季節で置き場所を変える
アエオニウムは北アフリカ沖の島々が原産で、涼しい秋から春に育ち、暑い夏は葉を閉じて休みます。日本の多くの多肉植物とは季節が逆なので、一年中同じ場所に置くと夏に傷むか、冬に徒長(茎ばかりひょろ長く伸びること)します。まず下の表で今の季節の置き場所を確かめます。
| 時期 | 株の様子 | 置き場所 |
|---|---|---|
| 10〜4月(生育期) | ロゼットが開き、葉が増える | 屋外の日なた。霜の日は軒下か室内 |
| 5〜6月 | 生育がゆるやかに止まる | 午前だけ日が当たる場所へ移す |
| 7〜9月(休眠期) | ロゼットが閉じ、下葉が落ちる | 雨の当たらない風通しのよい明るい日陰 |
| 真冬の寒波 | 葉が凍ると溶ける | 0度を下回る夜は室内の窓辺へ |
黒法師などの黒い品種は、日光が足りないと緑に戻ります。生育期はできるだけ長く日に当てると色が深まります。
生育期は日なたで締める
10月から4月は、屋外で一日五時間以上直射日光が当たる場所が理想です。光が足りないとロゼットの中心が伸びて葉の間隔が開き、茎がひょろ長くなります。一度伸びた茎は戻らないので、冬の間に光を確保できるかが姿を決めます。
室内で冬越しさせる場合は、南向きの窓辺に置いても屋外の半分以下の光しか届きません。暖かい日中は屋外に出し、夜だけ取り込むと締まった株になります。
- 葉の間隔で光の量を判断
- ロゼットの葉が重なり合って密なら足りています。中心の葉が上に伸び、葉と葉の間に茎が見え始めたら光不足です。
- 色を見て確かめる
- 黒法師は日に当たるほど黒紫が深くなり、光不足だと中心から緑に戻ります。斑入り品種は光が強いほど赤みが出ます。
- 鉢を月に一度回す
- 同じ向きで置くと光の方へ茎が曲がります。月に一度鉢を半回転させ、まっすぐ育てます。
秋に日陰から日なたへ戻すときは、一週間ほど半日陰を挟みます。休眠中に弱った葉は、急な直射で焼けることがあります。
夏は雨と直射を避けて休ませる
梅雨から9月上旬までは休眠期です。ロゼットが閉じて小さくなり、下葉が枯れ落ちますが、これは異常ではありません。この時期に直射日光と雨に当てると、葉が焼けたり茎が腐ったりして株を失います。雨の当たらない軒下やベランダの、風が通る明るい日陰へ移します。
休眠中は光が少なくても徒長しません。日陰といっても真っ暗ではなく、新聞が読める程度の明るさがあれば足ります。夏の間にロゼットが閉じて小さくなるのは休眠の姿で、光を増やしても開きません。
置き場所が合っているかは、下葉の落ち方で判断します。外側の葉が乾いて茶色く枯れ落ちるだけなら正常です。葉が黄色く透けて柔らかく落ちるなら蒸れているので、さらに風の通る場所へ移し、鉢の周りの物をどけます。
- 梅雨入り前に移動
- 6月上旬、梅雨入りの予報が出たら雨の当たらない場所へ移します。長雨に当たると茎の付け根から腐ります。
- 西日を避ける
- 午後の西日は葉の表面を焼き、茶色い斑点を残します。東向きか北向きの明るい場所を選びます。
- 風の通り道に置く
- 蒸れが最大の敵です。鉢を地面に直置きせず、台の上や棚に置いて鉢の周りにも風が通るようにします。
冬は霜だけ避ける
耐寒性はやや弱く、葉が凍ると溶けて透明になります。関東平野部では霜の降りない軒下なら屋外で越せますが、0度を下回る予報の夜は室内の窓辺へ取り込みます。寒さに当てるほうが色は深まるので、5度前後までは屋外に置いて構いません。
軒下でも壁際は放射冷却がやわらぎ、庭の中央より二〜三度暖かく保てます。鉢を壁に寄せ、上に屋根や庇があれば霜は直接降りません。それでも心配な寒波の夜は、鉢に不織布を一枚かけるだけで葉の凍結をかなり防げます。
- 最低気温で判断
- 天気予報で最低気温が0度を下回る日だけ室内へ移し、翌朝には屋外へ戻します。暖かい室内に長く置くと徒長します。
- 暖房の風を当てない
- 室内では暖房の温風が当たらない窓辺に置きます。温風は葉を乾燥させ、葉先から枯れ込みます。
- 日中は窓を開けて風を通す
- 室内に置く日が続くときは、暖かい昼間に窓を開けて風を通します。締め切った部屋では蒸れて葉が柔らかくなります。
置き場所を間違えたときの症状と直し方
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 茎が伸びて葉がまばら | 生育期の光不足 | 日なたへ移す。伸びた部分は春に切って挿す |
| 葉に茶色い斑点、白く焼ける | 夏の直射日光 | 明るい日陰へ。焼けた葉は自然に落ちる |
| 夏に茎の付け根が黒く柔らかい | 雨と蒸れ | 腐った部分を切り、健全な先端を乾かして挿す |
| 冬に葉が透明になって溶ける | 霜に当たった | 溶けた葉を取り、室内で乾かす。中心が生きていれば戻る |
| 黒い品種が緑になった | 光不足 | 生育期に日なたへ。数か月で色が戻る |
夏の休眠期にロゼットが閉じて小さくなるのは正常です。水や光を増やして起こそうとせず、秋の涼しさを待ちます。
アエオニウムの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
アエオニウムの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアエオニウムの育て方にまとめています。
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