
| 10〜11月 | 休眠明け。ロゼットが開き始める | 土が乾いたら鉢底から流れるまで。週に一回ほど |
| 12〜2月 | 生育は続くが寒さでゆるやか | 土が乾いて二〜三日後、暖かい日の午前中に |
| 3〜4月 | 最も生育が旺盛 | 土が乾いたらたっぷり。週に一回ほど |
| 5〜6月 | 生育が止まり始める | 間隔を空けて二週間に一回へ |
| 7〜9月 | 休眠。ロゼットが閉じる | 月に一回、夕方に土の表面が湿る程度 |
生育期は乾いたらたっぷり
10月から4月は、鉢土が中まで乾いてから鉢底から流れるまで与えます。この時期に水を控えすぎると下葉がしわしわになって落ち、茎だけが目立つ姿になります。多肉植物の中では水を好むほうで、生育期はふつうの草花に近い感覚で構いません。
冬の水やりは暖かい日の午前中に行い、夕方までに鉢の表面が乾く状態にします。夜に濡れたまま冷え込むと根が傷みます。寒波が続く週は与えるのを一週間ずらしても、生育期なら葉が落ちるほどにはなりません。
- 指を入れて確かめる
- 鉢の縁から指を第二関節まで入れ、湿り気を感じなければ与えます。表面だけ乾いていても中が湿っていれば待ちます。
- 下葉の張りを見る
- ロゼットの外側の葉を軽くつまみ、張りがあれば足りています。しわが寄って柔らかければ水切れなので、次の水やりを早めます。
- 株元に注ぐ
- ロゼットの中心に水がたまると腐ります。じょうろの先を株元に近づけ、葉にかけないように与えます。
- 受け皿の水は捨てる
- 鉢底から流れた水を受け皿に溜めたままにすると、根が常に湿って黒くなります。すぐに捨てます。
夏は月一回、夕方に少しだけ
7月から9月上旬の休眠期は、根がほとんど水を吸いません。この時期に生育期と同じように与えると、鉢の中で水が滞って茎の付け根から腐ります。月に一回、涼しい夕方に土の表面が湿る程度を与え、根を完全には枯らさない程度にとどめます。
休眠中は下葉がしぼんで落ち、ロゼットが閉じて小さくなります。水切れに見えますが、これは休眠の姿です。心配して水を増やすと、かえって株を失います。
- 6月から間隔を空けて慣らす
- 5月下旬から二週間に一回、6月下旬には三週間に一回と段階的に減らし、7月に月一回にします。急に止めると葉が一気に落ちます。
- 夕方の涼しい時間に
- 日中に与えると鉢の中が熱湯のようになり根を傷めます。日が落ちて気温が下がった夕方に、土の表面が湿る程度だけ与えます。
- 葉のしわで判断
- 中心の葉までしわが寄り始めたら、月一回にこだわらず少量を与えます。外側の葉だけしぼんでいるなら、まだ待ちます。
夏に葉水をかけたくなりますが、ロゼットの中心に水がたまると腐ります。与えるなら株元の土にだけにします。
秋の休眠明けは少しずつ戻す
9月中旬から最低気温が20度を下回ると、ロゼットの中心が開き始めます。これが休眠明けの合図で、水やりを段階的に戻します。いきなりたっぷり与えると、休眠中に細くなった根が対応できず腐ります。二週間ほどかけて生育期の間隔に戻します。
戻し始めの目安は、夜の気温が涼しくなって二週間ほどたち、朝にロゼットの中心が少し緩んで見えるころです。残暑が長い年は10月にずれ込むこともあるので、暦ではなく株の姿と気温で決めます。
- 中心の葉の動きを見る
- 閉じていたロゼットの中心が開き、新しい葉が緑に光って見えたら休眠明けです。まだ固く閉じていれば待ちます。
- 二週間かけて戻す
- 最初は土の半分が湿る程度を一回、一週間後に鉢底から流れるまでを一回、以降は乾いたらたっぷりに戻します。
休眠明けの一回目に鉢を持ち上げて重さを覚えておくと、以後は持っただけで乾き具合が分かるようになります。
症状から原因を切り分ける
| 症状 | 土が湿っているとき | 土が乾いているとき |
|---|---|---|
| 下葉がしわしわで落ちる | 根腐れで吸えていない。抜いて根を見る | 水切れ。生育期ならたっぷり与える |
| 葉が黄色く透ける | 過湿。水を止めて乾かす | 夏の休眠か老化。下葉なら自然 |
| 茎の付け根が黒く柔らかい | 根腐れが茎まで進んだ。先端を切って挿す | まれ。株元の蒸れを疑う |
| ロゼットが閉じて小さい | 夏なら休眠。秋以降なら根の異常 | 夏の休眠。正常 |
判断に迷うときは鉢から抜いて根を見ます。白い根が多ければ水の管理、黒く柔らかければ根腐れなので土を替えて植え直します。
アエオニウムの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
アエオニウムの上手に育てるコツは作物ページに
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